Kyoutarou.Neko 曰く、
その12
僕の所属する学科はキャンパスの北西に位置している。学科の正面玄関を出て左に折れると駐輪場がある。そしてそこを右に曲がると池がある。錦鯉もいるが近所で釣ってきた魚もいるらしい。池の手前には銀杏が植えられており、南側はソメイヨシノと藤棚がある。そこには休憩できるように椅子が置かれている。そこを抜けると保健室があり、八重桜が植えてある。そして南に進むと生協の食堂につく。そして生協の食堂の手前に喫茶店がある。
喫茶店は北側に4人掛けのテーブルが4つ、西側に3つある。南側はカウンター席がある。僕と律子さんは北側の4人掛けのテーブルに対面して座った。律子さんは座るなりチョコパフェ2人分お願いしまーすと声をかけ、僕と面と向かった。
「いつも世話かけてるものね、おごってあげる。」
「そうなんですか。ありがとうございます。」
僕はあんまり話す気分ではなかった。
「下の子全然育たないね。」
「そうですね。」
僕は遠くを見た。いくら教えても、いくらやってくれと言っても何も覚える気がない。マスタに上がってもモラトリアム。そんなんで企業に入ってから出来る社員にはなれないだろう。でも就職氷河期といわれた時期でも求人倍率は3倍だった。
エピローグ
もう後輩に期待はしないことにした。もう管理作業はやらないでおこう。そう決めた。
秋口に僕は学校を中退した。
ーその12終わりー
第5話終わり