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AMD

オーバークロックすると切れるヒューズを搭載するRyzen Threadripper 7000シリーズ 37

ストーリー by nagazou
判断が難しいな 部門より
headless 曰く、

AMD の Ryzen Threadripper 7000 シリーズプロセッサーにはオーバークロックすると切れるヒューズが搭載されているそうだ (Tom's Hardware の記事BetaNews の記事)。

Ryzen デスクトッププロセッサーでは簡単なオーバークロックが可能になっている一方で、仕様の範囲外の操作を行うと製品保証が無効になる。そのため、ヒューズが切れた製品は保証の対象外になるとの見方も出ていたが、AMD によるとその見方は正しくないのだという。

AMD は Tom's Hardware に対し、オーバークロックにより切れるヒューズの搭載を認めたうえで、切れたヒューズにより保証が無効になることはないと明言。保証が無効になるのは仕様の範囲外のクロック/電圧で使用したことが原因の故障のみで、無関係な故障については引き続き保証されるとのことだ。

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  • これは昨今のSoCにはよくある、セットするとクリアできないOTP ROMビットですね。主電源に直列に入れてあって過電流発生時に切れるヒューズとは異なります。デバッグ用と出荷用の基板をソフトから区別できるようにするとか、不正改造の可能性ありとマーキングするといった目的で使われます。

    AMDでは既に、複数CPUのシステムから一個剥がして売っ払うことを防ぐ、マザーボードとCPUのペアリング機能に同種のOTP領域が使われてます。

    # Xbox 360のやつとか、所定の特殊の操作で任意にプログラムできるものもあった気がする…

    • by Anonymous Coward on 2023年12月20日 20時17分 (#4582921)

      >AMDでは既に、複数CPUのシステムから一個剥がして売っ払うことを防ぐ、マザーボードとCPUのペアリング機能に同種のOTP領域が使われてます。
      EPYCとかRyzen ProについてるAMD PSBのことを言ってるんだと思いますが、あれの主目的は転売防止でなくSecure bootのRoot of Trustの強化ですよ。
      紐づくのもマザーボードそのものではなくベンダのBIOS署名鍵ですので、例えばLenovoのマシンから剥がしたCPUなら他のLenovoマシンにも転用が効きます。もちろん鍵が変わってると起動できませんが

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        表向きはどっちでも良いけど
        実態はOEM向けに安く出してるパーツが中古に流れるのを防ぐための転売防止でしょう

    • by Anonymous Coward

      これは昨今のSoCにはよくある、セットするとクリアできないOTP ROMビットですね。

      その実態は標準的なCMOSプロセスで製造可能な組込用の小容量・低書換可能回数のEEPROMなのだが、本当にOTPの回路になってるのか、パッケージ封入後でもユーザーには非公開の手順で消去・再書込み(書換)可能なのか、どっちなんだろ?
      #昔、ノルマの特許ネタに困って大電流を流して溶融・膨張したアルミ配線のアルミを近くのポリシリコン配線部分(高抵抗)に導入して短絡させる正真正銘のLSI用アンチヒューズの特許を書いたことがある(実験はうまくいったが、結構長い時間10mAを超える電流を流さなければならないので実用性はゼロ)

      • もしかすると周波数とか機能を設定する部分が普通のEEPROMになってて、検査機で消して設定して封止した後は実質的にOTP、みたいな作りかもしれないですね。で、その余りのビットをあれやこれや…とか。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        最近のプロセスでは、ほとんどの場合は物理的にOTPとして働くヒューズになってます。

        配線を電流で焼き切る(Openモード)か、低耐圧の素子に高めの電圧をかけて破壊する(Shortモード)のどちらか。
        昔のプロセスではEEPROMをOTPとして使うこともありましたが、今のプロセスでそれをやるとサイズが大きくなったりコスト増えるので普通は採用してません。

        • by Anonymous Coward

          ヒューズ切断専用の電源端子に高電圧を印加する必要があるのはどうしているんだろう?
          特定のポートを叩くと電源をつなぐようにMBを作らせているのかな?

          • by Anonymous Coward

            内部では1V以下で動作していて耐圧が低くなってる部分もあるから
            そういう弱いところを利用するんじゃね?
            しらんけど

          • by Anonymous Coward

            最近は専用電源なしが多いです。
            IO用の3Vを使って、1Vの低耐圧素子を破壊するとか。
            微細化で配線も細くできるので、IO電圧でも配線切るのに十分な電流になります。

  • 「ヒューズ」だと Hughes と紛らわしいし、
    fuse なんだから「フューズ」と表記すべきだと主張するものですが、どうですか?
    fusion は「フュージョン」なんだから、「フュ」が言いにくい・書きにくいということはないでしょう。

  • by Anonymous Coward on 2023年12月20日 17時06分 (#4582811)

    故障の原因ってどうやって判定するのでしょうかね。
    顕微鏡でどこが焼けているかとか見るのでしょうか。
    おしえて偉い人。

    • RyzenのX3Dシリーズでボードメーカーに出してたファームウェアの設定値が間違ってただかMB側の電圧読み取りの精度が良くなかったか何かで、I/Oダイが物理的に変形する派手な壊れ方をするというのが数ヶ月前に話題になりました。なので、例えばそういう故障が多発して、メーカーに実物が返送されてきて、ダイを剥がして読み取ったらどれもOC履歴がなかった…となれば、OC設定が原因ではない可能性が大といえる、とか、そういう役立ち方をするのではないでしょうか。

      個々のユーザーにとってどう役立つか? それは…

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      普通に使ってて故障したスマホを修理に出すと、水没していたので保障無効って言われますよね。
      まあそういうことかなと。

    • by Anonymous Coward

      普通に命令で読み取り可能で、ヒューズが切れてないならテスト工数が省けるとかじゃね?

  • >オーバークロックにより切れるヒューズの搭載を認めたうえで、切れたヒューズにより保証が無効になることはないと明言。保証が無効になるのは仕様の範囲外のクロック/電圧で使用したことが原因の故障のみで、無関係な故障については引き続き保証されるとのことだ。
    >Ryzen デスクトッププロセッサーでは簡単なオーバークロックが可能になっている一方で、仕様の範囲外の操作を行うと製品保証が無効になる。そのため、ヒューズが切れた製品は保証の対象外になるとの見方も出ていたが、AMD によるとその見方は正しくないのだという。
    ということは、ヒューズ切れ+故障の組み合わせになると保証の対象から外れるのだろう。

    くわばら、くわばら

    • by Anonymous Coward

      中古ショップでヒューズ切れ無し/ありで値段変わったりして

      • by Anonymous Coward

        まーたヤフオクメルカリでの要注意物件が増えてしまった。
        (とはいえスリッパは取引量たかが知れてるだろうけど)

        まあLenovo事件以降「AMDプロセサは中古危険」ってのはもっと周知されるべきだと思う。

    • by Anonymous Coward

      まあそんなふうに取れますよね。
      てことはオーバークロックしてから壊れても原因がオーバークロックではないと示れば保証してくれる?

      • by Anonymous Coward

        それとも故障時のロックや電圧がどこかに記録されているとか

        • by Anonymous Coward

          故障時関係なく、最大電圧とか電流はどっかに記録されてるかもね。

          それよりも、OCなしで故障した率を取れれば、製品の歩留まりの改善に使える。
          そっち方面の動機で今回のストーリーのヒューズが実装されたような気がする。

    • by Anonymous Coward

      故障するとヒューズが切れることはありうる。
      オーバークロックするとヒューズが切れるけど、それは正常動作であり故障ではない。

  • by Anonymous Coward on 2023年12月20日 19時07分 (#4582882)

    そのチップはもう動作しなくなるってことですかね。

    • by Anonymous Coward on 2023年12月20日 19時30分 (#4582897)

      ヒューズって書いてあるから誤解しがちだけど、ヒューズROMですね。
      値をセットしたら改変不可になるビットがある。
      実際に細い回路を電流で焼き切って書き込むタイプがあるので、ヒューズって呼ばれてます。
      PROM [wikipedia.org]ってタイプ。その中でもEPROMではない方という意味でOTP ROMとも。

      つまり、規格外オーバークロックやったぞこのCPU!
      っていう消せない記録を書き込んでるだけだよ。

      通常、サポート外扱いだと例えばファームウェア更新も拒否されたりすることがあるけども、
      本事象の場合はそういうことはしません、って言ってるね。
      故障の場合でも無関係なら直すとのこと。
      オーバークロックに特徴的な故障かつヒューズが切れてたなら、修理しません、ってことになるんだろうな。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      ヒューズが飛んでも何も変わりません。ヒューズが飛ぶようなことをしたかどうか記録するためのものです。ソフトウェアで言うところのフラグみたいなもん。

  • by Anonymous Coward on 2023年12月21日 6時18分 (#4583062)

    CPUの設計が外部バスに同期設計で外部バスのクロックを上げると動かないのがAMDの特徴。
    逆にIntelは外部バスと内部と別でメモリーのオーバークロックにも向いている。
    ただ、今後はどちらも性能の向上の見込みはない。
    形式上に性能上げるためにコアを増やすがコアを多くすると発熱が増えるのでブーストができない。
    根本的に1コアあたりの消費電力下げるしかないが、Intelは下げたら下げたでハイパースレッディングができない。
    時代はコンピュータの小型化向かっているので、デスクトップはバカみたいに巨大化してるが5年もしないうちにゴミになるのが目に見えている。
    何かするにも消費電力が多いのは常用には向かないね。
    AMDは欠点を武器に全部CPUでオーバークロック禁止にしてくるでしょうね。
    AMD向けマザーのオーバークロック設定がBIOSから消えるでしょうね。

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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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