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Motorola、Android 11でブラジルの先住民族言語サポートを追加

タレコミ by headless
headless 曰く、

Motorolaは25日、消滅が危惧されるブラジルの先住民族言語、カインガング語(kgp-BR)とニェエンガトゥ語(yrl-BR)の2言語を同社のAndroid 11対応デバイスでサポートすると発表した(Motorolaのブログ記事The Vergeの記事)。

Motorolaの最大のユーザーベースはラテンアメリカにあるが、この地域の先住民族言語がAndroidでサポートされていないことに気付いたそうだ。現在のブラジルにポルトガルが到達した当時の同地域では1,215の言語が話されていたが、500年後の現在は200言語程度まで減少しており、1世紀以内にすべて消滅する可能性もあるという。

言語が消滅すれば文化遺産も失われるため、Motorolaではソフトウェア上の体験を通じて危機に瀕する言語を保存、さらには再活性化もできるのではないかと研究開発を開始したそうだ。その結果、ブラジル・カンピーナス州立大学(Unicamp)教授のWilmar D'Angelis氏が率いる先住民族言語学者などのチームの協力のもとに、同社のデバイスへのカインガング語とニェエンガトゥ語の追加が実現した。

Motorolaではこれら2言語をアマゾン地域の言語としているが、アマゾン地域といえるのはブラジル北部やベネズエラで話されているニェエンガトゥ語のみのようだ。カインガング語はブラジル南部で話されている言語で、UNESCOのAtlas of the World's Languages in Dangerによれば、かつてアルゼンチンでも話されていたとの報告もあるが現在は消滅しているという。UNESCOによる5段階の消滅危機評価(脆弱・確実な消滅危機・深刻な消滅危機・消滅)では、カインガング語が第2段階、ニェエンガトゥ語は第3段階と評価されている。

Motorolaは今回のイノベーションを他のOEMとも共有してプロジェクトの影響力を広げ、将来的にさらなる先住民族言語をAndroidに追加する道を開きたいと考えているそうだ。そのため、2言語をAOSPやGboardに追加すべくGoogleと共同作業を進めており、Unicode Consortiumとは彼らの協力により収集したすべての言語データをオープンソース化するための共同作業を開始する計画とのことだ。

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