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関西電力、河川維持流量を利用した小水力発電所を新設 88

ストーリー by headless
チョロチョロ 部門より
tarxz 曰く、

関西電力は黒部川の出し平ダム(富山県黒部市)に、河川維持流量を利用した小水力発電所「出し平発電所(仮称)」を新設することを発表した(プレスリリース環境ビジネスの記事マイナビニュースの記事)。

河川維持流量とはダム下流の河川環境維持のために放流する必要流量で、新設する発電所の出力は約510kW、年間の発電電力量を約170万kWhと見込んでいる。これにより、CO2排出量が年間約480トン削減できるという。2014年5月に着工し、同年12月に営業開始を目指す。

既に認可最大出力41,200kWの新柳河原発電所と124,000kwの音沢発電所が設置されている出し平ダムにとって新発電所は小さな取り組みとなるが、小さなことからコツコツと、ということだろう。

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  • by hgsdrk (13085) on 2012年02月18日 18時54分 (#2101698)

    小さな量をこつこつと、はいいんですけど、初期投資+維持費用がちゃんとペイできてるといいなあ。

    発電系の施設って、規模が小さくても、運用監視やメンテナンスに一定の人手・コストが必要で、
    結果的に「大きいことがコストダウンの決め手」という傾向が比較的強い分野なので。

    そのため、「小さい量をこつこつと」系の発電設備(ex.「風が弱くても回る風車」等)の話を見ると、
    つい、「それ、収支赤字のプロモーション用途の設備じゃないよね?よね?」と勘繰ってしまいます。。。

    • by Anonymous Coward on 2012年02月18日 22時34分 (#2101812)

      ここが儲かっているかどうかは知りませんけど、小規模水力はちゃんとやればお金になりますよ。
      地元の農業用水路(農業用に、河川から水を引き込んではるばる農地に水を流す水路、総延長50キロ以上あります)は地形上、それなりに落差がかなりあるのですが、その機関となる水路のところでかなり昔から小規模水力発電をやっています。
      実際には(以前の法律の絡みなどで)電力の売買ができるわけではないので、利用権という形で近くの鋳物工場に出しており、そこが小規模水力発電所を設置して発電をしています。会計報告書によると毎年150万円ほどの近い収入が得られていますね。
      発電所自体は工場側が持っているので装置の償却やら維持管理費は工場持ちで、これは純粋に収益と言うことになります。

      この間回ってきた資料には工場側がさらに増設したいと打診をしてきたとのことなので、工場側も損をしている訳ではなさそうです。
      ただ、水路組合でも自然エネルギー補助金が取れるとかいろいろと勉強してきており、工場に場所を渡して増設させるか、それとも自前でやるかどちらが有利かと言う事を検討するようですが。

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    • by masakun (31656) on 2012年02月18日 22時47分 (#2101821) 日記

      >「小さい量をこつこつと」系の発電設備

      そういうのをビジネスにしている会社もあります。以前伊豆の山奥を走っていたときに見つけた [ameblo.jp]のでちょっと調べたのですが、東京発電株式会社 [tgn.or.jp](東京電力グループ)の場合、

      東京発電は67カ所、総出力18万3,135kWの水力発電所を24時間体制で監視・制御し、年間約9億kWhの電力をつくり続けています。

      とのこと。ひとつひとつの発電設備は大き目の民家かという感じなのですが、この手の発電設備は大正時代や戦前から運用開始されて今も現役で使われていたりするので、コスト的にはペイできていると思います。ちなみに最近はさらに規模の小さいマイクロ水力発電 [tgn.or.jp]も手がけているみたいですけどね。

      --
      モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
      親コメント
      • by sei5 (45140) on 2012年02月19日 0時14分 (#2101861)

        # 引用するので、ここにぶら下げます。

        コストや収支について、(現在の電力価格ありき で考えずに)電力価格が上昇するならば、今は高コストな発電技術でも適用できるでしょう。石油、原子力とも、大規模化が効率に直結した発電技術でしたが、燃料のコストや初期投資が低く抑えられる事が前提でした。その前提が崩れるリスクを孕んだ状況に対応した、次善の発電技術を模索する段階に見えます。
        # 今は「代替エネルギー フィーバー(バブル?)」なので、マスコミ受け狙いのアヤシゲな発表も多いように感じますが。。。

        上に書かれている現在運用中の小型水力は、過去に投資回収が終わった設備ですよね。 「大正時代や戦前から運用開始」の頃の電力は(相対的に)今よりもずっと高価だったので、設備投資は合理的に回収できたのでしょう。それに対して、昨今話題とする小規模発電では、これからの初期投資と回収を考える必要があり、単純なコピーは無理と思います。しかし、将来、なにがしかの電力価格になった時点で、回収可能なビジネスプランが描けるようになると思います。

        かつて、「世界の原油は、あと30年で枯渇」と言われてから30年過ぎてもまだ石油が使えるのは、石油の価格上昇に見合うだけ採掘コストを掛けられるようになったから、と言います(wikipediaにも書いてありますね [wikipedia.org])。将来、無理と思われた小規模発電が当たり前の風景となる日が来るのかも知れません。

        親コメント
    • by Anonymous Coward

      風車タクシーみたいにマネーの収支どころかエネルギー収支すら怪しいものまであるし

    • by Anonymous Coward
      収支赤字でも助成金がつきますから、採算は合います。
  • 小水か・・・ (スコア:2, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2012年02月18日 18時31分 (#2101682)

    トイレで発電できるようになるな

  • by rikeikuzure (45214) on 2012年02月18日 20時39分 (#2101755) 日記

    パフォーマンスのつもりならタダの無駄遣いで終わるでしょうねえ。
    この手の小規模発電は、発電量自体が少ない=収入が少ない訳ですから、
    どれだけコストダウンできるかが勝負の分かれ目だと思うのですよ。

    メンテナンスの手間がかからない発電機を量産効果で出来るだけ安く、ってのが理想だと思います。

    今回は呼び水のつもりで設置して、能力を実証した上で、量産普及させるつもりなら面白いんですけどね。

  • by Anonymous Coward on 2012年02月19日 14時25分 (#2102013)

    小規模なので、電力系統にそのままぶら下げて水量の制御もあまりせず、常時同じくらい発電しっぱなしだったりするので、発電効率の最適な状態で稼働させているわけではないですが、そのかわり、管理コストはほとんどゼロです。火力などと違って火災などの重大災害を起こす可能性が無いので、無人運転で、遠くの大きな発電所から監視し、リモートコントロールというのが一般的ですね。地熱発電も、それに近いです。人間を常駐させなくていい、というのは、僻地に作るという場合に結構ありがたかったりします。

  • by SteppingWind (2654) on 2012年02月19日 20時39分 (#2102117)

    出し平ダムと言うだけで失敗 [wikipedia.org]するような気がする.

  • by Anonymous Coward on 2012年02月18日 17時46分 (#2101669)

    「小さなことからコツコツと」はいいんだけど510kW,170万kWhって、今いろいろ話題の原発の代わりにするには何基ぐらいいるのか...

    • 日本全国の原発の数は 55 基前後だったはずなので
      1 基分に相当するアイデアなら 55 個、1/2 基分に
      相当するアイデアなら 110個、1/3 相当のアイディア
      ならば 165 個あればいいってことだな。

      # まぁ、それとは別に出力の平滑化という課題はあるが。

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      • by 335 (4199) on 2012年02月19日 19時47分 (#2102089) 日記

        たとえば500kW級の発電機でも40万台設置することができるなら、200GW級になって日本の消費電力と比較可能になる。

        原発54基あるわけだが

        原発の新設コスト3000億円
        原発の処分コスト5000億円

        と仮定すると、54基で、 新設と廃棄のコストだけで43.2兆円かかることになる。それ以外に地元に毎年山ほど金を流さないと維持できないでいる。
        1億円程度の単価で500kW級の発電所が量産できるようにしたら費用的には十分競合できる話になるよ。

        親コメント
    • by Anonymous Coward on 2012年02月18日 18時35分 (#2101685)

      あまりにも発電量が小さすぎて原発との比較などにはなりませんが、発電所の維持管理に必要な電力を自前でまかなうことが出来て、外部からの配電に必要な設備を削減出来るとかいうのなら有意義なことだと思います.

      親コメント
      • 自立運転できるって重要ですよね。
        確か発電所を起動させるためにも電力が必要で、
        それは外部から供給する必要がある。
        で、最初はこういう自立運転できる小規模発電所を起動させて、
        段々とでかい発電所を起動させていく。
        大規模災害で送電線網が分断されてると、
        こういうのがあちこちにあると復旧早いかも。

        --
        TomOne
        親コメント
    • by Anonymous Coward on 2012年02月18日 19時04分 (#2101706)

      原発は関係なくて「電力も地産地消の時代」な話なのでは?
      近隣の部落に供給できればそれで十分な気がします。

      でも建設費いくらかかったんだろう?

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      誰も原発の替わりだなんぞ言ってない件

    • by Anonymous Coward

      福島第一原発の六基あわせた年間発電量は33テラワット毎時だそうなのでちょっと比較しても意味なさそうなレベルですね。
      http://blog.taiyoseikatsu.com/2011/04/01/551/ [taiyoseikatsu.com]

      一方、一般世帯あたりの消費量は月当たり300キロワットくらい…なので年間では3600キロワットくらい?
      http://www.fepc.or.jp/present/jigyou/japan/index.h [fepc.or.jp]

      • by Anonymous Coward on 2012年02月18日 18時42分 (#2101690)

        >33テラワット毎時
        立ち上げ時に発電電力がどれぐらいのペースで増加するかという話かな。

         #単位の意味は正しく理解しよう。

        親コメント
        • >33テラワット毎時
          立ち上げ時に発電電力がどれぐらいのペースで増加するかという話かな。

          リンク先の記事ではそうは読めなかったのですが、私の理解不足でしょうか?

          今回の件で言うと、記事中の値を比較するなら、

          出力:
          新設小水力発電所 約510kW ⇔ 福島第一原発6機合計4.7ギガワット(単位を合わせると4696000kW)

          年間発電量:
          新設小水力発電所 約170万kWh ⇔ 福島第一原発6機合計約33テラワット時(単位を合わせると329億4900万kWh)

          では?

          • by Anonymous Coward

            リンク先にテラワット時と書かれてるならテラワット時はどこから出てきたの?

            • いや、毎時って、増加のペースを表すものですか?
              親コメント
              • by Anonymous Coward

                速度は距離の増加のペースだし加速度は速度の増加のペースだろ。
                # もしかして釣られてる?

              • >速度は距離の増加のペースだし加速度は速度の増加のペースだろ。

                そういう表現をするなら、ワット毎時は

                >33テラワット毎時
                立ち上げ時に発電電力がどれぐらいのペースで増加するかという話かな。

                ではなく、総電力量(ワット時)が増加するペースでしょう?
                発電電力の増加量ではありえないと思いますが…

                親コメント
              • と書き込んだ直後に誤りに気が付きました。
                すいません。
                親コメント
              • by Anonymous Coward on 2012年02月19日 18時47分 (#2102074)

                つまり、私が勘違いしたのは、元AC氏の発言の中の単位の読み間違いであって、トピック記事、及びリンク先の記事の数値の比較に関する指摘は正しいですよね?
                 

                そんなことを誰一人として気にかけていなかった、という点を除けばおっしゃる通りですね。

                親コメント
              • 全くその通りで申し訳ないのですが、私がトピック及びリンク先の記事から電力及び電力量の比較すべき数値として取り出した部分の指摘について、誤りがあればご指摘ください。
                親コメント
              • 度々申し訳ないのですが、一つ上の私の発言の繰り返しのようになりますが、

                >33テラワット毎時
                立ち上げ時に発電電力がどれぐらいのペースで増加するかという話かな。

                リンク先の記事ではそうは読めなかったのですが、私の理解不足でしょうか?

                と、私は、AC氏の指摘は、リンク先の記事への突っ込みであると勘違いして、誤りに気が付くまでその前提で返答してしまっていたのです。

                そこですれ違ってしまっているわけです。
                (だから私は誤りに気が付くまで、リンク先記事への反論と思い込んで返答してしまっているわけで(個でが誤りで申し訳ない)、単位の理解が間違えている人と言われると、いや、間違えていないよ、と思ってしまうのです)

                親コメント
    • by Anonymous Coward

      もんじゅで換算すればいいのね

  • by Anonymous Coward on 2012年02月18日 18時53分 (#2101697)

    ダムも水路もできているから設置コストは意外と安いかもしれない

    ただイメージ的には風呂の残り湯で洗濯するようなもんかなぁ

  • by Anonymous Coward on 2012年02月18日 19時58分 (#2101728)

    2系統引くとして6kVAのラックが40本

typodupeerror

計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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