ベルギーの老朽化原発、稼動延長に対し周辺国が批判 55
老朽化原発は世界的問題か 部門より
ベルギーでは現在、北部ドールと南部ティアンジュで合わせて7基の原発が稼働中だが、このうちドール原発の1、2号機は建造から40年が経過している。そのため、2015年にはこれら原発の閉鎖が一度確定していた。また、2025年までにはすべての原発が廃止されることも決定している。しかし、ベルギーでは電力の供給不安が発生していることから、1、2号機の運転を10年ほど延長することがこのたび決定された。しかし、ドール原発1号機は再稼働からわずか3日後の今月2日に自動停止する事態となり、またドール原発3号機やティアンジュの2号機では圧力容器にヒビが発見されるなど、トラブルが続いているようだ(PHYS.ORG、AFP、東京新聞、Slashdot)。
ドール原発はオランダとの国境からわずか数kmの位置にあり、ティアンジュ原発はドイツ、ルクセンブルクとの国境から60~70kmに位置する。このため、周辺国が二つの地域の7基の原発の稼動に懸念を表明している。ドイツのヘンドリクス環境相は「国境近くの住民は(ベルギーの)原発の安全性に確信がない。ベルギー当局は深刻に受け止めるべきだ」と発言しているようだ。