薄さわずか10マイクロメートルのスマホカメラ向けレンズが開発される
タレコミ by Anonymous Coward
あるAnonymous Coward 曰く、
アメリカのユタ大学の開発チームが、従来のスマートフォン向けカメラのレンズに比べて重さが100分の1、厚さは1000分の1という超薄型レンズを開発したそうだ。開発された「マルチレベル回折レンズ(MDL)」は、厚さ10マイクロメートルと、人間の髪の毛の20分の1程度。また、一般的なレンズのような曲面もなく両面が平らになっている。
曲面を持つ普通のレンズは、解像度を上げようとするほど光をより大きな角度で曲げなければならないため、結果的に厚く重くなる。ラジェッシュ・メノン准教授らの開発したMDLでは、レンズの中にある多数の微細構造がそれぞれ個別に光を屈折させてセンサーに送る。
MDLは複数の円が集まった同心円状の構造をしているが、その一つ一つが異なる反射角を持ち、光を一点に収束させる仕組み。これにより、通常のレンズのような奥行きを不要としているという。太陽炉(≠GNドライブ)に近い構造だとしている。
メノン氏らはこれを実現させるため、新素材の樹脂や、微細構造のパターンを計算するためのアルゴリズムを開発した。メノン氏は「微小構造そのものはレンズではありませんが、微小構造を組み合わせることで総体的にレンズとして機能するので、このレンズを使用したカメラは高い解像度を誇ります」と説明している(GIGAZINE、Gizmodo、PNAS、Slashdot)。
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