
既存のリチウムイオン電池やキャパシタよりも優れた全固体型セラミックス電池が開発される 63
ストーリー by hylom
実用化の壁は 部門より
実用化の壁は 部門より
東京工業大学やトヨタ自動車、高エネルギー加速器研究機構の研究者らが、リチウムイオン二次電池の3倍以上の出力特性をもつ全固体型セラミックス電池の開発に成功したと発表した(Nature Energy掲載論文)。
開発された全固体電池は「Li9.54Si1.74P1.44S11.7Cl0.3」および「 Li9.6P3S12」という超イオン伝導体を使用するもので、現在一般的に使われているリチウムイオン電池と比較して高速に充電でき、高い出力が行えるのが特徴だという。さらに、-30℃の低温や100℃の高音でも優れた充放電特性を示すという。
これらの特性は既存のリチウムイオン電池だけでなくキャパシタよりも優れているとのことで、次世代蓄電デバイスの最有力候補となるという。
耐低温特性いいね (スコア:2)
寒冷地でのデジカメ等電子機器使用が捗りそう
超イオン伝導体 (スコア:1)
ググってみたら結晶と液体の中間の性質を持つなんて書いてあったから、液晶みたいなもんかね?
the.ACount
Re:超イオン伝導体 (スコア:3, 参考になる)
超イオン伝導体とか初めて聞いたんで調べてみた。研究の歴史としては100年近くあるみたい。
通常のイオン結晶だと溶融(液体)状態まで温度を上げないイオンは動けないので電気を通さないが、超イオン伝導体では結晶の骨格を保ちながら一部のイオンが結晶格子内部で動きまわりやすい状態のため電気を通しやすい。
陰イオンは動きまわり難いから格子として固定されるけど(重いとか半径が大きいから?)、陽イオン(例:リチウム)は動ける状態。電荷を持った粒子が動けるということは、電気的には電子が動くのと同じようなもんなので、すなわち電圧をかけてやれば固体なのに電気が流れる(金属とは電気伝導のメカニズムが異なる)。
なぜ陽イオンが動きまわりやすいかは、おそらく固体内の陽イオンが感じる静電ポテンシャルが弱いからだと思われる(特定方向には強かったり弱かったり?)。低温にしていけば熱運動が出来なくなり陽イオンも束縛されて通常のイオン固体のようになると思うけど、ある一定の温度領域では超イオン伝導体として振る舞うとかそんな感じかしら。
Re: (スコア:0)
イオン伝導とはなんぞ?と調べると、
通常電子が動くのが電流だが、イオンが動くことで電流が流れるのがイオン伝導だと。
水中ならまだしもイオンが固体中でするする動くのは画期的なのだろう。
なので超とつけたと。
理屈はわかったが、実際どんなものが超イオン伝導体なのかはさっぱり。
Re: (スコア:0)
いろんな構造のものがありますが、例えば(原子レベルの大きさの)トンネル状の構造をもつ酸化物なんかがあります。
このトンネルにイオン(例えば今回の例で言えばリチウムイオン)がいて、トンネル内を移動できる。そうすると、固体を維持する骨格構造はそのままに、特定のイオンだけが移動できることになります。
#他にも層状だったり、骨格側のイオンの隙間が大きくてそこを自由に動けたりといくつかの構造が可能。
Spring-8 (スコア:1)
トヨタは単独の民間企業として唯一スプリング-8内に研究施設を持ってる [wikipedia.org]と聞いてたけど、こうやって具体的な成果が出ると「おおっ」って感じですね
うじゃうじゃ
「固体型」と聞くと (スコア:1)
普通の電気屋はタンタルコンデンサを思い浮かべるので、自動的に「故障モードは短絡じゃないよね?」という質問を発するまでがワンセット。
資源 (スコア:0)
Li以外、ありふれた元素で構成されているのがいい感じですねぇ
#Liも海水とかから採れるんだっけ?
Re: (スコア:0)
リチウムイオン電池散々使っておいて何を・・・
量はともかく存在はありふれてますな。
Re: (スコア:0)
海水や温泉水からリチウムを採集する試みはあるにはあるが、今のところ実験室段階。
現在のリチウムはすべて鉱山から掘り出されているので割高。
Re:資源 (スコア:1)
南米や中国は塩湖の水や塩からリチウムを生産しているよ。可採埋蔵量もそちらの方が多い。
例えばアニメのOPEDで風化がモチーフとして多用される(と言うか、あおきえい監督がOPEDを演出すると必ず出て来る)ウユニ塩湖だけどもあそこも有望な資源があるとされてるね。今のところクッソ不便な所に在るから手付かずだけれども、いずれあそこも採掘で凸凹になるんだろう。
オーストラリアやアフリカは鉱石からの採掘になる。
Re:資源 (スコア:2, おもしろおかしい)
それ言い始めたら宇宙の9割は水素だけどな
Re: (スコア:0)
ビッグバンでできたのはLiまでで、それより元素番号が大きいものは恒星での核融合(Feまで)か超新星爆発(Fe以降)でしたっけ?
Re: (スコア:0)
海水から採れるというならウランや金だって採れるんだから、これらも見方によってはありふれた元素だよ
Re: (スコア:0)
そこまで深く穴掘って調べた人などいないはずなのに、なぜそうと分かるのかが不思議だ
Re: (スコア:0)
でも、鉛より高いんでしょ。
Re: (スコア:0)
元素の純物質の値段は存在比(存在量)のほかに存在形態(広く薄く存在するか、局所的に偏っているか)や、純物質への精製しやすさが影響します。
また、鉛は銅の精錬の際の副産物として濃縮しますから、そういう影響もある。
Re: (スコア:0)
プラス、当然ながら需要も価格に影響する。
可能性は広がる (スコア:0)
中国では既にスーパーキャパシタ搭載電車やバスが走っている
駅や停留所で停車するごとに高速充電すれば蓄電池の軽量化が可能だ
これはルート配送車やゴミ収集車等にもいえる
充放電回数の制限がなければコストも有利になる
また劣化が進んで車載用としては利用できなくなってもオンサイト用に流用することも可能
欧州では既に電気自動車用中古バッテリーで系統電力用蓄電システムの構築が研究されている
ここまで来ると
資源、排ガス、廃棄物、地球温暖化等いろんな問題の突破口になるかも
Re: (スコア:0)
どうやって電気作るのー?というところに行きついちゃうけどね
高音 (スコア:0)
ざっと見てたので、一瞬オーディオ用に最適と書かれているのかと思ってしまった。
優れているのは出力特性だけじゃなさそう (スコア:0)
プレスリリースの図4とか見るとエネルギー密度も優れているようで、これは期待できますね。
ここからが長い (スコア:0)
いろんな所がいろんなアプローチで「発見」「開発に成功」してきたエネルギー新技術。
「有望そう」「早く来い」
素直に、期待の声が上がる。
でも、ここからが長い。 やたら長い。
Re: (スコア:0)
そらそうでしょうよ、享受クン
Re: (スコア:0)
原発や核融合に比べれば、電池や太陽光発電の技術的進歩・実用化ははるかに早い
その分確実に期待を持てる
Re:ここからが長い (スコア:2)
米国初期の動力炉開発計画
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=16-03-01-02 [rist.or.jp]
1953年:「平和のための原子力」政策発表
1956年:沸騰水型原子炉実験炉が臨界
1957年:加圧水型原子力発電所が臨界
日本の原子力発電開発の歴史
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=16-03-04-01 [rist.or.jp]
1965年:マグノックス炉により初の原子力発電
日本ガイシ NAS電池開発から事業化まで
http://www.ngk.co.jp/product/nas/about/flow.html [ngk.co.jp]
1967年:米フォード・モーターNAS電池の原理を発表
1984年:日本ガイシと東京電力がNAS電池の共同研究を開始
2003年:量産を開始
これは一例だけど、電池の技術の進歩はそんなに早くないし、原子力の進歩は異常に早い。
高速充電、高出力 (スコア:0)
高速充電、高出力
容量倍増は無いのか…
Re: (スコア:0)
倍増はないけど今のリチウムイオン電池と同等か少し多いぐらい。
Re: (スコア:0)
とりあえず性能が良ければ、
たくさん積めば解決する。
特に電気自動車。高速充電できる電池は必須と言っていい。
Re: (スコア:0)
体積あたりの容量を求めるのか、重量あたりの容量を求めるかによって答えは違うでしょうね
Re: (スコア:0)
今の電池はイオン化傾向で容量がほぼ決まるので倍増はもう無理。
生ごみ入れたらタイムスリップするぐらいのブレイクスルーが必要。
Re: (スコア:0)
今の電池はイオン化傾向で容量がほぼ決まるので倍増はもう無理。
世の中にはイオン化傾向なぞ関係のない「物理電池」と云うのがあって、原子力電池やソ連の人工衛星用原子炉(熱電対で発電するある種の物理電池)なんかの容量は、桁違いに高い。
超イオン (スコア:0)
なんだそりゃ
腸電磁とどこがちがうのか
脱腸! (スコア:0)
>腸電磁
「内臓レディ」(中山たろう)思い出した。
Re: (スコア:0)
「超・イオン伝導体」です。
とりあえずHVに (スコア:0)
変なハイブリッド車ばかり集まって競ってるLMP1が潰れる前に何とかねじ込んでほしいところ
分子 (スコア:0)
おっさんだからか知らんが各元素の後に少数が付いているのがよく分からん
セラミックにするときの原料配合比なのか?
Re: (スコア:0)
分子じゃないからです。結晶構造。
構成元素の構成比を出すと、構造が非常に大きいのでそういう数字になるらしい。
Re:分子 (スコア:1)
これは実験で得られた組成を速報値として持ってきてるのでは?結晶でも結局は基本格子の繰り返し構造になるんで、単純な組成比として表すことができるはずだし。
今回は特異な電気的特性を持つ物質が発見できたって発表なんで、今後詳細に結晶構造を特定できれば別個で発表されるんじゃないですかね?
# 実際の結晶構造解析での特定手順とかはよく知らないけど
Re:分子 (スコア:1)
あぁすみません。勘違いしてたみたいです。
整数になるように計算したら
Li159Si29P24Si195Cl5
Li16P5Si20
になりました。ここまで単純なら構造解析で決定した値でいいっぽいですね。
ところで、整数表記じゃなくて小数点表記にしてる目的ってなんでしょうか?他と比較しやすくするために最大原子を10あたりの数字に収めるとか研究分野毎のローカルルールでもあるのかな?
Re: (スコア:0)
某S社:ご心配かけております。一部新聞にて太陽光発電事業から撤退するとの報道がございましたが、蓄電池などと組み合わせたシステムとして販売を拡大いたします。今後ともご支援のほどよろしくお願いいたします。
Re: (スコア:0)
おもいっきりオフトピおもうけど
Re: (スコア:0)
くだらん。シリコンベースの太陽電池は理論的な変換効率の上限が29%程度。
すでに近いところまで行ってしまっているので、いくら魔法の混ぜ物をしたところで
現状から大幅な性能向上は望めない、理論的に。
Re:おれてきらいど!! (スコア:1)
いやまて。シリコンではなくシリコーンではないのか?
つまり豊胸バストから発電して(r
Re: (スコア:0)
振動発電ですね。わかります。
Re: (スコア:0)
シリコーンパイズリ発電 ←一定の需要はありそう
Re: (スコア:0)
しりなのかぱいなのかはっきりしてくれ。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
のび太に睡眠あやとり射撃以外の才能ねーよ
Re: (スコア:0)
のび太は射撃であやとりをしてそのあやとりを見た人は眠ってしまうのか。