DeNAの「どのような理由であろうと料金を一切返還しない」規約は、消費者契約法で無効との判決

あるAnonymous Coward 曰く、

ポータルサイト「モバゲー」が定める利用規約に、消費者契約法において無効とされる条項が含まれるとして、適格消費者団体「特定NPO法人埼玉消費者被害をなくす会」は運営するDeNAを消費者団体訴訟制度に基づいて訴えていた。（プレスリリース）（法律事務所の解説）

問題とされた利用規約は以下の通り。

・携帯電話及びパスワードの管理不十分、使用上の過誤、第三者の使用等に起因する損害は、DeNAは責任を一切負わない
・他のモバゲー会員に不当に迷惑をかけた、ほかモバゲー会員として不適切であると判断した場合、強制解約し、料金は返済しない
・以上の条項にかかわらず、どのような理由であろうとも、すでに支払われた利用料金を一切返還しない
・以上に述べた以外についての損害については、賠償責任は上限1万円とする

これについて、さいたま地裁は2月5日、消費者団体勝訴の判決を出した（さいたま地裁平成30年（ワ）1642号）。基本的に「一切返金しない」と規定し、もしそこから漏れたとしても「上限は１万円」という不思議なディフェンス構成であったが、当然の判決だと思う。