ソニー、業務用ハーフインチテープ製品の終息を予告 30
ストーリー by hylom
消えゆくテープ 部門より
消えゆくテープ 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
ソニービジネスソリューション株式会社は10月6日、業務用ハーフインチVTRおよびカムコーダーを終息とし、販売およびサポートの終了予定をアナウンスした(プレスリリース)。
具体的な製品としては、HDCAMおよびHDCAM-SRシリーズ。時期については、販売終了が2016年3月末を目途とし、保守については2023年3月末までとしている。
一般的にはなじみが薄いかもしれないが、これらの製品群およびフォーマットは放送局や制作現場で現行で使われており、普段目にするテレビ番組やDVD/Blu-ray Disc等で間接的に関わっている事も多い。
映像を普通のファイルとして取り扱う「ファイルベース」化が急速に進んでいるが、HDCAMの様な旧来からのファイルベースでは無いテープメディアへの信頼が依然として高いのも事実である。しかしながら、時代や技術の流れを鑑み、現役引退と言う選択を取ったようだ。
HDCAM-SRといえば (スコア:2)
HDCAMは所詮解像度がHDでしかない訳で、HD以降の4Kなりに買い替えを進めるSONYとしては英断、なのかなぁ。
2016年3月という予算消化を見込んだ区切りで、HDCAMを必要な放送局なんかは今のうちに予算組んでくださいね、なんでしょう。
HDの収録機器が全廃ということではなく、ある程度はより安価なディスクベースシステムのXDCAMに移行させたいんでしょうね。
ただ過去のアーカイブテープ用途に機種を絞っても販売を継続した方がよいような気も。それは基本、修理対応なんでしょうね。「磁気テープを捨てた」と言われちゃうのは間違いないところで、仕掛けてきたなぁ、って感じです。
Re:HDCAM-SRといえば (スコア:2)
そういえば、オイラが厚木の中の人だった頃、ジョージ・ルーカス氏が来訪されたことがありましたね…。
Re:HDCAM-SRといえば (スコア:2)
Re: (スコア:0)
待て待て、ルーカスの「いつもsomething new」のCMはPanasonicだぞ。
Re:HDCAM-SRといえば (スコア:2)
Re:HDCAM-SRといえば (スコア:1)
アニメ「じょしらく」の完パケがHDCAM-SRと言う事でも話題になりましたね(なってません)
そんな事はさておき、直系の末裔であるHDCAM-SRの終了をもって、βシステムの歴史にも幕を下ろす事になりますね。
「βはVHSには負けたけど、放送局ではその末裔が今も現役なんだよ」と言う説明が出来るのも、残り僅かになってしまいました。
Re:HDCAM-SRといえば (スコア:2)
「βはVHSには負けたけど、放送局ではその末裔が今も現役なんだよ」と言う説明が出来るのも、残り僅かになってしまいました。
βの存在を知る者もわずかになってしまいましたね。今どきの子はビデオデッキの存在も知らないようです。HD-DVDとblu-rayの規格争いも遠い過去になってしまいました。次世代のディスクの規格争いが、発生するかもよく分からない状態になってきてしまいましたね。
Re:HDCAM-SRといえば (スコア:1)
まだテープ使っているところってあるんですね。
もう、身の回りではカセットテープすら見なくなって久しいのに。(^_^;
ランニングコストが安い買ったりするのかな?
2023年3月末って、オリンピックが終わってまだ先の話ですよね。
その頃まで使っている人がどれくらいいるんだろう。
Re:HDCAM-SRといえば (スコア:2)
まだテープ使っているところってあるんですね。 もう、身の回りではカセットテープすら見なくなって久しいのに。(^_^; ランニングコストが安い買ったりするのかな?
2023年3月末って、オリンピックが終わってまだ先の話ですよね。 その頃まで使っている人がどれくらいいるんだろう。
放送の世界では基本磁気テープが使用されていました。業界慣習やメーカーであるSONYなんかの意思もありますが、信頼性という点において磁気テープ以上に価値が実証されている存在がなく、フィルムと同じように「収録テープ」をそのまま保存する事に重きが置かれています。テープはバイク便などで物理的に移動させることも可能ですし、切断されたとしても全データが消失する訳ではありません。またデータ量としてもテープ長で調整できるためにディスクなどの固定サイズに比べて調節しやすいという特性があります。そしてカメラやVTRが売れればテープも売れるため、収益性という点でも合理的でした。HDCAMは映像用磁気テープのいわば最終形態で、HD用の映像規格のなかではもっとも高画質な規格と考えて間違いありません。
サーバー等のデータバックアップもかつてはDLT、今はLTOという形で磁気テープが今も使われています。低速ですが、HDDからデータを退避させる先として有望な選択肢で、災害に強いといわれています。
テープのランニングコストはむしろ高いのですが、安全性の差は計り知れません。映像という物の価値を担保する上で規格化されたデジタルの磁気テープが果たした役割というのは非常に大きかったりします。なのでテレビが生放送からVTR収録になって以来のすごく画期的な出来事だったりしますね。
Re: (スコア:0)
元StorageTek中の人としてなんだか寂しいです・・・
Re: (スコア:0)
一応突っ込んでおきますが…
他の書き込みから察するところ御存知かとは思いますが、最終形態、HDで最も高画質なのはHDCAM SRですよね。
もしかしたら「HDCAM SRもHDCAMのうち」としてこのように書いたのかもしれないけど(実際、その名称からか、HDCAMの改良版みたいに(例えばBETACAMに対するBETACAM SPのように)思われているような事もあるようだけど)、HDCAMとはフォーマットも全然違うし、ワークフロー的にも「従来のVTRのようにも使えるし、データレコーダー的にも使える(例えば非圧縮の映像もファイルとして記録できる)」ってことで、普通のHDCAMとは全く別物です。
Re: (スコア:0)
場所と用途によってはテープデバイスはまだ現役ですが?
子供じゃないんだからさぁ・・・
Re: (スコア:0)
はい、googleでもバックアップはテープ(LTO)ですよ。
LTOは今までのテープデバイスとしても、ファイルベースのファイルシステムとしても使えます。
後者は「カセットテープデッキをUSBで繋ぐと、エクスプローラにドライブとして見えて、WAVファイルをD&Dすれば書いたり読めたり出来る」と言えばイメージし易いでしょうか?
シーク速度はえらく遅いですが、テープカートリッジと廉価帯のHDDを比べると、バースト転送速度が速く、バイトコストも誤差の範囲です。(LTO5の場合)
エンタープライズ向けなので、テープ装置自体が鼻血も枯れるほど高いのですが、自宅に一台欲しいです。
Re: (スコア:0)
大丈夫かな。
> HD以降の4Kなりに買い替えを進めるSONY
顧客はPanasonicのHD製品に乗り換え
とかにならなきゃいいけど。
Re: (スコア:0)
最終出力にフルHDが一般化してきた以上、撮影自体はそれよりも高い解像度でやるのが一般的になってきてるんではないでしょうかね。知らないけど。
Re: (スコア:0)
ファイルベースだからそういうことにはならんよ
Re: (スコア:0)
ファイルであっても信頼性のある受けメディアは必要なんですが・・・
Re: (スコア:0)
ファイルベースって言ってんのに、メディアの話を始めちゃうんですか
そうですか。
Re: (スコア:0)
テープの方がいいという客はPanasonicのテープに流れるという話でしょう。
ファイルベースの話じゃないです。
Re: (スコア:0)
プロフェッショナルディスク、以前追記したら読めなくなったことがあったんでおっかないんだよな・・・
元をたどれば (スコア:1)
ベータマックスだから、思えば、息の長い技術だったのかな。
ところで「ハーフインチ」って、「1/2インチ」と書くと計量法にひっかかるからなのかな。なんか変。
Re: (スコア:0)
ではハーフアンドハーフで :D
# ピザじゃなくてピッツァ
Re: (スコア:0)
「元」をたどるなら全然ベータマックスじゃないですよ。
デジタルとかHDTVとかいう違いは抜きにしても、これは「業務用」(「放送用」にも使っているが、アナログ時代と違って厳然たる区別がないのかな)だし、特に技術的なつながりにも乏しいでしょう。
むしろ、U-Maticとか、1インチCフォーマット、D2、D1といったソニー開発による放送用(一部は業務用もあったが)VTRの技術と実績の延長上にあるのだと思います。
ちなみに、ソニーが最初に作ったVTRはベータマックスじゃないです。もっとはるかに昔。
>「1/2インチ」と書くと計量法にひっかかるからなのかな。
昔から2インチ、1インチ、3/4インチって普通にいってました。
Re:元をたどれば (スコア:1)
民生用のベータマックスと同じテープを使う業務用・放送用規格がベータカム。
テープ速度を速くすることなどで、放送用に使える高画質化を実現したため、
カートリッジの流用だけで記録方式には互換性はありませんが、
テープカートリッジの構造とヘッドローディングの流れなど、そのあたりのハード的な技術の面では、「ベータカムの元はベータマックス」とは言えるでしょう。
テープ速度を上げたため収録時間が短くなったため、後に3倍ぐらいの大きさで収録時間を延ばした「ラージカセット」が登場しましたが、デッキの方は従来のスモールカセットも、ラージカセットも、どちらもセットできます。このベータカムはアナログ時代、業務用ビデオのデファクトスタンダードになってました。
(松下もVHSベースの「M」ってのを出してましたけど、こっちは鳴かず飛ばずでしたね)
で、ベータカムと同じカートリッジでデジタルSD記録を実現したのが「デジタルベータカム(デジベタ)」。
さらに、デジベタをHD対応にしたのがHDCAM。
HDCAMのデッキでも機種によってはベータカム記録テープのアナログ再生が可能だったりするぐらいの、ベータカムの上位互換規格です。
まあ、SDアナログ放送末期の、デジタルマスタ時代になると、放送用はソニーが出した別規格なD1/D2(こっちは3/4インチ)の方が主流になって、デジベタは業務用向けって感じになって、
HDデジタル時代になってからは、ソニーのHDCAMと松下のDVCPRO HD(こっちはDVベースで1/4インチ)の二強ですかね。
Re: (スコア:0)
>「元」をたどるなら全然ベータマックスじゃないですよ。
考え方にもよると思うけど、「全然」ってのは言い過ぎかと。
ソニーの業務用ハーフインチの元祖はアナログのBETACAMなわけですが、BETACAMにβのカセットが使えると公式には言ってないものの、BETACAMの開発時にβのカセット形状を採用した理由のひとつに、βのカセットも使えるようにという事もあったわけです。いわばカセットの互換性を考慮していたという事。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/itej1978/36/12/36_12_1076/_pdf [jst.go.jp]
「カセットの形が同じなだけ」と言われるかもしれないけど
Re: (スコア:0)
ベータマックスはあまり関係ないと思いますが、HDCAMが出てから十数年程度でしょうか?私はむしろ短く感じましたね
普及率からしたらもっと続いても良かった気がしますが、やはりHD自体が古くなったんでしょうかね
ENGでUNIHIの代わりに使われるようになって、VEが付き添う必要がなくなったことで却って画質の悪い素材ばかりになったのを覚えていますw
Re: (スコア:0)
計量法が見るのは「取引・証明用」の計量器だけですので,全然関係有りません。
ちなみに「長さ」で残ってるのはタクシーメーターだけですね。
一方、富士フイルムは100テラバイト以上の大容量をめざす (スコア:0)
「磁気テープ」なぜか復権 ソニー、富士フイルムが技術磨く [itmedia.co.jp]
テープ装置といえば、砲弾型カートリッジとか思い出したのですが、実際に一番使ったのはオープンリールタイプでした。設計データの受け渡しにテープを使う時代でしたから。
Re: (スコア:0)
なんか10年前ぐらいから目指すまま、一向に商品にならないのだが・・・
安価な大容量バックアップメディアがほしいです。
Re: (スコア:0)
規格自体はロードマップに乗っておおよそ2倍/2.5年のペースで容量上がってますよ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/Linear_Tape-Open [wikipedia.org]
おおよそ1巻1.5万円くらいなので、NL-SASディスクよりは安いです。
問題はドライブなどの初期投資が大きいことで、
ある程度規模が大きくないと導入メリットがない点は永遠の課題です。