光が不要の光発電システム、MITが開発 63
ストーリー by hylom
確かに光不要の光発電だ 部門より
確かに光不要の光発電だ 部門より
eggy 曰く、
マサチューセッツ工科大学はこのほど、太陽光が一切なくても熱だけで電力を生み出すことのできる光エネルギー変換システムを開発することに成功したとのこと(本家/.、MIT news記事)。
このシステムには熱光電変換素子が使われており、表面にはナノスケールの穴が無数にあけられている。これがが熱を吸収すると、熱を整合性のある光の波長に変換して発電する仕組みとなっている。使用できる熱は発生源を問わず、太陽光、炭化水素燃料、崩壊する放射性同位体など何でも良いそうだ。熱と確実に整合性のある光の波長を選択することで効率的な新システムを作り出すことに成功したそうだ。
この技術を用いたボタンほどの電池をブタンを燃料にで発電させたところ、重量の同じリチウムイオン電池と比べて持続時間が3倍であったという。また放射性崩壊の熱を安定的に発する放射性同位体で発電した装置は、30年間も発電し続けることができるため、長時間太陽光を浴びることのないまま飛行し続ける宇宙船の発電に理想的であるとのこと。
ブタ (スコア:2)
ンで発電させた?
ンを燃やした熱で発電させた? かなー。
Re:ブタ (スコア:2, 参考になる)
ブタンの酸化熱ですね。
燃焼ってほど強烈には反応させていない(もっと穏和な反応にしている)気はしますが.
ハクキンカイロ (スコア:0)
Re:ハクキンカイロ (スコア:1)
そんな感じだと思います.
じわじわ酸化させて,そこから電力を細々と絞り出す感じで.
第二種永久機関もどき? (スコア:2)
発熱する使用済燃料を冷却するための電源として利用する
誤記 FireFox
巫女 Firefox [mozdev.org]
地熱発電 (スコア:1)
地熱発電に使えそうですな。
I'm out of my mind, but feel free to leave a comment.
Re: (スコア:0)
蒸気タービンより高効率が見込めるんだったら火力発電所や原子力発電所にも使えそうだ。
Re: (スコア:0)
蒸気タービンの効率って最適化されまくってるんで非常に高いんですよ(ものによっては50%近い)。
で、太陽電池に代表される光から電気への変換効率はそれに比べると相当低い(行っても半分とかそれ以下とか)。今回のはそれに加えて熱から光への変換(こちらもそんなに高効率なものが出来たという話は聞いたことがない)が間に入るので、トータルでの効率自体はもっと低くなってしまいます。
そんなわけで、地熱のような大規模な高温熱源が用意できるんなら従来の手法の方が圧倒的に効率は高いと思います。
(今回のは多分、目的とする分野がかなり違うんだと思います)
Re: (スコア:0)
管が詰まってくるって聞いたけど、蒸気を引いてくるんじゃなくて岩盤に直接ペタッと熱を取るようにして、メンテフリー&効率が落ちないようにしたり出来ないの?
そんなに高温の岩盤は地上にないでしょう (スコア:1)
地熱発電で熱を取り出すのは「地中の」高温岩盤ですし、それだって下手したら年単位で枯れるんですよ。
1000年以上の歴史のある温泉 (スコア:0)
> それだって下手したら年単位で枯れるんですよ
年単位で枯れるようだったら、温泉街の民宿やホテルは経営が成り立たないはずでは?
奈良時代から続いている温泉(日本三古湯 [wikipedia.org])ってあるんだけどな。
# IDでコメントするなら、もっと物事を調べてからにしましょう
Re:1000年以上の歴史のある温泉 (スコア:1)
# IDでコメントするなら、もっと物事を調べてからにしましょう
逆にID持ちの発言の方が設定で沈められるのでよいと思うのですが…。
Re:誰も地上の話なんてしてないし (スコア:1)
違います.
例えば, この太陽電池を不透明な箱の中に閉じ込めた思考実験をしてみます. 箱の中は箱の温度に応じた黒体輻射による光で満たされています. もし, ここで太陽電池が受けた光の15%を電気エネルギに無条件で変換できるのなら, 太陽電池からケーブルを箱の外に引き出すだけで電気エネルギが湧き出る魔法の箱の出来上がりです. さらに電気の形でエネルギが取り出されるので, 箱は熱を失って勝手に冷えていきます.
これはおかしいでしょ? これがエネルギ総量は変わらないが, 温度差が勝手に生じてしまう「第2種の永久機関」です. この思考実験で間違っているのは「受けた光の15%を電気エネルギに無条件で変換できる」という仮定です. 物体の輻射による放熱と吸熱は特定の温度では同じ(そうでないと勝手に物質の温度が上がったり下がったりする)ですから, 太陽電池がその温度で放射する光子よりも高いエネルギ, すなわち高温の放射源からの光を受けなければ電気エネルギに変換できる余剰のエネルギは生まれないのです. 実際にはこの余剰エネルギから何%かを引いた物が電気エネルギに変換されます. つまり, 太陽電池であっても多くの熱機関と同様に冷熱源が必要なのです.
でも多くの場合, 太陽電池で冷熱源を意識することはありませんよね. それは太陽などの可視光領域を温度に換算すると数1000K(太陽の表面温度と考えればいいです)に達しているため, たかだか数100Kの温度と比較すると絶対温度で10倍, ステファン-ボルツマンの法則 [nifty.com]により放射エネルギで1万倍の差があるためです. このくらい差がつくと計算や実測で無視してかまわないということになりますね.
Re:誰も地上の話なんてしてないし (スコア:1)
SteppingWind、貴方疲れてるのよ。
物体の放射による放熱と吸熱が同じにならず、物体の温度が勝手に上がったり下がったりするのは自然界によく知られた事象です。
放射冷却 [wikipedia.org]は日本でも冬になれば起きてますし。
周囲との熱交換よりも放射冷却による冷却効果を高くすれば、非電化冷蔵庫 [hidenka.net]なんかも作れます。
上記の思考実験で考えるなら、箱の内部の放射線は常に一部が熱ではなく電気に変換されていますので、電気エネルギーが外に出されれば箱の持つエネルギー量が減って温度が下がるのは当然です。
Re:誰も地上の話なんてしてないし (スコア:1)
わざわざ黒体放射によって熱平衡とならない状態を選んで例示してんだっつの。言わせんなよ恥ずかしい。
黒体放射ってのはあくまで物質がその温度に応じた強度の電磁波を放射するってだけなんで、その結果が必ず熱平衡状態になるわけではないです。
ましてや、周囲や相手側の温度に応じて電磁波を引っ込めるような事にはならんので、理論的にはゼロKを超える温度の物体は必ず温度に応じた強度の電磁波を発するし、電磁波を受けた物体はその強度に応じたエネルギーを得るってだけで、温度差云々は少なくとも熱放射においては関係が無い。
低温の物体から高温の物体に向けた熱放射でも熱の提供はされますよ。それで得る熱より、放射によって失われる熱の方が大きいのですが。
Re:誰も地上の話なんてしてないし (スコア:2, おもしろおかしい)
反論になっていません。あなたが熱力学について無知だと判断される理由は、熱平衡状態が成立している場合の話に、熱平衡が成立していない例を出して反論になると思っているからです。それがわざわざやったことかどうかは、全く関係ありません。
熱力学において「温度差がない」は、「対象となる物体だけを含む系を考えたときに熱平衡状態が成立すること」と定義するのが一般的でしょう。そして、熱平衡状態と放射は関係あります。したがって、関係がないというあなたの主張は誤りです。
Re: (スコア:0)
Re:地熱発電 (スコア:2)
脊髄反射でコメントするまえに少しは調べようよ。
カルノーサイクル(熱機関の効率の理論的上限を体現する仮想の熱機関)
の効率は
1-TL/TH
TL : 低温熱源の温度 [K]
TH : 高温熱源の温度 [K]
つまり、燃焼ガスの温度が2000℃くらいで、低温熱源に水を使えば物理の法則
に違反することはない。で、商用発電所の効率の世界最高は61%だと。
http://prw.kyodonews.jp/open/release.do?r=201106137219 [kyodonews.jp]
参考までに (スコア:1)
カルノーサイクルって1-\frac{T_L}{T_H}なので
288K(15cel.) \to 973K (700cel.)で 0.70
373K(100cel.) \to 523K(350cel.) で 0.28
新人。プログラマレベルをポケモンで言うと、コラッタぐらい
Re: (スコア:0)
>カルノーサイクルを越える
高温熱水だと300度だの350度だのを超えたりするから、50%近いぐらいじゃカルノーサイクル越えはしないぜ!
元コメで出てるのは、地熱に限定せず「蒸気タービン」というシステムで考えた場合(火力などで700度ぐらいの蒸気を使うシステムで50%越えはあったはず)か、理論値に対する割合かどちらかじゃない?
Re: (スコア:0)
地熱発電では、蒸気を戻した熱水などを戻すんですね。
なので近場の温泉等の許可をとるのに苦労が多い。
純粋に熱だけとれるなら、環境への影響が少なくて済む。
実際には、この素子が各種ガスに耐えることができるかという問題
もあるのですが。
将来的にはマグマの熱から直接発電するマグマ発電に利用されるべき
素子かも。
全体の体積とかはどんなものなんだろう (スコア:1)
リンク先だとSun-freeってなってるから光不要ってのはアレかも。
ボタンほどの電池ってのは発電部分だと思うけどブタンの貯蔵や発熱システムはどれくらいの体積なんだろう。
あと、比較対象が時間になってるけど発電量なんかはどうなんでしょうね。
スルースキル:Lv2
Keep It Simple, Stupid!
Re:全体の体積とかはどんなものなんだろう (スコア:2, 興味深い)
three times は、燃料から電気への変換効率と、エネルギー密度の、対リチウムイオン電池での倍率で、時間の比較じゃないですね。しかも、将来にはこうなると確信しているというレベル。
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この装置は、熱→光 の変換素子と、光→電気 の変換素子の組み合わせのようなので、そこまでの高効率が見込めるのでしょうか?
Re:全体の体積とかはどんなものなんだろう (スコア:2, 興味深い)
>そこまでの高効率が見込めるのでしょうか?
現状、熱電変換素子(熱から電力への直接変換)は効率が凄く低い(5-600℃ぐらい温度差を付けた先端材料でようやく10%前後,一般的な材料で,100-200℃ぐらいしか温度差がないと下手すると1%を切る)ので,一度光への変換をかましてロスが出てもトータルでは高効率,って可能性はあるかも.
もちろん熱源がかなり高温に出来るなら通常の熱電変換素子でも良いかもしれないし,(地熱だの火力だののように)大規模な熱源が使えるってんならタービン回して発電した方が効率は良いでしょうが,あまり温度は高くできない&小規模,という縛りがつく用途なら有りかも.
怪しい言い回し (スコア:0)
そもそも比較対象が重量の同じLi-ion電池であって、サイズが同じとは言っていない点にも注意。
ボタンほどの電池であって、ボタン電池ではない点にも注意。
そのシステムはエントロピーの法則を凌駕した (スコア:1)
# さあ、受け取りたまえ(ry
もっと低温で動作するようにすれば周囲の熱を吸収して...というより、放射効率をアップさせるものと考える方が自然か。
Re:そのシステムはエントロピーの法則を凌駕した (スコア:1)
これは電球の光を太陽電池に当てて発電するようなもので、温度差は必要ない。
元コメでは輻射でなく放射って書いたけどそのことにも言及してあるだろ。
日本でもやっていらっしゃる方がいるような (スコア:1)
伝熱(日本伝熱学会誌), Vol. 50, No. 210, pp. 18-24 (2011)
http://www.htsj.or.jp/dennetsu/denpdf/2011_01.pdf [htsj.or.jp]
「シリコン選択的輻射体を用いたマイクロ熱光発電システムの開発」
多分、原理などはこれと同じですよね?
この論文は赤外線ランプで発電実験をしているようですが、MITはブタンでやってみたということかな。
いやぁ、ナノ加工技術って本当に面白いもんですね~。
typo? (スコア:0)
これがが熱を吸収すると、
→これが熱を吸収すると、
この技術を用いたボタンほどの電池をブタンを燃料にで発電させたところ、
→この技術を用いたボタンほどの電池でブタンを燃料にして発電させたところ、
部門名 (スコア:0)
ファンレスPCに使えるかな? (スコア:0)
この技術では可能などうなのかもわかりませんが、
ノートPCの筐体内で、
熱を電力に変えられたらいいのにと、
常々思っておりました。
Re:ファンレスPCに使えるかな? (スコア:1)
Re:ファンレスPCに使えるかな? (スコア:1)
本当に、この素子が、非常に高い 熱→光 変換効率を持っているなら、
ICの熱をフィン経由で空気に伝えるより、光にして放射する方が、低い熱抵抗を実現できるかも。
・・・と、ここまで書いて、
全輻射エネルギーの合計レベルで、黒体輻射より効率よく熱を赤外線にできるなら、この素子は
放置するだけで周囲より低温になることで、熱力学の掟を破ってしまい、これは駄目ですね。
Re: (スコア:0)
ペルチエ素子と同じで、電力を与えた時に変換の仕事をするのであれば
何ら問題ないのでは。
Re:ファンレスPCに使えるかな? (スコア:1)
(モルフォ蝶の構造色のような感じで)表面を微細加工したタングステンを加熱すると
後段の光電池に、最適な波長で、明るく発光する。という物のようです。
実際に使っている波長が、可視光か赤外光か分かりませんが、特定の波長で明るい分、
他の波長では暗くなり、無駄に熱源を冷まさずに済みますが、兎に角、放熱したいだけ
の場合は、黒体輻射よりは輻射エネルギーは減るのじゃないかと思います。
(この辺りの解釈は間違っているかも知れません)
Re:ファンレスPCに使えるかな? (スコア:2)
つまり、ファンを回すほうの電源に使えばいいわけですね???
冷蔵庫はより一層エコに? (スコア:0)
排熱用のスペースが不要になると助かるなあ。
Re:冷蔵庫はより一層エコに? (スコア:1)
廃熱の有効利用としてはありなのかな、さながらごみ焼却施設横にある温水プールのように。
充電できた電池というか電力を随時使っていないと熱がたまりすぎたりして。
冬場、くそあっつい電車座席ヒーター車両で座るときにこれがはいった座布団でも敷いとけばスマフォくらい充電できるかなとか思った。
Re: (スコア:0)
>排熱用のスペースが不要になると
いや、どのみち最終的には排熱しないといけないわけで。
ネットワークに (スコア:0)
>これがが
本当に熱だけでできるならすっごいな (スコア:0)
今回、これを発明したということで良いのでしょうか?
Re:本当に熱だけでできるならすっごいな (スコア:1)
光を電気に、というのは太陽電池、熱を電気に、というのは熱電対として知られてますよね。
本文中の「熱と確実に整合性のある」が分かりにくいなあと思ってリンク先とか覗いてたんですけど、
おそらく熱→光への変換の際に「太陽電池にとって最も利用しやすい波長」に変える素子を作った、ということが今回の発明部分かと思われます。
熱を光に、あるいは熱を光に変えた上で光発電、というモノ自体はおそらくすでにあるんだと思います。
Re: (スコア:0)
これが熱電対と同じく温度差を光にするペルチェ素子の光版みたいなのものなのか
熱を光にして電気にするのかで全然話が違ってくるような
# 熱はエネルギーの墓場って高校で習ったのが記憶に染み付いてる
Re:本当に熱だけでできるならすっごいな (スコア:3, 参考になる)
>温度差を電気に、ですよね?
ちゃんと書けば,温度差のあるところで熱を高温側から低温側に移動して,ですかね.
温度差があっても熱を移動させなければ何も出来ませんし,熱だけあっても捨てる先がなければ同じく何も出来ませんし.
Re: (スコア:0)
Re:本当に熱だけでできるならすっごいな (スコア:1)
温度差が無くてもどんどん熱を他のエネルギーに変換できる、とすると
効率はどうあれ、それは熱力学第二法則を破る発電ということになっちゃいませんか?
永久機関 (スコア:0)
Re: (スコア:0)
志村~~~効率効率~~
Re: (スコア:0)
となると後は1を超えるように効率を改善するだけだな!
ウルトラ男 (スコア:0)