ダイヤモンドで相変化メモリの記録密度アップ? 10
ストーリー by hylom
進む研究 部門より
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taraiok 曰く、
Johns Hopkins大学の研究者Ming Xu氏が、相変化メモリにダイアモンドを使用することでより大容量を実現できる可能性があるとの研究結果を発表した(COMPUTERWORLD、PNAS、本家/.)。
相変化メモリは材料の結晶構造を変化させることでデータを記録するデバイス。現在のフラッシュドライブで使用されるNANDメモリよりも100倍高速で、安定性や耐久性が高いという特徴があるため期待されている技術である。
Xu氏は相変化メモリの基礎材料としてはCD-RWやDVD-RWメディアにも使用されている安価なGST相変化記憶合金を、そして書き込みを行う部分にはダイヤモンドを使用することで、情報密度や耐久性・性能が向上と低価格化が実現する可能性があるとしている。ダイヤモンドを使用することで結晶状態とアモルファス状態までの変化速度を遅くでき、これによって結晶状態とアモルファス状態までの抵抗値をより細かく調整でき、より多くのデータが収納が可能になったとしている。
相変化メモリの原理や多値記録についてはPC Watchの記事が詳しいのでこちらも参考にどうぞ。
英語が読めるなら英文の元記事をちゃんと読め! (スコア:0)
図を見る限り、単にダイヤモンドアンビル使って実験したら良い結果が出ましたってことじゃないのか? 英語の分かる人教えてください!
まあそんな感じ (スコア:5, 参考になる)
相変化メモリの材料の一つであるGe-Sb-Teは物性面の面白さからいろいろ研究がされているけど,圧力下での相変化に関する統一的な研究がなかった(一般的に,アモルファス相に圧力をかけるとガラス状態から結晶への転移などが起こったりする).
そこで今回,ダイヤモンドアンビルセル使って20GPaぐらいまで圧力かけながら伝導度とX線回折を見て,どんな圧力でどんな感じの転移が起きるのかを観察,ついでに第一原理計算で微視的構造を推測しました,という感じっぽい.
相変化メモリ云々ってのは扱ってる材料の用途としてそういうのもある,っていういわば話の掴みの部分であって,今回の研究が直接相変化メモリの性能だのなんだのに関係してくるわけではない.
#将来的に,この手の構造的な情報を参考に組成等の改良が行われる可能性はあるけど.
Re: (スコア:0)
解説ありがとうございます
要は相変化メモリ・デバイスそのものの話じゃなくて、相変化メモリに使われる素材の物理的特性の基礎研究しました~ってことなのね
#タレ込みのタイトルを見て、最初はシリコン基板上にダイヤモンド薄膜を堆積させて云々なんてことをするのかと妄想したのはナイショ
Re:まあそんな感じ (スコア:5, 参考になる)
そういうことになりますね.
実際の物質開発に繋がる部分として,タレコミの下記部分
ダイヤモンドを使用することで結晶状態とアモルファス状態までの変化速度を遅くでき
に関してちょっとフォローしておくと,通常のこの物質の熱や光によるアモルファス相-結晶相の転移は非常に速くて(ナノ秒のオーダー),どういうきっかけでどのような原子の移動が起きて相変化しているのか,という研究がなかなか難しいところがありました.まあ速いからこそ,メモリに使おうという話になってるわけですが.
#研究は難しいが,工夫していろいろやられている.
そういった研究を行う際に,圧力誘起の構造転移を使えば熱や光による転移に比べもっと段階的に変化させることが可能になり,それによってどういうきっかけで構造が変わるのかがわかってくる(かも知れない),という点が重要になります.
そういった情報が得られれば,例えばもっと高速に変化するようにするにはどういった元素で置換すればよいのかとか,熱安定性を高める(もしくは下げる)にはどういう設計をすればいいのか,という事が予想しやすくなるからです.
まあ固体物性の場合,狙ったからといってその通りになってくれるもんでもないんですけどね……
#ただ,闇雲にやるよりはましになる.
校正 (スコア:0)
情報密度や耐久性・性能が向上と低価格化が実現する可能性がある
↓
情報密度や耐久性・性能の向上と低価格化が実現する可能性がある
より多くのデータが収納が可能になった
↓
より多くのデータの収納が可能になった
Re:校正 (スコア:1)
表記 (スコア:0)
文中で統一されてなくて気持ち悪いんですが
ダイナモンドです (スコア:0)
すっきなもの すっきなもの~♪
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
それは好きなものじゃねぇ!
「好きなこと」だ。