放射能を利用して1000年発電可能なダイヤモンド電池 40
ストーリー by nagazou
使いどころは難しそう 部門より
使いどころは難しそう 部門より
ダイヤモンド電池というものがあるそうだ。この電池は放射能を含んだ人工ダイヤモンドから放出される電子を電力に変換することで駆動するという。ダイヤモンド電池は、一般的な原子力電池と比べて効率が良いのが特徴であるという。原理的には2018年にロシアが開発したベータボルタ電池と同じものであるようだ(WIRED、過去記事、GIZMODO)。
一般的なリチウムイオン電池などと異なり、自動車やスマートフォンを動かすような大出力を発電することはできないが、微小な電力を1,000年以上という長期間出し続けることができるとしている。
ブリストル大学教授で材料工学の専門家であるトム・スコット氏と同大の化学者ニール・フォックス氏は、今年の8月にダイヤモンド電池のためのArkenlightを起業した。ダイヤモンド電池は一般的なベータボルタ電池とは異なり、半導体で放射性物質を挟み込む構造を取っておらず、炭素原子の人工ダイヤモンドに放射性ダイヤモンドを混在させているのだという。これにより、粒子の移動距離を短くでき電力への変換効率を高めているそうだ。
なお、内包される放射性物質による健康リスクに関しては、過去に蓄光塗料などに利用されていたトリチウム同じ程度だとしている。
あるAnonymous Coward 曰く、
一般的なリチウムイオン電池などと異なり、自動車やスマートフォンを動かすような大出力を発電することはできないが、微小な電力を1,000年以上という長期間出し続けることができるとしている。
ブリストル大学教授で材料工学の専門家であるトム・スコット氏と同大の化学者ニール・フォックス氏は、今年の8月にダイヤモンド電池のためのArkenlightを起業した。ダイヤモンド電池は一般的なベータボルタ電池とは異なり、半導体で放射性物質を挟み込む構造を取っておらず、炭素原子の人工ダイヤモンドに放射性ダイヤモンドを混在させているのだという。これにより、粒子の移動距離を短くでき電力への変換効率を高めているそうだ。
なお、内包される放射性物質による健康リスクに関しては、過去に蓄光塗料などに利用されていたトリチウム同じ程度だとしている。
あるAnonymous Coward 曰く、
個人的には、捨て場に困るゴミが大問題になる可能性を考えてしまう。 まだ電池に電力が残っていても、型落ちになった機器ごと廃棄されて漏電と放射線漏れと。 電池だけを確実にリサイクルできるような形での普及が望ましいのだろうけど。
使い道 (スコア:1)
最大の用途である宇宙機に載せる分には廃棄のことそんな考える必要なくない?
どっちかというと事故リスクのほうがめんどくさいのでは
Re: (スコア:0)
美省電力って書いてあるから宇宙用は無理。
電池交換不要な腕時計用ですかね。
Re: (スコア:0)
>美省電力
美しさを省いてる
ブサイクな電力?
Re: (スコア:0)
ふつくしい……や、宇宙機に限らないけどセンサー類に使えるんですよコイツ
Re: (スコア:0)
ソフトボール大というから、ハロのようなものを想像したんだけど、四角かった。
https://gigazine.net/news/20180913-dragon-egg/ [gigazine.net]
Re: (スコア:0)
無人の宇宙機向けならもっと強い放射線出しても構わないんで、これ使う意味はないと思う。
Re: (スコア:0)
元記事のリンクのWIREDの記事によると
>寿命の長い電池が必要なら最適だが、同量の電力を供給したい場合、サイズはトリチウムを使った電池よりはるかに大きくなる。
との事なので、相乗り用のちっこい実験衛星とか、深宇宙に飛び出して行くやつなどに用途は限定されそう。
パイオニアとかボイジャーとか (スコア:1)
Re:パイオニアとかボイジャーとか (スコア:2)
40年動作していることをもって寿命を語るのは、ボイジャーやパイオニアの場合は不適切じゃないかなあ。
たしかに40年経過後も電力は供給してるけど、もう必要な出力が出せていないので観測機器を色々止めてます。
たとえばボイジャー2号は打ち上げ当初420W出力可能な原子力電池を搭載し、11の観測機器を動かしていました。
しかし打ち上げから21年経った1998年には、電力不足により観測機器を1機止めています。
その後も2007年、2008年と順次機器を止めていますね。
現在は249Wしか出せず、観測機器も11個中5個しか動いていません。
2025年には観測機器を1台も動かせなくなると見込まれています。
搭載機器を動かせないのに「40年使ってる」は表現として誤解を招く気がする。実際使ってるから嘘でも誤りでも無いけど。
ならば (スコア:0)
杜王町なら砕けないのではないだろうか
ちりつも (スコア:0)
大量に集積すればもうちょっといろいろ動かせたりしないのかなあ。
# 密度比での出力(体積的にも重量的にも)が低すぎるんだろうとは思うけども
Re: (スコア:0)
容器で囲って高電圧つか容器の中を電子まみれにしといてeVでシャワー起こし電流確保みたいなん出来るんじゃないか?
Re: (スコア:0)
炭素14の安価な濃縮方法がまず問題だな
Re: (スコア:0)
ダイヤモンドをくべて駆動する蒸気機関車が、コブラであったと記憶している。
999でも非常時に何らかの燃料をくべて出力アップする描写があった気も。
Re: (スコア:0)
つまり C14 をいったん二酸化炭素にして、その後プラズマ化してビームとして流し、磁界の中を曲げて通せば分別できるから C14 だけを収集できそうですね。
Re:ちりつも (スコア:1)
炭素はなんだか、COを液化していい感じに流してると液体側にC14が濃縮されるらしいですね
Re: (スコア:0)
加速器質量分析装置ですね。
ppt レベルから集めるのは大変そう。
Re: (スコア:0)
999のは多分映画「さよなら銀河鉄道999」のクライマックスだと思います。
鉄郎が石炭らしきものを焚口から入れて999を増速させていたかと。
(焚口の中は本来コンピュータルームなんですがそのへんは知らん)
この「石炭らしきもの」は資料によって「知力燃料」「ウラン燃料」などとなっているそうですが、
炭素14でできた石炭説も面白そうですね。
ただし国鉄C62蒸気機関車がモデルの999の話題でC14などというと、「C11とかC12とかはあるけど
C14なんて蒸気機関車ねーよ!」と誤解を招く恐れがあります。
Re: (スコア:0)
>(焚口の中は本来コンピュータルームなんですがそのへんは知らん)
と書いたけどちょうどさよなら999の録画が見つかって確認したので訂正。
鉄郎が石炭らしきものを投入していた焚口はキャブからコンピュータルームに
入る焚口じゃなくて、そのコンピュータルーム内、床に開いたピット内にある
別の焚口だった。
(ファウストの姿を見た鉄郎がピットから上がり、さらに焚口を通ってキャブに出てる)
間違えた罰として島崎譲版5巻買ってくる。
Re: (スコア:0)
アルゴン39で置き換えられないかな?
半滅期269年でカリウム39(安定)に変化するが、アルゴンは吸い込んでも吸収されないから安全度高そうな予感がする。
Re: (スコア:0)
仮にも放射性物質を使う物ですから、あまり集積しちゃうとそれはそれで別の問題が起きそうな気が……。
Re: (スコア:0)
中性子は単独であるより、集めた方が安定しているそうですが。
Re: (スコア:0)
C14はβ崩壊なので他が混じってさえいなければ電子が出てくるだけなんで集積しても(放射線の怖さという意味では)大したことないです。
まあ、めっちゃ集めた時にホントにC14のβ崩壊だけで済むのか否か、は分かりませんが。
Re: (スコア:0)
ベータ線と通常の(真空放電などの)電子線では、電子の持つ(1個単位での)エネルギーが段違いです。(速度が速い)
まあ放射線同士の比較ではガンマ線よりは透過力が低いのでアレなんですがアルファ線よりは強いぞと。
Kが一番有名 (スコア:0)
熱電対に関して、このダイヤモンド電池も含めて原子力電池の熱電対は半導体だと思うんですが
ペルチェ素子のようなものなのでしょうか?
Re:Kが一番有名 (スコア:2)
断面が工場の地図記号みたいな形をしてる宇宙機用のPu238原子力電池はペルチェ素子です。発電する時はゼーベック効果とかゼーベック素子とか言われます。
この電池も同じかと思ったのですが、これら betavoltaic と呼ばれるものは熱を介さず半導体のPN接合でベータ線を……言わば放射性物質を光源として太陽電池で発電する仕組みのようです。ご家庭で作れる原子力電池 [hardware.srad.jp]と似た原理ですね。
Re:Kが一番有名 (スコア:1)
タレコミ中にある「ベータボルタ電池」ってのは、β-崩壊で発生した電子を電力として利用するもの、らしい
既存の無人宇宙機なんかで使用されている原子力電池とは別物みたいですね
よく「読めない」といわれるLiberdade
Re: (スコア:0)
なんかショボそう。
Re: (スコア:0)
そうかなぁ、一端熱にしてからタービン回す、ましてや熱電対発電よりは効率的な予感がする。
Re: (スコア:0)
こいつの根本原理は、熱源と熱電素子による熱電発電ではなく、ベータ崩壊により発生する電子を捕捉しているのでは?
Re: (スコア:0)
太陽電池的な構造に光ならぬ電子をぶっつけてる系?
電池の進歩とは (スコア:0)
交換頻度が減り、給電が安定し、容量がアップし、小型軽量になること。
言い換えれば、電池の存在を誰も意識しなくなることが進歩である。
つまり、進歩すればするほど注目されなくなる。
Re: (スコア:0)
なんか古いITシステムのようだ。
バグ取りが減り、業務が安定し、容量がアップし、ギリギリまで管理費を軽量化すると、機能的に変わらないのにコストをかけてシステム更新しようとする気がなくなる。そのままでええじゃないかええじゃないか。
でも、いつか電池は切れるんだ
#私もPCのマザボに付いてるリチウム電池くらいには進歩したかな…
効率が良い? (スコア:0)
エネルギー密度とか、出力密度の数字が無いと、効率が良いと言われてもイメージがわかない。
記事にはIoTでマイクロワット、ピコワットなんてことがば出てるけど、それでいいなら環境の熱や電波からエネルギーを得るシステムが既にあるわけで。
Re:効率が良い? (スコア:2)
ニッケル63を使ったダイアモンド電池のプロトタイプだと、10 μW/cm3、3.3 Wh/gらしい。 [wikipedia.org]
また、生涯エネルギー?だと15J/gらしい。 [seeker.com]
Re: (スコア:0)
この電池の利点は小型軽量で出力が安定していること。半減期が5000年超えるので1000年稼働も大風呂敷というわけでもない。
環境からエネルギーを取ろうとすると出力が不安定だったり大型になったり重くなったりするし設置場所や姿勢を吟味する必要も出る。
こいつはドローンでポイするような装置にも搭載できるし、熱を使うわけじゃないので高温環境で冷熱源を用意する必要もない。
タレコミのリンク先にあるような、噴火口にポイポイして破壊されるまで無期限の稼働を期待する観測機の電源には最適ですね。
Re: (スコア:0)
>この電池の利点は小型軽量で出力が安定していること。
これを数字で出してくれと言ってるのだが。
どういうサイズでどういう重量で、出力はいくらなんだ?
それが無いのに、どうやって小型軽量だと判断したのか。
そもそも、半減期が5000年でも、1000年稼働するには放射性の原子だけじゃ動かないんだぞ。
記事道理のピコワットオーダーなら、アンテナ+環境電波で重量数gの電源を用意できる。
熱からの発電も、マイクロワットオーダーなら今や指先に乗るサイズで、数Kの温度差で発電できる。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/ne/18/00007/00074/ [nikkei.com]
Re: (スコア:0)
規模によるとしか。
ベクレル数=クーロン数だから、1000年間1A欲しいなら1000年後に6.25 × 10^18が得られるように集積する。
mol原子数も半減期もわかってるんだから計算すればいい。
Re: (スコア:0)
そんな雑な計算でいいなら、核分裂や核融合の熱エネルギーをそのまま使った方が圧倒的に効率いい。
あるいは、あなたのように燃料の効率だけで考えたら、元コメントの環境エネルギー由来なら効率無限だね。
1000年いらないだろう (スコア:0)
人類滅亡のことも考えると不要だ