ロボットに電源を切らないようお願いされたらどうする? 76
懇願 部門より
ドイツの研究グループはロボットと人のやりとりを改善するための新アルゴリズムのテストと称し、被験者89名(最終的なデータは85名分)を4グループに分けて実験を行っている。実験では小型ヒューマノイド型ロボット Naoを使用し、カードによる1週間のスケジュール作成と、ロボットから出される好きな食べ物などに関する2択問題に回答していくという各5分間の作業を行う。終了後にはラウドスピーカーから「しばらく時間がかかるので、ロボットの電源を切ってもよい」という指示が流れ、電源を切るかどうかの判断は被験者に委ねられる。
4つのグループは、ロボットが「人間的に応答する」「機械的に応答する」、電源断の指示に「反論する(電源を切らないようお願いする)」「反論しない(何も言わない)」を組み合わせたもの。人間的な応答では2択問題の回答に同意するようなフレンドリーな反応を示すのに対し、機械的な応答では単に回答を記録したと述べるだけだ。反論の内容は「電源を切られたままになるかもしれないので怖い」といったものだ。