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テクノロジー

米ローレンス・リバモア研究所、レーザー核融合で投入した以上のエネルギーを得ることに成功と発表 77

ストーリー by nagazou
来ました 部門より
米エネルギー省は13日、投入を上回る量のエネルギーの出力を核融合で得ることに成功したと発表した。この実験は米国のローレンスリバモア国立研究所で実施され、同所の研究者らは核融合点火を引き起こすためレーザーを使用。2.05メガジュールのエネルギーを投入したところ、核融合によって3.15メガジュールのエネルギー出力があったという。レーザーパルス生成にエネルギーを消費したため、使ったエネルギーの約1.5倍のエネルギーを生成できたことになるとしている(ローレンスリバモア国立研究所リリースロイターBloombergITmediaGIGAZINE日経新聞)。

2021年に実施された過去の実験では、得られたエネルギーは70%止まりだった。米エネルギー省のグランホルム長官は「歴史に残る画期的な成果だ」と強調した。実験で使用されたのは大型かつ高額、量産がまだできない大出力レーザーであり、商用化させるのには課題が多い。同研究所ディレクターのキンバリー・ブディル氏によれば、商業利用にこぎ着けられるのは恐らく50から60年はかかるのではないかとみているという。
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  • レーザー封じ込め核融合ってやっぱ商業化するにはこの装置を大量に並べて
    核融合起きてるペレットの周囲に水の通ったパイプを這わせて
    核融合の熱を受けてパイプ内の水が沸騰して
    その蒸気でタービンを回すのかしら

    結局最後はタービンというのがなんかもにょる

    • Nedo/三菱重工 世界最高水準の高効率・大型ガスタービンで、地球環境やエネルギー問題に貢献 [nedo.go.jp]

      熱効率61%以上
      2011年3月11日に発生した東日本大震災を機に火力発電への依存度が高まっています。現在、日本の電力需要の約9割が火力発電で賄われています。そうした中、熱効率が60%以上と高く、CO2やNOxなどの排出量が石炭火力などに比べて約50%も少ないことから注目が高まっているのが「ガスタービンコンバインドサイクル発電システム(GTCC)」です。

      ちなみに他の方式による熱効率は「原子力33%、石炭42%、LNG52%、石油39%とし」 [cnic.jp]ぐらいとのこと。
      まあお湯を沸かしてタービン回すというのは確立された技術だし、核融合でもこれらをベースに設計するのは妥当だろう。

      画期的な熱電対発電とか、光合成みたいに生物化学的に新しい方式のエネルギー変換を見いだせるまでは、しばらくタービンを使うのが現実的ではなかろうか。

      親コメント
    • 今回はレーザ核融合じゃん?

      という事はレシプロエンジンみたいなのもできるんじゃね?
      なんかの媒体の中にペレットいれて着火して膨張させてピストンを動かして
      発電、排気したらまたペレットいれる

      効率は知らんけど

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      今のところお湯を沸かす前段階の「熱を取り出す」ところでまだ止まってる。
      早くお湯を沸かしてほしいところ。

    • by Anonymous Coward

      こういう熱を発生させることをなめている人はなんなんだろう?

      少量・低レベルに落とすと日常的な光景になるのがいけないのだろうか?
      しかし宇宙ロケットを風船の口を開けて飛ばすとの同じでもにょるとか言わんだろう。

      まあそれにしても、自分の力だけで水を沸騰させてみれば面白いかもね。

      • by Anonymous Coward on 2022年12月15日 15時07分 (#4380984)

        >少量・低レベルに落とすと日常的な光景になるのがいけないのだろうか?

        これだろう。
        こんなイメージ [st-hatena.com]を持ってる人は多いと思う。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        ヘソで茶が沸かせる人だって居るもしれません。

      • by Anonymous Coward

        子供の頃のイメージだと、なんかすごい物質をよくわからない方法で電気に変換してるのかなっていうのがあったんだけど、それがお湯沸かして蒸気で発電機回してるだけって知ったときの残念感ときたら…
        たぶんBTTFの見すぎ

        • by Anonymous Coward

          トランジスタ増幅回路の仕組みの授業を受ける前のワクワク感と、その後の脱力感を思い出した。(増幅って言ってるのに、増幅してないじゃん...)

          • by Anonymous Coward

            ドイツ語取ったら、いまはフロイラインといわないらしくて…

        • by Anonymous Coward

          ここにコイルと太陽電池パネルがあるだろ?こいつをチャンバーの内壁にずらっと…あっやっぱもにょります?
          雑多な放射線として出てくるから、結局は熱として回収するのが一番いいんだろうな。特に中性子は

      • by Anonymous Coward

        別に熱を発生させることをなめてるわけではないと思うよ。
        蒸気タービン以外に何か無いかってことを言っているだけ。
        自分は発電所に勤務していた時があるけど同じ気持ちだった。

    • by Anonymous Coward

      ピタゴラスイッチみたいですね

    • by Anonymous Coward

      発生するエネルギーの大半が熱エネルギーですから
      お湯沸かしてタービン回すしかない

      • >発生するエネルギーの大半が熱エネルギーですから
        >お湯沸かしてタービン回すしかない

        大電力でレーザー媒体ポンピング反転分布形成
        ~大出力レーザー発振
        ~核融合封じ込め
        ~発熱
        ~お湯沸かす
        ~タービン回して発電
        ~送電
        ~お湯沸かす
        ~お茶をいれる
        のがステキ

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        いやいや、スターリングエンジン [wikipedia.org]とかもある。

        一応、実用化した事もある、理屈の上では理想のエンジンの1つ。どうにか理屈と現実のギャップを埋められないかなぁ、とたびたび挑戦が続いてる。

        沸かしはしないけど熱膨張で動力に変換してるから、結局それかよ、は変わらないけど。

    • by Anonymous Coward

      問題は核融合を起こせるプラズマ場をどうやって拡大するかで点火機の個数は必ずしも重要じゃない気がします。
      というか、レーザー核融合技術の目指すところは商用発電ではなく純粋水爆なんじゃないかとも思う。

    • by Anonymous Coward

      熱を扱いやすい電気(貯めておいて、必要に応じて様々に変換できる)に変換する実用的な方法が、現在はこれしかないのでしょう。

      • by Anonymous Coward

        人間が電気を実用的に再発見して100年ちょっと。
        まだ作るにはお湯を沸かすしか無いし
        貯めるのにも頭悩ませてると思うと

    • by Anonymous Coward

      陽子を出すタイプの核融合反応を使って、MHD発電で直接電気を取る、という手法あったような気がするけどはてさて。
      もしかしたらローソン条件が厳しいやつだったかもしれない。

    • by Anonymous Coward

      科学について知り始めた昭和40~50年代、まだ未来科学の響きを持っていた「原子力発電」が
      お湯沸かして蒸気の力で動くということで、すでに前時代のものとされ全廃されるかされた頃の
      蒸気機関車と原理的には同じと知った時の自分(幼稚園か小学校低学年か)も同じ感想を持ちましたよ。
      まあ当時はもにょるなんて単語はありませんでしたけど。

      ヘロンの蒸気タービン「アイオロスの球」から2000年あまり、人類が動力を得る大半は「水」に依存しているので、
      水の持つ性質(常温で安定とか常温ではだいたい無害とか気化すると1000倍以上とか)が総合的に見て
      他の媒体に比べてずっとずーっと使いやすかったんでしょうねえ。

      #と書くとDHMOについて書く人いる。絶対いる。

      • by Anonymous Coward

        では、人間原理について書こうか。

    • by Anonymous Coward

      タービンをナメてません?高効率のタービンは人類の叡智の結晶ですよ
      むしろタービンよりも効率の良い変換器は無いです

      • by Anonymous Coward

        熱機関の場合、カルノー効率を超えることはないからなぁ。

        水を熱分解して、できた水素酸素を燃料電池に入れる、さらに排熱でガスタービンコンバインドサイクル、
        とかやったら、どれぐらいになるかな?

        • by Anonymous Coward

          内燃機関の排熱を利用するターボチャージャーつきエンジンより内燃機関なしでガスタービン回す方が効率がいいように、可能であれば燃料電池なしでタービン回した方がいいよ。

    • by Anonymous Coward

      夢の核融合反応と言われているのは、重水素とヘリウム3の反応(D-3He反応)です。 [blogspot.com]
      この反応では上記のD-T反応に比べて、中性子の発生量を数10分の1に減らすことができ、
      発生する水素の原子核(陽子)から直接電気をとり出すことができます。...
      ...ところが温度は10億度(D-T反応の10倍)近くにしなければならず、プラズマの閉じ込めがかなり難しくなります。

      ...さらに究極的な夢の核

    • by Anonymous Coward

      みんな分かっていない。
      核融合のコストがべら安ならば、熱効率なんか全く気にする必要なし。
      熱はいくらでも無駄遣いできるようになるんだ。

      • 熱が使い放題になっても、発電プラントの設備コストは相変わらず必要なので、一般論的には、効率いいほうが、設備コストが小さくなってコストも安くなるかと。

        #純粋な設備コストのかたまりであるNTTだって、化石燃料ゼロだから無料、じゃなくて、それなりの料金取ってる(それなりのコストが掛かってる)でしょう。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        無駄熱はどこに放出する?
        地球温暖化しそうだな。
        トランターだと、液体窒素とかを別の惑星から運んできて冷やしてたっけ。

    • by Anonymous Coward

      >今回の実験では、やかん15〜20個ほどを沸騰させる程度のエネルギーを生成するのに数十億ドルが投じられた。
      https://www.bbc.com/japanese/63967248 [bbc.com]

      さすがブリカス。言うねぇw
      しかしまだ先は長そうだ。

  • by Anonymous Coward on 2022年12月15日 12時41分 (#4380867)

    この記事には書いて無いけど2MJのレーザー光発振に使ったエネルギーが300MJなんだよね。レーザー発振の効率を大幅に上げないとまだまだ実用には程遠い

    • by Anonymous Coward

      一方で仮にお湯を沸かしたとすると、お湯を沸かすのに使われるエネルギーはレーザーの分の2MJ+核融合の3MJで5MJだよね。
      レーザーのエネルギーは吸収されて消え去るわけじゃなく、核燃料を温めるのに使われた後、最終的には湯に移っていくわけで。

      で、湯からエネルギーを取り出すのも、効率最高なスターリングエンジンを使ったとしても100%ではない。

      この手の発表には、どこからどうエネルギーが投入されて変換されて生じて、ってな図が欲しいな。
      まだ効率改善の余地がある部分を、ここを2倍、ここを2倍、ここを3倍にすれば商用原子炉だー!! とか妄想しやすくなる。

      • by Anonymous Coward

        ここを2倍、ここを2倍、ここを3倍にすれば商用原子炉だー!! とか妄想しやすくなる。

        ウォーズマンを招聘べきということか(違

      • by Anonymous Coward

        レーザー発振に使ったエネルギーもどこかで回収できたりしないのかしら。

    • by Anonymous Coward

      国立点火施設のレーザー発振器の詳細ってどこで見れます?
      ちょっと探したけど見つからなかったので

      国立点火施設(National Ignition Facility)って名前のカッコよさもさることながらここ、スタートレックイントゥダークネスでワープコアのロケ地に使われたとこですね

      https://youtu.be/rGOb0VmVFcQ [youtu.be]

      うーんめちゃめちゃ雰囲気あっていいぞ

  • by Anonymous Coward on 2022年12月15日 14時17分 (#4380941)

    激光XII号のことを

  • by Anonymous Coward on 2022年12月15日 14時05分 (#4380928)

    「アメリカはレーザー核融合一本に絞ったせいで失敗した」という記事を見た記憶があって、Wikipediaにもそういうこと書いてある。
    実際これで一応のマイルストーンだけど、結局レーザー核融合という選択はどうだったのかな?
    とりあえず一つ選択肢が増えたっていうのは人類として悪くないのかな?

    いずれにせよアメリカが核融合技術独占って未来は面白くない。
    日本が独占なら美味しいけど望み薄。
    国際共同開発でみんなが使えるパターンが現実的にはベストかしらね。
    一番悪いのは延々実現しないことで、どっかが実現するならまだマシだけど。

    • by Anonymous Coward

      どの方式も、「期待通りに順調に研究が進んでいる」という状態。別に選択肢が増えたり減ったりはしてない。
      これ以上改善点出来そうな部分が見当たらない、とか、越えられそうにない理論上の壁が見つかった、みたいな袋小路には陥っていない。

      しかし、実用化出来るとしても5~60年先、ってのはなかなかすごいな。
      今、研究所に入ってきた新人は、定年退職するまで最終的な完成には至らない研究に従事することになる。
      個々には、○○なレーザーの開発、とかを成し遂げられるんだろうけど。

    • by Anonymous Coward

      あっちはベンチャーがいろいろやってるイメージだな
      レーザー使う装置はさすがに国家主導じゃないと手が出ないみたいだけども

      • by Anonymous Coward on 2022年12月15日 22時03分 (#4381266)

        レーザー核融合(慣性閉じ込め方式 )は点火までは比較的簡単だし、今回のように炉の中だけでエネルギー収支計算したり色々と成果を見せやすいので大学やベンチャー向け。
        その代わり連続してエネルギー取り出せないし、そもそもレーザーの効率も出力も全く足りないので商用化の目途が無い。

        磁場閉じ込め方式は点火までは非常に難しいが、元々連続運転前提の方式だしエネルギー取り出しも比較的容易。
        なのでITERのように本気で商用化狙ってるプロジェクトは磁場閉じ込め方式が多い。
        こちらはべらぼうに金がかかるので、ベンチャーがちょっとお金集めてやると言うわけにはいかない。

        親コメント
  • 10年以内に大型トラックの後部に入れられるほどの小型核融合炉が製造できるめどが立った [hardware.srad.jp]...
    ...1年ほどで設計やテストなどを終えて5年以内に試作品を作り、10年で実用的な核融合炉を生産できる」
    とか言ってたのは、その後どうなったのか。
    2014年の記事だから、再来年当たりには実用炉完成のはずだが。

  • by Anonymous Coward on 2022年12月15日 17時00分 (#4381083)

    日本の実験炉前世紀には1を超えていたと思うのですが。
    自己点火条件を達成したわけではないですよね?

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普通のやつらの下を行け -- バッドノウハウ専門家

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