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京大、非円形歯車を使用した変速時に駆動力抜けのない変速システムを開発 77
ストーリー by headless
変速 部門より
変速 部門より
あるAnonymous Coward のタレこみより。
非円形歯車を使用することで変速時に「駆動力抜け」のない変速システムを京都大学が開発したそうだ(NEDOのプレスリリース、
ITmediaニュースの記事、
ASCII.jpの記事)。
通常の変速機では切り替えの際、動力源と駆動される側のトルク伝達が切断される駆動力抜けが発生して速度が低下する。今回開発された変速システムでは非円形歯車で減速比を滑らかに変化させることで、変速中にも駆動力を伝えることができ、速度低下を防ぐことができるとのこと。電気自動車(EV)に変速機を搭載すれば電力消費の抑制が期待できるが、従来の変速機では駆動抜けにより電力抑制効果が低下する。一方、駆動力抜けの起こらない無段変速機では伝達効率が悪いため、一般にEVでは変速機を搭載していないという。この変速システムをEVに搭載することで、10%程度の走行距離延長効果が期待できるとのことだ。
通常の変速機では切り替えの際、動力源と駆動される側のトルク伝達が切断される駆動力抜けが発生して速度が低下する。今回開発された変速システムでは非円形歯車で減速比を滑らかに変化させることで、変速中にも駆動力を伝えることができ、速度低下を防ぐことができるとのこと。電気自動車(EV)に変速機を搭載すれば電力消費の抑制が期待できるが、従来の変速機では駆動抜けにより電力抑制効果が低下する。一方、駆動力抜けの起こらない無段変速機では伝達効率が悪いため、一般にEVでは変速機を搭載していないという。この変速システムをEVに搭載することで、10%程度の走行距離延長効果が期待できるとのことだ。
周波数制御すれば (スコア:5, すばらしい洞察)
強電屋としては、電動機に与える周波数を変えれば済むと思ってしまうのです。
交流電動機は駆動周波数で回転数とトルクを制御できますから。
インバータの損失とギアの摩擦損失との兼ね合いになるでしょうけど。
# ホイールに仕込んだ、かご形誘導電動機で車輪を直接駆動できれば……
notice : I ignore an anonymous contribution.
Re: (スコア:0)
インホイールモーターはバネ下が重くならないの?
Re:周波数制御すれば (スコア:5, 興味深い)
重くなっても走行性能に影響が少ない [atmarkit.co.jp]なら走行システムとしては問題ない, という考え方もありまして.
シンプルな力学モデルで近似していた時代と, 非線形力学で設計したり果てはアクティブサスまである時代では前提条件がかなり違ってくるので, 直感的な常識が通用しなくなってるみたいです.
Re:周波数制御すれば (スコア:1)
インホイール式だと、モーターにかかる地面からの振動・衝撃を吸収するのがタイヤだけになると思うです。
そうなると、モーターへの悪影響も心配になるです。
特に軸受けとか。
Re:周波数制御すれば (スコア:1)
真のバネ下はタイヤのトレッド面。
どうせバッテリーは直流なんだし (スコア:0)
抵抗入れたり抜いたりだけで大トルクでの始動も高回転での走行も出来る、
直流整流子電動機を積めばよいではないですか。抵抗損が嫌ならチョッパで電圧変えてもいい。
# ブラシの整備交換を誰がやるのかは知らぬ
Re:どうせバッテリーは直流なんだし (スコア:1)
直流整流子電動機はACモーターの電流ベクトル制御に比べたら全然効率悪いよ。
Re: (スコア:0)
チョッパで電圧変えるには直流→交流→変圧器→整流→直流ってインバータですよね。
なら、そのまま交流でモーター回したほうが損失少ないと思いますが。
Re: (スコア:0)
チョッパで直流を切り刻んで平滑にすれば任意の電圧の直流を得られるでしょうに。
Re:どうせバッテリーは直流なんだし (スコア:1)
まあ、元コメントは変だけど、今時電車ですらVVVFなんだから、チョッパで直流とかいわず誘導でいいじゃんって思う。
Re:どうせバッテリーは直流なんだし (スコア:3)
ところが、テスラ・モーターズがすごいのは独自な制御技術により誘導モーターを使いこなしたことにあるんだ。
Re: (スコア:0)
交流→ 以降の行程が意味不明なんだけどw
それとも最近は違うのか?
ケータイ電話世代脳は違うのか?w
Re: (スコア:0)
自転車乗りとしては、ケイデンスを落として変速すれば済むと思ってしまうのです。(インター3)
Re: (スコア:0)
いや、車両である以上速度を変えるんだから、周波数変えるのは当たり前だと思いますが。
固定ギア比だと、起動加速度と最高速を両立させようと思ったら単純にモータ出力をデカくするしかないですが、
変速してローギアで起動加速度を稼ぎハイギアで最高速を伸ばせば、
より小さなモータでも目標の性能を出せるってのが狙いでしょうから、
モータ代とギア代の兼ね合いでは…?
Re:周波数制御すれば (スコア:1)
> そもそも、誘導モーターは大きさの割に低出力で低効率なので、自動車用途ではほとんど使われないですね。
IM(インダクションモータ)は、PM(永久磁石同期モータ)よりも大きくなるのは確かですが、効率とすれば「低効率」と言う程は差は無いですよ。
50kWクラスでの比較とすれば、PMは95%位、IE2品のカゴ型IMで93%位です。効率の差は、モータの出力が大きくなるに従って縮まって行きます。
自動車用途でPMが使われるのは、効率の差と言うよりは、大きさなのでしょうね。逆に大きさの制約が自動車よりも厳しくない鉄道では、値段が高めのPMの採用はJR東日本E331系くらいで、ほとんど無いと言って良いでしょう。
Re:周波数制御すれば (スコア:1)
最近、東京メトロでもPMSMの採用例があります(千代田線16000系 [tokyometro.jp]、銀座線1000系 [toshiba.co.jp])。
あとは大手私鉄で何社かが試験中。
街のとんでも発明家レベル (スコア:2)
シームレスギアボックス自体は以前からモータースポーツでは実用化されているし,
最近では東京モーターショーに展示されていたりする。
http://response.jp/article/2013/12/01/212061.html [response.jp]
この研究は機構の目新しさが売りなんだろうけど,
唐突に変速機を搭載しないEVに対する比較なんてものを持ち出されると,どうしても懐疑的な目を向けざるを得ない。
変速中の損失なんて本当に微々たるものなんだから,そこを効率化することに意味があるわけがない。
Re:街のとんでも発明家レベル (スコア:3, 参考になる)
イケヤフォーミュラのは記事のものとは全然別の思想で、F1で使われてるシームレスシフト(スバルのWRCarでも使われてましたが)のバリエーションです。
F1のトランスミッションははシフトフォークをそれぞれ独立したアクチュエータで動かして、ギア抜くタイミングと入れるタイミングを独立して制御することで変速速度を稼いでいます。
脱線すると、今のところというか、多分この先も究極の形はコントロールユニット統一前のホンダがやってた、前のギア抜く前に次のギヤに入れてから前のギヤ抜く、というやつだと思います。
本題に戻って、これはどうせ変速時の2つのアクチュエータ(シフトフォーク)はほぼ決まったタイミングでしか動かさないんだから、それならそれらのそれらのシフトフォークの動きをリンク機構で狙ったタイミングで動かしてやって、シフトアクチュエータの数減らしてやろう、というものです。
どちらかというとシーケンシャルシフトやバイクのシフトドラムを自由度上げた感じのものです。
なお、これすごい僕の車に付けたい、と言ったら、完成車メーカー向けに売り込みたいから嫌だよーんと言われてしまいました。
#でも、完成車メーカーはドククラッチじゃ採用しないと思いますよ
Re:街のとんでも発明家レベル (スコア:2)
えと、シフトフォークを機械的に同期させるって普通に二輪の変速機構そのもので何の新規性もないですし、
いくらがんばってもクラッチ+シフトの2アクチュエータ(人力含む)以上に減らすことは不可能では?
この記事の機構は、MTのシンクロとか有段式ATのトルコンの代わりにこの変なギアを噛ませて回転合わせるってのがミソだと思うのですが。
で、そういう思想が入っていない単速の電動車に対してはメリットが出せるかもしれないって話ですよね。
Re:街のとんでも発明家レベル (スコア:2)
有段変速機構でシフトする時「すべらせて」回転を合わせる従来のやり方に対して、
異形ギアを使ってロスを減らすというのがこの機構の売りであって、
リンク先の「元の変速ギアを二重噛みさせる」という方式との比較ならともかく
アクチュエータの数の話は関係ないかな、と思います。(もちろん実用化を目指す上では重要でしょうが)
比較相手を単速電動車だけみたいに書いたのは私の勘違いで、
元記事の後段に、このギアをエンジン車に適用した場合についても書かれていました。
Re: (スコア:0)
自動変速なら機構がドグクラッチでも問題ないかと
Re: (スコア:0)
> なお、これすごい僕の車に付けたい、と言ったら、完成車メーカー向けに売り込みたいから嫌だよーんと言われてしまいました。
連絡とったの?ばっ~かだねーw(誉め言葉)
Re: (スコア:0)
そんな度胸は無くて、東京モーターショーで聞いただけです。
そういう人結構多かったと言ってました。
トルクを抜いちゃいけないのか? (スコア:1)
EVであれば、変速中にトルクを抜く制御を意図的にしてしまえばいいのでは。
矩形ではなく、連続的にトルクを下げて変速し、その後連続的にトルクを上げるという制御をすれば電力の無駄にならないでしょう。
トルクの電子的制御は、モーターは内燃機関よりも遥かに容易でしょう。
航続距離伸ばしたいだけならAT使えばええやん (スコア:1)
変速ショック減らしたいってのは今までのエンジン車でも同じ事なのになんで電気自動車にこだわってるの?
NEDOのプレスリリースが謎 (スコア:1)
CVTの伝達効率が悪いって書いてありますが、その割には比較したデータは載っていませんし、回転速度と時間のグラフだけで
肝心のトルク変化についてのデータないですね。
そもそもCVTはベルトの伸びと滑りがなければ(理論上は)伝達効率は100%で、実際の車でもスチールベルトでほとんど伸びは
ありませんし、CVT機構単体では滑りもありません。
#日産のHYPER-CVTのように流体トルコンと組み合わせた場合などは伝達ロスが発生します
もっと言えば、京大の変速機では結局のところ1,2,3,4といった固定されたギアで走ることになりますが、CVTでは
中間のギア比、たとえば2.5速相当で走行することも可能なわけです。これは燃費に直結します。
あえてCVTのデメリットを挙げるなら、油圧(電動アクチュエータでも可能かもしれません)が必要なことと
大トルク(大重量)には対応が難しいということです。
また、文中に
> 加速をしたい状況にもかかわらず速度低下を生じるため、運転者は変速後に余分にアクセルペダルを踏み込む必要があり
と書いていますが、変速ロスを無視しても変速後は同じスロットル開度ではトルクが足りなくなるからどんな変速機でも
踏み込むのは当然であり、これは京大の変速機を使ったとしても同じでしょう。
回転速度のグラフが実車ではなくテストベンチだったり、車でのテストが一人乗りの軽量の電気自動車だったりすることも
かなり限定的な環境においてのみ有効な技術なのかもしれません。
#胡散臭いとは言いませんがgesaku
余分な加速って何だ? (スコア:1)
リリース記事>駆動力が伝わらず速度が低下し、変速後に余分な加速が必要となり、電力消費抑制効果が低下
変速中にトルクを抜くと速度が低下して、その低下分の加速が必要と言う現象は分かる。
しかし、それは余分な加速じゃないでしょ。
走っている間中、走行抵抗を相殺する分の仕事をモーターが投入しているわけだが、変速中にトルクを抜いている間はその仕事を抜いている。そして、変速中に速度低下した分の変速後の加速は、変速中に抜いていた走行抵抗を相殺するはずだった仕事量を、変速後に上乗せするだけ。
変速中に連続的にトルクをかけ続けて速度低下を起こさないのは結構なことだが、変速後に余分な仕事をしなで済むのは、変速中にも倦まず弛まず仕事を続けてきたということ。
ガソリンエンジン等であれば、トルクを抜いている間にも、エンジンのサイクルを維持するための仕事があり、その仕事は走行抵抗の相殺にも寄与しないし、運動エネルギーの増加にも寄与しない無駄な仕事が発生する。しかし、モーターはトルク0の間の仕事量を0にできるので、その無駄は発生しない。
よくわからない (スコア:0)
非円形の歯車2枚が噛み合って回る図と、それを使った変速機を積んだという車の図の2点しか無くて(NEDOのプレスリリースのリンクから飛べる動画もその2点だけである)、出来上がった変速機の実物の図がないのだけど、これ回してるだけだと回す間に変速比が周期的に変わって遅くなったり速くなったりするだけのような。
変速時限定で、歯車が1回転もしないという短時間だけ使うのだとしても、そこで入力の入り切りが発生しますよね。
Re:よくわからない (スコア:3, 参考になる)
自分もよく理解できてないけど・・・
この歯車がブンブン回転するんじゃなくて、
一瞬(ほんのちょっとの角度)かみ合って回転することで、
入力と出力がつながっていない時間をなくすんじゃないかな?
Re: (スコア:0)
それが正しいように読めますね。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1312/17/news113.html [itmedia.co.jp]
> 非円形歯車は減速比を滑らかに変化させることができる形状になっており、
> 切り替える2組の歯車対の中間的な状況を作り出し、変速中でも駆動力を伝えることができるという。
Re: (スコア:0)
普通のトランスミッションで1ー>2と変速するところを
1ー>このギアー>2って2段階で変速するってことなんかな?
比較対象はDTCであるべきだけど、このギアを使うためにはTTCになってしまうのかな?
Re: (スコア:0)
DTCでなくてデュアルクラッチトランスミッションDCTだった。
Re:よくわからない (スコア:2)
たぶん、こんな感じに出来上がってるとおもいます。
一つ前のプロジェクト?
「トラック・バスの燃費向上と減速感の抑制を両立できる変速システムを開発」
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_0008A.html [nedo.go.jp]
Re: (スコア:0)
2つ組み合わせて、同期させて吸収するのでは。片方が山のときは他方は谷、と。
Re: (スコア:0)
ですよねぇ。
#自分の理解力が鈍ったのかと思って記事4回くらい読み直しちゃったよ
Re: (スコア:0)
俺も分からない 分かるように説明出来ない人の発明だから大したことは無いということは分かる
Re: (スコア:0)
要するに、クラッチ踏まなくても(半クラ状態なしで)、1stから2ndまでで行くってことだろ。中間ギアが終わった段階で2ndになってるんだから。
Re: (スコア:0)
そりゃ営業の話で技術には当てはまらんと思うが。
ギアやらリンク機構の教科書では、自分が馬鹿になったのか宇宙人の教科書を読んでるのか、分からなくなるときが何度もあった。
気のせいだと思いたいのだが… (スコア:0)
入力側の回転数(角速度)を一定にして回すと、
出力側は回転ムラが出る(角速度が一定にならない)ような気がしてならない
Re: (スコア:0)
そのムラを使ってシフトチェンジするシステムってのが、
コイツの内容だと思うのだが。
Re: (スコア:0)
角加速度は一定になって欲しいんじゃない?
Re:気のせいだと思いたいのだが… (スコア:4, 参考になる)
通常は普通の円形のギアで変速してて、シフトアップ・ダウンするとき、例えば3速から4速にシフトアップするとき
非円形ギアの変速比が3速と同じになる瞬間に円形ギアから非円形ギアに切り替え
非円形ギアの変速比が変化する間に円形ギアを3速から4速に切り替え
非円形ギアの変速比が4速と同じになる瞬間に非円形ギアから円形ギアに切り替え
ってことをやるんではないかと。円形ギア⇔非円形ギアの切り替えはダブルクラッチみたいなのを使うのかな。
常時動力が伝わるってことは、滑る部分がないってことなのかな (スコア:0)
トルコンとかクラッチとかなんか滑る箇所がないときついよね、ガソリンエンジン的に?
Re: (スコア:0)
?。?
机上の空論ですか? (スコア:0)
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_0008A.html [nedo.go.jp]
これを見て気になったんだけど、
ギアの切り替えの瞬間ってそんなに大事なのか?(ギアの切り替え時は回転数を落とす)と言う事と
このギアの1~4のギア比があまりない(と言う事はギア比を高くできない=燃費悪くなる?)
このギアを使って高速走行時の燃費を犠牲にしてまで欲しい切り替えなんでしょうか?
Re: (スコア:0)
MTマニアにもいろんなのがいるんだよ。
機械にはまねのできない交通事情を考慮したコースティングとか、
小型軽量なギアボックスとか、滑らかな発進・停止とか、高い効率とか、選べるなら今でもMTを選ぶよ。
Re:ガチャガチャするのが大好きなMTマニアから大顰蹙だろ (スコア:1)
もう20年も前には「ほとんどのドライバーはATの効率を超えることはできない」って話になってたけどな。
Re: (スコア:0)
まぁ、「モータースポーツ」とか言うくらいだしね。
レース場とかで体にかかる負担はかなりのものだよ。
体を鍛えていない人だと筋違えとか普通にあるから。
#レース場での走り方を一般道でやる馬鹿は逝っていいけど。
Re: (スコア:0)
100円握り締めて駄菓子屋にでも行ってろって感じ。
Re: (スコア:0)
そういう連中はエンジン音がうんぬん言ってEVも嫌がるでしょう。縁のない話ですがな。