国際再生可能エネルギー機関(International Renewable Energy Agency)によると、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーのコストはすでに化石燃料を使った発電と同じ水準にまで下がっており、さらに今後も下がり続けるという(ITmedia、IRENAの発表)。
発表によると、2020年までに太陽光発電および陸上風力発電について、「優良な案件」であれば1kWhあたり3セント以下が主流となるという。化石燃料による発電コストは2017年で1kWhあたり5~17セントとのことで、再生可能エネルギーがコスト的にも化石燃料よりも優位になる見通しのようだ。
蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:1, すばらしい洞察)
安定した供給ができて初めて他と比べられる。夜間やお天気の悪いときは化石燃料を使った発電に依存とかタダ乗りみたいなものだろ。
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:2, 興味深い)
蓄電池も絶賛進化中ですね。
まだ高いけど、こっちのほうは大半の自動車がEVになるのに合わせて急速に
進化&コストダウンするのは確実です。
日本も蓄電技術では頑張ってるほうですけど、肝心な発電技術が海外勢に
圧されまくっているのに政府の支援が薄くなったんで衰退するのは確実。
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:2, 参考になる)
>まだ高いけど、こっちのほうは大半の自動車がEVになるのに合わせて急速に
>進化&コストダウンするのは確実です。
んー、それはちょっと楽観的過ぎるかも。
みんな忘れてるのか知らないのか知らないけど、
3.11直後に中国は一度EV化に舵切って大失敗してるんだよね。
その理由が「小型蓄電池はどれも電極に希少金属を使うから量産できない」こと。
天津郊外とかに蓄電池都市を何個も作ったんだけど、
品質も悪かったがそれ以上に原料がなくて生産効率が悪く採算取れずに終わってしまったんだよ。
だから最近は希少金属を使わない蓄電池を開発しようとやっきになってるんだけど、
そのどれもこれも出力が不安定でリチウムのように柔軟性が高く高容量/高出力にできない。
けど希少金属のコバルトは増産できないから…ってんで、当時とほぼ同じ状況になってる。
電池屋界隈がそれほど盛り上がらないのはそれが理由。
#まあこれでも使える電極はずいぶん増えたんだけどね…コバルト以上に高額だけど。
夢見るのは自由だけど、
技術的革新なく安直に「中国がやってるから」ってのはちょっと他力本願過ぎる感じがある。
Re: (スコア:0)
どっかの絶賛量産失敗中の自動車会社そのまま軌道に乗せられずに破綻すれば
どっかの電池メーカーの生産能力がダダ余りになって蓄電池が安くなるかもしれない
まさに外道
Re: (スコア:0, フレームのもと)
太陽光発電装置に関しては、とっくの昔に中華勢が世界的に「安さで」覇権取ってますよ。
#性能は知らんが、まあ大差がないからこそだろう
その手の導入に積極的な(ならざるを得ない)欧州勢も押されて衰退してます。
あと絶賛進化中という蓄電池ですが、そこかしこで新技術が叫ばれてますが一向に商用に乗った話が無いですな。
まあ今の技術にちょっとづつ上乗せで地味に進化してますが、
現在の歩みの速度で今要求される性能実現しようとすると軽く云十年かかるんですけどね…。
まあきっと将来にすごい技術が実現するんでしょう。
あれー? なんか聞いたことあるなぁ。将来は解決する技術が確立するからどんどん押せ押せしとけって発電方法。
なんだっけー? なんか太陽電力推進派が満面の笑みでぶっ叩いてる発電のような~?
まさかそれと同じ理屈使ってないですよね~?
まだ誤解している人がいるんだな (スコア:1)
>高レベル廃棄物の処理ができない話
一度使った核燃料が再処理できないのであれば核燃料リサイクル [kepco.co.jp]が成り立たないわけで、処理ができないわけではありません。単に保管場所の問題 [numo.or.jp]。
モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:2)
同じ島国のイギリスとの比較はいかがですか?再生可能エネルギーのシェアが3割超えてますよ。
http://www.independent.co.uk/environment/uk-renewable-energy-third-ele... [independent.co.uk]
太陽光も風力も少ないときは火力を使いますけど、太陽光や風力があるときは気象予報から予測できて、それに合わせて火力の燃料消費を絞ったり、発電所ごと止めたりできます。下記でドイツにおける様子が見られます。
https://www.energy-charts.de/power.htm [energy-charts.de]
ついでに、ドイツにおいては停電時間も減少傾向です。
https://www.bundesnetzagentur.de/EN/Areas/Energy/Companies/SecurityOfS... [bundesnetzagentur.de]
しかも発電コストも下がってきたので、いよいよ助成なしでもその方がお得になった、というのが今回のニュースですよ。
# なのに日本は他国の相場を無視して高い価格にしたもんだから orz
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:2)
補足ですが、イギリスもドイツも、(長時間かつ大規模な)蓄電なんてまだ殆ど導入してないはず。各家庭で入れてる奴とかはあるでしょうけど。
調整力となる水力も、少ないです。
そもそも太陽光や風力のような変動性再エネ(VRE)の比率が少なくとも25~40%ぐらいまでは、そういう長時間かつ大規模な蓄電池は使わなくても済むはず、というのが国際的な結論になってます。下記のIEAの報告書あたりに記されています。
http://www.nedo.go.jp/library/denryoku_henkaku.html [nedo.go.jp]
念のため書いておきますが、東日本も具体例として定量的シミュレーションの対象にした上での結論です。国際連系も蓄電池も、あれば確かに役立つでしょう。でも少なくともその程度のシェアの再エネ導入にとっては、必須ではありません。
その他、ご興味ある方は下記のようなIEA報告書も、お役に立つかも知れません。
https://www.iea.org/newsroom/news/2017/march/getting-wind-and-sun-onto... [iea.org]
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:1)
そのときどきに安い方から買えばいいだけでは?
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:2)
夜間電力の方が高い時代になるのか…
曇りや雨でもいまどきの太陽電池は結構いけるんでしたっけ
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:2)
風力やら地熱やらバイオマス発電やら、色々組合わせれば平準化しやすくなる
それが世界の潮流
乗り遅れると競争力を損なう
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:2)
夏期のドイツとか、もうそんな感じですね。昼が安くて、太陽光が少ない朝夕が高いです。
https://www.energy-charts.de/price.htm?year=2017&auction=1h&week=15 [energy-charts.de]
日没後のピークを捌くのが、結構大変になります。ダックカーブ問題とも呼ばれます。
https://www.caiso.com/Documents/FlexibleResourcesHelpRenewables_FastFacts.pdf [caiso.com]
https://www.greentechmedia.com/articles/read/eia-charts-californias-re... [greentechmedia.com]
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:2)
ほぇー
すると都市灯りの雲での反射で発電とか星明り発電まで行く日が来るのか
まぁ量としてはさすがにしれてるんでしょうが…
実際どれぐらいの発電量なんですかね
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:2, おもしろおかしい)
実は太陽光発電で街灯を光らせて、その光で発電すれば、太陽光パネルの寿命まで半永久的に発電できるんだよ。
原子力村とつるんだ文科省によって、熱力学第二法則という規制がかかってるから、そういうのは設置できないだけ。
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:1)
フォトントルピードとフォトン装甲みたいだな。
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:1)
化石燃料のようなCO2は排出しないかわりに、製品寿命ごとに膨大な数の電池が廃棄されるわけで、その処分もコストに計上されているのかな
ってのも気になる
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:4, すばらしい洞察)
核のゴミのコストはまともに計上されてないのに?
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:2)
「太陽光パネルは廃棄コストが大変でゴミを沢山作る」「地熱発電は温泉を潰す」「風力発電は鳥にとって有害」と力説する人の大半は、
なぜか、原発が使用済み燃料に限らず膨大な放射性廃棄物を産み出し・廃炉となれば多くが放射性廃棄物になるにも拘らず、処分方法も確定してないしコストも希望的観測しか出せてない。と言う話をすると、だんまりか揚げ足取りを頑張りだすかで、他の発電方法で言ってるような饒舌な批判ができなくなるんですよね。
非常に不思議な話なんですけど。
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:2, 興味深い)
燃えないゴミにしていい法制度なら計上されないだけだろ
太陽電池なんてシリコンとガラスとアルミの塊なんだからほぼ100%リサイクルできるしね
ところで原発のLCoEには高レベル廃棄物最終処分のコストは含まれてんですかね
Re: (スコア:0)
そういうのを計算しなかったら、とっくの昔に再生可能エネルギーの発電コストは
化石燃料を使った発電コストより激安なのは当たり前なので、廃棄コストも入れた
としか思えないのだけど。
Re: (スコア:0)
要は夜間の電力も太陽光で賄えるようになるわけだから
一方とっくの昔に石油ピークを過ぎた化石燃料のコストを改善できる未来はないわけで
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:2)
> 一方とっくの昔に石油ピークを過ぎた化石燃料のコストを改善できる未来はないわけで
採掘コストはその通りですが、発電需要や自動車需要が減ってくると価格は下がりそうですね
原油をばらして使用してるわけで、一番需要の大きい油が価格を決める感じになるのかな
今は何が需要が高いんだろうか
車や発電が牽引しているのであれば、その辺で需要が下がると化学用途のコストが上がったりするのかなー
なかなか予想も難しそうですねぇ
Re: (スコア:0)
将来的には蓄電まで計算に入れるとさらにコストが下がっていくんだけどね
将来的っていつ頃ですか?
ソースありますか?
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:3, 興味深い)
蓄電コストについては、2030年までに現在の30%にまで下がるっていう予測はありますね。
https://cleantechnica.com/2016/01/25/70-decrease-energy-storage-costs-... [cleantechnica.com]
30%下がるんじゃなくて、70%下がるって話です。
Re: (スコア:0)
> 蓄電まで計算に入れないとずるい
数十年先の将来の話をしているのであれば、これは正しいけど、
風力や太陽光の発電量が全体の30%くらいになるまでは、これは間違いで、
それよりも広域での融通に投資した方がずっと安くつくしそれで十分という結論が出ているそうで。
現段階で蓄電の話をするのは、やや的外れですね。
日本は狭いなんていう人もいるけど、イギリスとフランスを足したのに近いくらいの人口いるし、南北に長いし、
50Hzの地域と60Hzの地域の間の融通は大変だけど、それ以外の地域間の融通もまだまだ改善の余地がだいぶあるみたい。
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:1)
いや、それって結局、本来必要になるはずの、
『安定供給に必要なコスト』を別のエネルギー源に押しつけてるだけやん。
総合的な発電コストの話をするならそれでいいけど、
再生可能エネルギーと化石燃料のコスト比較、という話であるなら、
安定供給に必要なコストは無視しちゃいけないだろ。
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:1)
日本が夜の時間帯も、北米では日が照ってるわけで、そこからバケツリレー式に融通すれば、
っていう話でしょ。
エネルギー源はどっちも太陽電池。
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:2)
バケツリレー式に融通
もどかしいな byテスラおじさん
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:1)
> 地球の裏側の国の分も含めて自国で消費する2倍ということだと思いますが
んなわけない。ピークを補いあうって話でしょ。
あと、1万キロオーダーの送電をするってのは風力や太陽光の割合がもっとずっと大きい場合であって、
総電力の30%程度であれば国内できちんと融通できればほぼ十分らしい。
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:1)
リチウムイオン系の電池は、エネルギー密度が高すぎたり、安全に使える温度範囲が狭かったりして、この手の用途には使いにくいと思いますよ。
挙げられてるナトリウム硫黄電池や、後は、マグネシウム系の蓄電池などが有望視されてるようですね。
ナトリウム・硫黄電池の場合、300℃位まで予熱する必要があって、電極にピンホールが開いてて火災になったケースがあったようですが、その後の改良や対策で、安全性が高まってるようですし。
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:1)
> 例えば推力なんかは貯留して安定して供給してきた実績があるぞ。
フライホイールの話キタ!
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:1)
福島第一原発事故の前に書いた記憶があるんですが、送配電技術も重要で、この部分で当時…八年くらい前…に、既にスマートグリッド技術が相当進んでたんですよね。
今までのように大きな発電所からの供給を、県単位の面積の需要管理で電力品質を確保するのではなく、街や番地単位・最終的には一戸単位で需給管理して、多数の発電設備をそこに接続する。と言うのが、もう少しでアメリカ等で広域での実証実験に入る段階に来ていた。
そこら辺を考えると、街単位で太陽光などの発電設備を持って、ミニマムな需要は自給自足しつつ、それでは足りない部分を広域会社から受電する形に変わってくのではないか。と言うことを書いたんですが、
その後の技術革新の速さ・特に原発事故があってからの世界的な需要の変化に対応する技術革新の加速や、中国を中心にした太陽光パネル等の生産能力の爆発的な拡大があったことで、中国なんかでは既に自給自足を始めてる中規模以上の都市が出始めてると、どこかで最近目にしましたし。
小水力発電技術の目覚ましい進歩やコストダウンと言う部分も最近注目されてきてますし、まずは中小規模の町村から始まり、中小の都市部、県庁所在地、地方の大都市、東京圏や関西圏。と言う順番で、基本部分の自給自足と大規模発電の組合わせに向かうと思いますよ。経産省や原子力マフィアが原発に拘泥して足を引っ張るのをやめ始めたら、一気に。
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:1)
今は、経産省が送配電網の許認可を全て握ってますから、自治体であっても、総配電網に自前の設備を繋げられないし、自前で経産省の許認可なしに送電網を引くというのも、法的に難しいんですよ。
自分の屋敷や工場の敷地内で配線するのと違って、公衆接続となると。
NTTが民営化される前に電話線を引いて公衆網につなげるのにどれだけ大変だったか知ってる方なら、想像できるとは思いますが。
その部分で、今の経産省を始めとする「原子力マフィア」の力が強すぎる状況だと、そのような自給自足自体、認めない可能性があるし、認めるにしても、太陽光等の発電事業者に、大手各社が揃ってウソをついて送電網に空きがないと言って排除し続けていた [tv-asahi.co.jp]ように、官民こぞってサボタージュして、結局、大手各社が経営に口出せる会社以外認めないようにすると思いますよ。
Re:蓄電まで計算に入れないとずるい (スコア:1)
原子力PA(パブリック・アセプタンス) [togetter.com]に代表される「政治的に正しい科学議論」や、その他の原子力関係の言論対策の「成果」でしょう。
科学じゃなくて、ましてや国民全体の福祉でもなく、原子力利権の利益が第一の立場の人達が、いつのまにか科学者や科学ジャーナリストになってしまってる、日本の縮図でしょう。
# おまけ [hateblo.jp]
日本だとどうなんだろうね (スコア:1)
関連記事ちょっと見てみたけど、LCoEって国ごとに異なる数値が出るものらしい。
建設・運用コストの総額を総発電量で割った値でしかないので、送電インフラやらの関連プラントの充実度合いにも影響されるし、再生エネルギーの場合は立地状況で発電量そのものが大きく変わってくる。
風力にしろ太陽光にしろ、日本の立地条件は世界的に見て良いとはいえないはずなので、立地条件のよいところでの稼動実績が多い全世界での統計情報は当てはまらない可能性があるのでは?
#まあ、それ以外にも安定発電が出来るできないとかの付加価値の問題もあるんだけど。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re:日本だとどうなんだろうね (スコア:1)
記事のリンク先にあるITmediaの別記事によると、kWhあたりの発電コストが安いと紹介されているのはペルー:5.3円、ドバイ:3,3円、アブダビ:2.7円・・・ですね。日本では用地取得、設置、運用のいずれもこれらの国よりかなりコストが高い。
ちなみに日本ではざっくり太陽光発電パネル1kWあたりで年間1000kWhの発電量だそうです。つまりパネル性能ベースでは年間8760時間のうち1/9しか仕事していないことになる。そんな状況なので日本ではkWhあたり10円を下回ることはないだろうと思う。
可能性があるとしたら、中国の南岸あたりで大規模発電プラントを作ってそこから送電線を伸ばして電気を引っ張ってくるくらい?
そんなワケで、日本においては太陽光発電で得られたエネルギーを使って別のエネルギーを作るのがスジがいいのかな、と妄想しております。たとえば海水を電気分解して水素を取り出すとか、水素じゃ取り扱いが面倒なのでエタノール燃料を作るとか。
あるいはCO2の固定化プラントを稼働させることができれば石油エネルギーを使い続けられるかも。
Re:日本だとどうなんだろうね (スコア:1)
薄膜とか蒸着とかで、窓ガラスに貼れる太陽電池の製造コストが十分に下がったら、
建物のカーテンウォールを全部そういうのに置き換えていけば、設置面積は稼げるよね。
土地取得の費用もないし、住友不動産のビルに見える以外のデメリットもほとんどないし、
単位面積の効率が低くてもペイすると思う。
蓄電は揚水発電でいいんじゃない? (スコア:1)
真夏の昼間でも電気が余ってるならダムにでも溜めとけってことで。
最近久々に中央道走ったら高速沿いに太陽電池パネルを敷設してある丘が増えてて驚いたね。
確かに真夏の高地、盆地は良く晴れて発電にはもってこいなのだろう。
へー (スコア:0)
じゃあ太陽光発電の電気の買い取りも通常価格で良いよね?
さらに2020年からは通常価格以下で。
Re:へー (スコア:4, 興味深い)
その通り。
国内では、2020年という時期は多少動くかも知れないけど。25年まではかからないだろう。
この話題に対して、こういうのを皮肉で言っているつもりで言っているひと結構いる。
けど、これはまさにこの先そうなるだろうという予測。
そして、既存電源より再エネの方が安くなったとき、既存電源はどうなるだろう?
今の日本の総額原価方式だと、再エネが増えて安い電力が供給されるようになっても、稼働率が下がった発電所を減価償却するまでの間はずっと電気料金に乗ってくる。
つまり、固定価格買取制度が終了しても、国外よりも魅力的な市場となる。
このまま市場原理によって破壊的イノベーションが発生するのを座して見ていると、金余りが起きている中国資本にエネルギーを抑えられることになると思われるが、果たしてそれでよいかどうかは立ち止まって考えてみる必要がある。
やらなきゃいけないことは4つ
一つは、再生可能エネルギーを経済性以外で供給を妨げている送電規制の撤廃。
総額原価方式であるため送電設備を効率的に運用する動機が電力会社にはないが、そのとばっちりで再エネの系統接続拒否が発生して業者の事業拡大ができなくなっている。
これをやっていれば、国内の小規模業者が大きくなっていくことを妨げることができるから、一見電力会社は有利に見えるが、中国を始め外国で資本を貯めた会社が大需要家への送電も込みで参入した場合、酷いことになるだろう。
そして、次の景気停滞期になれば、エネルギー価格差からさらなる産業の海外流失を招く。そうなる前にこの政策をやめさせるべき。
二つ目は、電力会社に対して、破壊的イノベーションによってメリットがなくなる古い発電設備の設備変更を促す税制他の政策。特別償却を認めたり、その場合発生した費用を原発の廃炉費用などと同じ枠組みで全体に広く薄く負担させるような仕組みを作る。
これによって最終的に急速に低下する電力料金を普及させることができる。
一方これが無い場合、現在の総額原価方式であれば、効率が悪かろうがなんだろうが決まった期間が終了するまで持ち続ける方が、電力会社の会計帳簿上では損害が少ないということになってしまう。
三つ目は、国内の再生可能エネルギー関連産業の再編を促す固定価格買取制度の変更。例えば設備類については競争入札を実施し、それによって安く納入することを勝ち取った設備業者にだけ補助を出すと言った他国で実績のあるやり方をとるべき。
日本でも一時、一部行政機関が地域でとりまとめて競争入札を実施したような方式がとられた例があったが、それに参加しなくても固定価格買取制度の対象であることには変わりなかったため、製造業者にはうまみがく細っていった。
これを大規模業者に対しては競争入札を義務化して談合などがあった場合には罰すると言った措置をとり、小規模業者ではパネルなどの資材について、行政などが競争入札を実施させ斡旋するなどの措置をとる。
それを実施しない場合には買取制度の対象としないといっったやり方が可能なはず。
最後に、協同組合方式の再生可能エネルギー発電を推進する。例えば小規模水力や風力、地熱はその典型だが、外から入ってきた業者がそこで実施しようとしても、反対運動が起きる。これは何故かと言えば、地域の住民にはメリットがないからだ。そのため水利権が得られないと言ったことで開発ができない。
そこで、発電の主体を地域の協同組合など実施する仕組みを作る。自分たちで実施して、その受益も自分たちで得るようにする。そうすれば今まで反対が多くて資源化出来なかった部分も資源にできるようになる。
最低限、地域のこれらの資源に権利を設定して、発電が行われた場合にはその収益の一部が地元に還元されるようにすれば、反対を抑えられるだろう。
いずれも実施はできるし、いろいろな専門家が提言していること。
もう既に時遅しという感じはあるが、やらないよりはマシだ。
そうすれば、スタートする買い取り価格は下がるだろう。
Re:へー (スコア:2)
そうでも無いと思います。
田舎民ですが、15年ほど前からボコボコと大型の風力発電施設ができました(特に震災以降)
最初は地球にも良いことだしとか言って反対どころか歓迎ムードでしたが、
いざ稼動が始まると、大抵のとこで騒音の苦情
さらには低周波と疑われる疾患
引っ越しする人まで出る始末
ここ最近は計画が出ても、そういう話が広まって、どこでも反対でなかなか建設できなくなっています(できてるとこもありますが)
他にも景観や土砂崩れの恐れなど
地元にメリットが無いから反対、ってのは聞いたこと無いです
固定資産税が入るというメリットを言う事業者はいますが
とにかく風車で何が恐いかって、一旦気になると24時間365日の事になること
揉めても事業者は一定期間とか夜間とか停める、と言うことをまずしない(減収になる)ので、
生活に凄く影響
で、最終的にどうなる/どうするってとこでは
結構エグいことが行われてるみたいです
Re:へー (スコア:1)
そもそも、総額原価方式に代表される、原発を作ると有利になる制度というものが、中曽根康弘に代表される日本の一部政治家や保守勢力が、戦後直ぐに独自核武装に色気を出して、それに米国の原子力業界が原発を売る目的で乗っかって、原子力発電中心にしようとしたはいいけど、電力会社が巨額の投資をするのを嫌ったので作られた制度が大半なんですよね。
で、原発を建てるとなると、核爆弾を落とされたという歴史的背景もあり、原子力自体への批判や抵抗が日本は非常に強かったものだから、それをねじ伏せるために、国のカネが、業界団体を経由して、マスコミや文化人や学者に対して、湯水のごとくという言葉が陳腐に思えるくらい、ジャブジャブと投入された訳ですよ。
原発立地にされたところなんかも、土地を売らないとか建設するなという人が多かったものだから、地元の自治体や地元のボスに対して多額の資金が投入され、その中には、暴力団などによる反対派潰しや、地元マスコミも動員した孤立化工作も含まれてた訳ですよ。
チェルノブイリ原発事故が起きた直後に、サミットで原子力開発を抑えるような声明を出す動きがあったのを、原子力推進にするように主導したのが日本政府だったという報道も最近ありましたし、最近だと、東芝の破綻問題だって経産省が人事に介入して原子力事業に集中させた辺りから始まってたし、昨日の報道なんかでも、太陽光などの発電事業者に対して、「受電能力がない」と受電拒否した電力各社の配送電能力を精査したら、20%も使用されてなかった。と言うのを京大の学者が分析したという話が出てきてる。
諸外国では、福島第一原発の事故や事故対応や被害の実態を踏まえて、高コスト体質に拍車がかかってる原子力から撤退する機運が高まっていて、最低でも中国とロシア以外は原子力を切る方向に行ってるのに、日本では学者とジャーナリストが率先して「原子力以外ありえない」「福島第一原発の事故は大したことない」「放射脳を許すな」などと、余りに非科学的かつ強引な論理展開で喧伝してる訳で。
その背景には、それなりのお金の動きや人的な繋がりを利用した「洗脳」に近いような話が絡んでるのでしょう。
何を言いたいかと言えば、要は、電力会社としては原発はコスト高いからやりたくなかったのを、国がやらせるために強引にコストを持つような制度が出来て、更に原子力推進のために、国から業界団体を経由してカネがジャブジャブと投入された事が、今のような急激な状況の変化や技術革新に対する適応力を奪う結果になってる訳ですよ。
原子力や核爆弾という物に対する、一部政治家などの「あこがれ」が、非常に強固な利権構造を産んでさらに育ち、原子力重視が固定化どころか自己目的化すらして、その果に起きた悲惨な原発事故とそれによる原子力発電の「世界的退場」を招いたにも拘らず、それを反省することも改めることも出来ずに、現実に起こってる状況も楽観論で塗り固めていくだけにとどまらず、世界的な技術革新に適応することの足すら引っ張ってる。
まぁ、時既に遅しというより、太陽光や風力などへの世界的シフトが始まっていた1990年代末期の時点で、この国は適応力を喪失していたわけで、その時点で既に国が終わってたんだと思いますよ。
Re: (スコア:0)
> 欧米と比較して2倍以上高い水準にあるといわれている日本の太陽光発電のコスト。
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1706/28/news039.html [itmedia.co.jp]
Re: (スコア:0)
今は有名無実化してるCO2排出枠取引だけど、これが厳密になってきて、
さらに枠が減らされて厳しくなると化石燃料を使った発電コストに
上乗せされてきて、高くなるかもね。
排出枠は各国の経済活動に合わせて決められるから、日本以外の先進国が
再生可能エネルギーにシフトしていったら日本の排出枠もそれに合わせて
減らされるので辛いことになるだろうね。
もう電力自炊でいいんじゃない? (スコア:0)
太陽光パネル+?で電力を自前で賄えるんじゃないか。
?がバッテリーなのか、ガスなのかはまだわからないけど。
Re:土地取得コストは? (スコア:1)
農地が放棄されてるってことはそれなりに理由があると思うのだけど…。
農地は農地以外の用途に転用するときは色々と手続きが必要です(農地法4条・5条)
その上、甲種農地や第1種農地はまず許可が出ませんし、そうでなくとも許可を取るのが大変面倒な上に時間がかかるのです。平たく言うなら「農業に適してる土地」と見なされている場合は許可が下りません。「農業をして儲かる土地」かどうかではないのです。
そして太陽光発電に転用するなら、その建設コストを担保できることや収支が黒字になることを事前に書面で提出しないと却下されます。
放棄されてるのは農家が儲からないという原因もありますが、たいていの場合、それにプラスして「だからといって他の用途に使おうとすると手続きが面倒、許可が下りるとも限らない」というのが直接の理由です。
ぶっちゃけ農地法や転用の基準を行政が改正しないと、とてもじゃないけど農地の太陽光化なんてやってられません。
Re:土地取得コストは? (スコア:1)
日本のように、大規模な原子力発電所等から数百キロメートルの送電線で大都市に供給する場合だと、送電損失が洒落にならないですよ。
太陽光で全てを賄うのは無理でも、小規模の発電手段がかなり進歩してるし、地熱発電等に対する無意味な規制をなくしたり、太陽光や風力や潮流・小規模水力に対する公的助成を強化していけば、現実味が出てくると思いますけど。
特に中小規模の地方都市が、電力的に相当部分自給自足出来るようになって、大規模送電網は発電能力の低い時間帯や需要過多の部分だけ供給するように出来ますからね。それだけ、送電網の損失も緩和される。現状での送電ロスを考えると、原発何個分かは最終的には浮いてくるでしょうし。
Re:土地取得コストは? (スコア:1)
メガフロートなんかも条件よさそうですね。
Re:そういえば (スコア:1)
去年のインタビューによれば、リッター200円ぐらいまではコスト下げれるけど、100円を切るのはかなり難しいらしい。
なので、いまのところコストの問題が解決できてないね。
Re:大切なのは発電コスト?? (スコア:1)
トヨタの販売店で「プリウスPHVください」って言えば買えるのでは?