ワイヤレス電力伝送方式のインホイールモーターを搭載した電気自動車 77
ストーリー by headless
無線 部門より
無線 部門より
東京大学の研究グループが東洋電機製造および日本精工との共同研究でワイヤレス電力伝送を用いたインホイールモーターを開発。これを搭載した電気自動車(EV)の走行に成功した(ニュースリリース、
NHKニュースの記事)。
あるAnonymous Coward 曰く、
あるAnonymous Coward 曰く、
動画を見ると車輪とモーターが一体化しており、そのモーターへの送電部分、約10cmを無線化したものだという。無線化によって、シャフトやギアなど車輪を駆動させるための部品の重量を従来のおよそ3分の2に減らすことができるそうだ。また、磁界共振結合方式を用いることで無線伝送時の損失を4%まで抑えることに成功したとのこと。
開発チームの東京大学大学院の藤本博志准教授は「ケーブルがなくても大きな電力を送ることができ、モーターを動かせることを示せたので、車だけでなく、産業用機械や家電製品、それにロボットなどにさまざまな応用ができると思う」としている。
ホイール内部に駆動源を配置するインホイールモーターはドライブシャフトによる機械的損失がなく、車両を軽量化できるなどEVの最も望ましい駆動形態とされる。ただし、有線で電力を供給する従来のインホイールモーターでは断線が発生する可能性がある。無線で電力を供給することで、安全性および信頼性が向上するとのことだ。
大きな電力の無線伝送がキモか (スコア:2)
電動モータのダイレクトドライブが駆動形態として最も望ましいってのはその通りだろうけど、車両のレイアウトとしてはバネ下に重量物を配置するのはあまりよろしくないんだけどな。
あと、10年以上の耐久性って視点で考えても、断線よりも路面からの衝撃をもろに食らう機構の堅牢性の方が重要な気がする。まぁそっちの開発はメーカーの仕事か。
研究としては発表した時の見栄えがいいから電気自動車使ってみたけど、実用にもってくなら何がいいかなぁ。
Re:大きな電力の無線伝送がキモか (スコア:2)
バネ下ってよく言うけど、加減速に関係するのは動力で回転させるものの重量であって、インホイルの場合はホイルの重さは関係ないんじゃない?アルミホイルで軽量化するのはホイルも加減速させるから。
前にTVで見た、インホイルが実用化出来ないのはブレーキディスクが冷やせない熱の問題だっていう話はあったけど、断線の話は出てなかったな~
#サスペンションには影響するから半分は関係あるんだろうけどさ。
Re: (スコア:0)
断熱が必要な場所ならありがたられるような気がする。
よく知らないが超伝導コイルとか?
Re:大きな電力の無線伝送がキモか (スコア:1)
モーター自体がかなりの熱源ですよ。
モーターに限らず無線送電すると送った電力のかなりの割合が最終的には熱に変わるわけで、気密環境だと多くの場合は放熱の心配をしなきゃいけないと思います。
うじゃうじゃ
Re: (スコア:0)
うん、それは分かっている。
モーターを断熱するって意味ではなくて、大電力の無線給電の使い方って意味で書いた。
Re: (スコア:0)
クリーンルームや真空機器に組み込んで使う各種ロボット、ハンドラ等のたぐいに応用できると思う
Re: (スコア:0)
Re:大きな電力の無線伝送がキモか (スコア:1)
ギアは必ずコンタミを出しますがその用途であればギアボックスごと密封する必要があって
それが無くなればかなりコストダウンになりますね。
Re: (スコア:0)
バネ下重量って根拠あるの?
物理的な意味わかって言ってる?それとも車雑誌の受け売り?
Re: (スコア:0)
この技術が実用化される場面では、ばね下荷重(による路面追随性)が重要な要素とは
なり得ないんじゃない?
と書けばいいのになあ…
Re: (スコア:0)
運動方程式
Re: (スコア:0)
>断線よりも路面からの衝撃をもろに食らう機構の堅牢性の方が重要な気がする。
コスト次第でしょう。
機構的に固定されていないって事は、交換の手間はホイール交換と大差ないって事だし。
Re:大きな電力の無線伝送がキモか (スコア:1)
コスト次第って、
モータ込のホイールセットでオート○ックスとかの特売タイヤ並の値段にできるならともかく、
普通はライフサイクル中に原動機を交換しなきゃいけない車なんてないと思うので、
はじめから選択肢の外にいっちゃいそうですが。
そもそも電動モータ自体がガソリンエンジンに比べて割高なんだけど。
それは無線化の恩恵じゃないだろう (スコア:2)
>無線化によって、シャフトやギアなど車輪を駆動させるための部品の重量を従来のおよそ3分の2に減らすことができるそうだ
いや、インホイールモーターを使うからシャフトやギヤが不要になるんだろ?
インホイールモーターにワイヤレスで電力を送るからその恩恵が生じるわけじゃあるまい?
A.センターモーターの動力をシャフト駆動
B.インホイールモーターでワイヤードで駆動
C.インホイールモーターでワイヤレスで駆動
を比較して、BよりCがいかに優れているかを発表しなきゃダメじゃん?
Re:それは無線化の恩恵じゃないだろう (スコア:1)
ニュースリリースを見に行くと書いてあるけど、
ケーブルの断線リスクが大きく軽減できるようです。
インホイールモータではモータがサスペンションの向こう側に居るので、
ケーブルはサスの変形と連動して変形し続ける事になります。
# 今でもブレーキ制御周りやタイヤ圧のセンサなどはつながってる気はしますが…
# 大電力用だと変形耐性を確保するのが難しい事情でもあるのかな。
体裁としては、インホイールモータだとシャフトやギヤが不要になり重量軽減ができるが、断線リスクから実用化が難しかった。
そこでワイヤレス給電を行うことで断線リスクを解消しインホイールモータによるシャフトやギヤの削減というメリットを享受できるようになりました、ですね。
Re: (スコア:0)
>断線リスクから実用化が難しかった
ABSやらTCSやらのセンサーは普通に有線で繋がっていると思いますが
Re:それは無線化の恩恵じゃないだろう (スコア:2)
インホイールモータの駆動が断線したらフリーホイールしちゃうよ。高速走行中は危ないんじゃない?
# 確かに"体裁としては"なんだろうな
バネ下重量 (スコア:1)
インホイールモーターの記事が出るたびに思うんですが、バネ下重量がものすごいことになるんじゃ?
駆動方法としては優れていても、車両全体の構成としてはどうなんでしょうか。
Re:バネ下重量 (スコア:5, 興味深い)
バネ下重量が上がると乗り心地が良くなる [atmarkit.co.jp]なんて結果も有ったりして
そもそもバネ下重量の増加による車体振動の増加ってのが, 前時代的な非舗装路での低速移動を前提としていたり, 線形近似による数値計算を根拠にしていたりするので, 今日的な舗装路や非線形性挙動を示すサスペンションを考慮すると必ずしも事実に則しないみたいです.
# アクティブサスなんかになったら, また別次元の話になるでしょうし
Re:バネ下重量 (スコア:1)
バネ下が動かなければ上も静かだよねってのはわかるのですが、
路面から受ける衝撃に対してバネ下が応答しない(ということはサスも動かない?)ってことは、そのエネルギーは誰が受け取ってるんでしょう。
Re:バネ下重量 (スコア:1)
衝撃に対してエネルギー収支をゼロにするサスペンションって、リジッド(つまり衝撃を車体に素通し)ですよ。路面からの衝撃によるエネルギーをサスペンションで消費するから車体側に伝わらないわけで。
> バネ下は必ず応答するはずで(じゃないと地面をならしながら入っていることになる)
で、舗装路ならほぼ変形しないとみなせるから、路面からの衝撃は全部バネ下の運動量に変換されます。それを受け止めるのがサスペンションの役目。同じ速度で動いてるなら重い物体と軽い物体、どっちの方が止めやすいと思いますか。
> 我々の体は強く振動してますが、歩き心地が悪いとは考えません
一つには、自分自身の動作に対するフィードバックができているから、ということが考えられます。車でも、路面の凸凹が完全にわからないほど振動を抑えたり、ハンドル切った時の反力が感じられないほどパワーアシストを付けるとかえって運転しにくくなります。
で、最適なフィードバックを返す設計をする時、余分な「おもり」はない方が作りやすいと思います。
Re:バネ下重量 (スコア:3, 興味深い)
無線化できれば、バネ下重量が大きくても問題ない設計も可能なのでは?
車軸が要らなくなるからかなり大胆な衝撃吸収設計があり得ると思うよ。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re: (スコア:0)
だから100年も経つのに実用化されないんですよ。
Re: (スコア:0)
車両もエンジンも重量を超軽量化すればいいんじゃないでしょうか。
耐久性や安全性はまた別の話として。
Re:バネ下重量 (スコア:1)
上のACさんも言ってる [hardware.srad.jp]とおり、耐久性や安全性を別の話扱いしてるからいつまで経っても実用化されないんでしょ。
Re: (スコア:0)
とはいえ 研究とはそういったもの実用化するのは技術者の仕事
Re:バネ下重量 (スコア:1)
いくら立派な理論でも技術者から見たら「使えない屁理屈」ってことです。
素材にせよ工法にせよ基礎技術が向上すればいつかは応用可能になるかもしれませんが、残念ながらインホイールモータは今のところ「使えない屁理屈」を抜け出せていないんです。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
金出しているのは共同研究先の企業でしょ
学位を金で買っているわけ
Re: (スコア:0)
なんでバネ下重量を懸念しているのツリーに車両、ましてやエンジンの軽量化の話が出てきて、しかもこんなに伸びてるの?
用途違い (スコア:0)
インホイールモーターへの配線が断線するなら、油圧・エアーブレーキへの配管も破断するだろう。
Re:用途違い (スコア:1)
Re: (スコア:0)
普通懸架機構を有する車両の、車輪に直結した或いは車輪内の油圧ブレーキ・エアーブレーキは、路面に接地した車輪≒ブレーキの上下に合わせてブレーキホースが撓む事で、車体との相対運動の帳尻を合わせる。
これは懸架機構を有する車両の車輪内のインホイールモータが、路面に接地した車輪≒モーターが車体に対し上下し、配線(キャブタイヤケーブル他)が撓む事で車体との相対運動の帳尻を合わせる事と同じ。
で、電気配線(キャブタイヤケーブル他)と油圧ホースorエアーホース、どっちが繰り返し疲労に耐える物なの?
Re: (スコア:0)
モーターなら、逆駆動してやればいいんじゃね。
Re:用途違い (スコア:2)
回生だけじゃなく失効したら逆向きに電気流して丸ごと機械式ブレーキの代替させることは可能だとは思うけど、そんなの常用してたらたぶんモーター燃えるよ。
Re:用途違い (スコア:1)
鉄道車両なんかでは純電気ブレーキが使われてますね
Re: (スコア:0)
カタログ燃費に多少とも影響を与える純電気ブレーキによる消費電力と、
おおよそ購入者の検討要件になることのないブレーキパッドの減りと、
どちらを自動車メーカーが優先するかだわなあ
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
普通の自動車でも、タイヤは回転するが油圧・エアーブレーキ部は回転していないだろう。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
ブラシモータ「えっ!?」
# ミニ四駆で使うようなのとか円筒形振動モータとか巻線形三相誘導電動機とかはブラシで回転子にまで配線してますよん
## そういう話じゃねぇ
誘導機は? (スコア:0)
誘導機にしてうまくできないんだろうか?
つか今のモーターって何だろう?
Re: (スコア:0)
永久磁石同期モーターが普通。
ただ,テスラは誘導モーターでやっているはず。
Re: (スコア:0)
ニュースリリースの写真を見るに無線化したいのはサスペンションでの稼働部分の接続です。
サスの可動域全部をカバーするほどスカスカな誘導モータはチョット…漏れ磁界もひどそう。
モータの配置の自由度 (スコア:0)
配線があると配置の処理など自由度が上がりそうに思います。 うまく使うと自転車のホイールでもクイックリリースできるかも?
Re:モータの配置の自由度 (スコア:1)
非接触発電の自転車用ライトは既にありますよ。
メインのヘッドライトとしては光量不足で実用性に難ありですが、
テールライト等の被視認性向上のためのライトとしては十分な明るさになります。
Re: (スコア:0)
インホイールモータの電動アシスト自転車もクイックリリース?でできるかもしれませんね。
制御信号はBluetooth (スコア:0)
こっちの記事 [ascii.jp]によると制御信号はBluetoothで伝達するらしいけれど、
大混雑の2.5GHz帯で干渉とか大丈夫か?
Re:制御信号はBluetooth (スコア:1)
う~ん。
そこは、例えば「外部からの制御による走行速度の適正化」というような方向に振って欲しいなぁ。
勘違いしてはいけないのは、社会としては「取り締まること」自体が目的なのではなく「危険な運転をさせずに事故を防止すること」が目的なわけですから…。
Re:ディーゼル・エレクトリック・ハイブリッド・パワーショベルへの適用の可能性 (スコア:1)
ディーゼルエンジンで直接油圧ポンプ動かすだけじゃなく、エンジンで発電して電動ポンプ動かす形のハイブリッド(と呼んでいいのか)なら既にあるようですが、最終段のアクチュエータをフル電動化するのはかなり難しい、というかまぁ不可能じゃないかと思いますが。
サーボプレスとかは油圧の領域に電動が入りつつありますが、あちらは応答性とか精密性とか電動のよさを活かせる環境ですからね。
とにかくスピードとパワーがほしい、粉塵だらけの環境、「工事中」なのにヘタにでかい音立てると怒られるってとこだと、油圧の方が有利じゃないですか。
あと外部電源型のパワーショベルといっても、小型のものならともかくたいていは電気はポンプ回すだけでアクチュエータは油圧だったような。