米国・カリフォルニア州でも「修理する権利」法制化の動き 40
ストーリー by headless
自由 部門より
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米国・カリフォルニア州議会議員のSusan Talamantes Eggman氏は7日、「修理する権利」を定める法律「California Right to Repair Act」を議会に提案する計画を明らかにした(プレスリリース、
Motherboardの記事、
Mac Rumorsの記事)。
法案では電子機器メーカーに対し、製品の診断・修理に関する情報や機器、交換部品を製品所有者および独立系の修理店へ提供することを義務付ける条項が盛り込まれるという。Eggman氏はこの法律について、電子機器や家電製品を修理する際に修理店やサービスプロバイダーを自分で選択するという、計画的に製品を旧式化する世界では希少になりつつある自由を消費者に提供するものになると述べている。現代ではメーカーが提供する修理サービスが高価で利用できなければ、耐久財を早期に買い替えることになる。この法律は製造に必要な希少な原料の使用を効率化するだけでなく、持続可能でない海外の工場の代わりに地元の経済を刺激することにもなるとのこと。
米国ではこれまでに17州で同様の法案が提出されており、カリフォルニア州で提案されれば18州目となる。ただし、カリフォルニア州には修理する権利の法制化に強く反対するAppleの本社などもあり、強い抵抗が見込まれる。なお、カリフォルニア州法では製品が最後に生産されてから少なくとも7年間の修理サービス提供をメーカーに義務付けている。Appleがビンテージ製品についてカリフォルニア州でのみ修理サービスや部品を提供しているのはそのためだという。
法案では電子機器メーカーに対し、製品の診断・修理に関する情報や機器、交換部品を製品所有者および独立系の修理店へ提供することを義務付ける条項が盛り込まれるという。Eggman氏はこの法律について、電子機器や家電製品を修理する際に修理店やサービスプロバイダーを自分で選択するという、計画的に製品を旧式化する世界では希少になりつつある自由を消費者に提供するものになると述べている。現代ではメーカーが提供する修理サービスが高価で利用できなければ、耐久財を早期に買い替えることになる。この法律は製造に必要な希少な原料の使用を効率化するだけでなく、持続可能でない海外の工場の代わりに地元の経済を刺激することにもなるとのこと。
米国ではこれまでに17州で同様の法案が提出されており、カリフォルニア州で提案されれば18州目となる。ただし、カリフォルニア州には修理する権利の法制化に強く反対するAppleの本社などもあり、強い抵抗が見込まれる。なお、カリフォルニア州法では製品が最後に生産されてから少なくとも7年間の修理サービス提供をメーカーに義務付けている。Appleがビンテージ製品についてカリフォルニア州でのみ修理サービスや部品を提供しているのはそのためだという。
メーカーの保守コスト (スコア:2, 興味深い)
サードパーティーが修理をした製品が、正しく修理できていることを担保できる仕組みがないのをどうするんだろう。
サードパーティーによる修理を行ったら、販売元はその後何があっても一切責任をとりませんよ、が認められるならそれでいいけど。
たとえばサードパーティーがスマホのバッテリーを交換して暫くしてからスマホが発熱炎上したとして、誰が主体で調査するのか。
交換したバッテリーが粗悪だったり、取り付け方が悪かったのかもしれないし、実はスマホの制御回路に問題があったのかもしれない。あるいはスマホの制御回路が想定していない規格のバッテリーをつけたのが原因かもしれない。
もっと言うなら「サードパーティーがスマホのどこかを若干仕様が違う(でもとりあえずは動作する)部品で修理して、後日、それとは知らない別のサードパーティーが別の箇所を修理した結果、キャパシティを越えた等で爆発炎上した」みたいな事案も考えられる。そんなの誰が調査して、どう責任を立証するのか。
でも現実問題、ユーザーが「サードパーティーで修理をした」ことを確実に把握する方法はないし、一義的に開発元が検証・確認のコストを負うとしたら。開発元はそのまま、値上げという形で担保するしかないんじゃないだろうか。それ以外のビジネスモデルが簡単には存在できないし。
(修理を資格・認可制にした上で、修理業者は個体番号を登録して修理状況を製造元とサードパーティーが共有し、無許可での修理は実施者も依頼者も刑事罰まである、みたいなところまで制度を作れば多少は何とかなるかもしれないけど)
そういう製造関連のリスクヘッジに関わった身からするなら「トラブったときに、サードパーティーが勝手に改造したのが原因かどうか調査する費用や、訴訟対策費用」まで視野にいれたら、スマホの値段なんて10倍じゃ済まないと思うよ。日本でも。
アメリカでやったら高級車と大差ない値段になるんじゃないかなぁ、そんな恐ろしいこと。
Re: (スコア:0)
修理費補償費込み込みでディスカウント合戦が始まるだろうし、どこを選ぶかは消費者に任せればいいんじゃね?
大きなトラブルが起きて社会が混乱しようがメーカーが知ったことか
Re: (スコア:0)
指定修理業者以外の修理では、タンパプルーフ無効、くらいじゃなかろうか。
そもそも、自社・指定修理業者が、「それ捨てて新しいの買ってください」って言ってる段階のことなわけだし。
Re: (スコア:0)
純正部品を保守業者に供給することを義務付ける法律の話なのに、なんで捻じ曲げてるの?
Re: (スコア:0)
保守業者であろうとサードパーティーの手が入る時点で正しく修理されたことを担保できないでしょ。
ましてや蓋開けて修理したのが正規の保守部品だったか、爆発したり炎上した固体で区別できないじゃん。
だから修理が困難な形状になってる部分があるんだよ、現状。
安全性はただの口実 (スコア:0)
特にアメリカみたいな契約社会だと「非純正修理について」の免責条項を一行入れるだけで終わる話なんだけど、
純正の修理部品を売らない、知財を理由に修理業者を訴えるなど、実態は明らかに「修理商法の維持」なんだよね。
だからこそ行政当局が規制に動くわけで。
自由契約主義のアメリカでは「規制」を嫌う傾向が強いけど、消費者保護目的の規制なら容赦なく発動するのが日本と違うところ。
Re: (スコア:0)
条項に書いてても、技術的にダメなサードパーティーが改造したのが爆発事故でも起こしたら、即座にメーカー側のダメージになるからでしょ。
爆発とか発火とか起きると、まずメーカーが疑われるし、調査の間にもバンバン記事にされるし。
まあ対策として考えられるのは、日本で言うところの製造物責任に関して、欠陥があったこと(消費者の修理が原因ではないこと)の証明責任を消費者側に負わせるか。または消費者側に「サードパーティーで修理してないこと」の証明をさせるか。悪魔の証明に近いけど。
あるいはサードパーティーのやらかしだと発覚した場合、修理依頼者とサ
Re: (スコア:0)
だいたい、現時点で無許可の修理屋が跋扈してるのに何か問題でも起きてるか?
現実に起きた問題ではサードパーティの充電器で感電死する事故は多発したし、これをiPhoneのせいだと
ミスリードする記事も出たけど、即座に否定されてるのでメーカはダメージを負ってない。
当局関係者もバカではないので規制発動する前に現状調査くらいはする。
そこに変な言い訳を付けてメーカの言い分を代弁するのをFUDと言う。
修理サービスなんていらない (スコア:1)
生産終了後、7年も修理サービスを提供すると、その分、部品やサービスの維持コストがかかるから製品価格に反映されてしまう。
だから一律規制するのはなく、メーカーに任せればいいと思う。
iPhoneが生産終了後、7年も修理できても意味がないと思う。
逆に給湯器が7年たったら、ちょっとした故障で修理できないのも困る。
消費者は次のそのメーカーの製品を買わないということができるのだから、規制がなくとも問題ない。
Re: (スコア:0)
大半の故障は個人ではなかなか直せないものが多い
ただ電池替えるような比較的簡単な作業は個人でもできる
Appleが電池の消費を軽減するために性能を落としていたのが有名だけど
消費者はたかだか数千円の電池パックを変えればすむものを数万円の新品を買う必要があった
Re:修理サービスなんていらない (スコア:1)
電池こそ最も修理(交換)させたくない部品の一つかと。事故が起きると大事になりやすいし危険だし。
安からって非正規の電池やジャンク品なんかを使うユーザーが事故起こしてもSNSに書かれるんだから。
それでなくてもユーザーは製造側の想定の斜め上を行くものだし。
Re: (スコア:0)
そうなんだよね。
修理を自由にさせるならメーカーの責任は一切問わない事を明確にしないといかんな。
Re: (スコア:0)
そんなの、正規品電池に認証チップ入れておけばいいだけでしょ。
Re: (スコア:0)
iPhoneのバッテリー交換は8,800円だね。
DOCOMOの電池パックSC13は3,564円。
金があるならiPhoneを2年に1回、買い替え。
金がないなら、購入後2年でバッテリー交換、さらに2年後に新品を買えばいい。
それでも高いと思うなら、iPhoneはあきらめて、Huaweiの2万円ぐらいのを2年で使いつぶせばいいんじゃないの?
Re: (スコア:0)
そういう価格の吊り上げを規制しようという法案なんですが…。
Re: (スコア:0)
ついでに修理サービスへの規制もやめましょうね
メーカーは修理について、知的財産権にもとづく権利行使
(これは正確には他人の行動を規制する不作為請求である)を含め
一切の口出しをやめましょう
そうすれば市場信者の妄想通りの楽園がいっちょ出来上がりです
# 要するに、そういう事態を許容しないことの代償として例えば部品供給義務がある
Re: (スコア:0)
コストもそうだし、部品ごとに修理可能にすることは性能にも影響するよね。
最近の薄型スマホだと、液晶パネルは強度を確保する構造材の一部に使われてるから、パネルだけの交換はできない。
ネジを使ったら重くなるし強度で劣るから接着剤で張り付けてる。
外部の業者で修理可能にするには、今よりも重くてかさばることを許容しないといけない。
Re: (スコア:0)
とは言っても、iphoneが1,2mm厚くなるぐらいだろ。
Re: (スコア:0)
本当にバラして修理しやすい構造にするなら1,2cmは厚くなると思うよ
# iPhoneに限らないけど
Re: (スコア:0)
iPhoneXが2mm厚くなると売れるとは思えないけどね。
厚さが7.7mmが9.7mmになって、25%増しになるなら、重さも174gが217gに25%増しになるでしょう。
修理しやすいけど厚くて重いiPhoneX2がこのスペックで出たとして、iPhoneXの1/10も売れるとは思えない。
Re: (スコア:0)
どうせそれよりも圧倒的に厚くて重いケースを使う人が多いから、そのくらい関係ないような。
Re: (スコア:0)
25%厚く重くなったうえにさらに重いケースを付けるんだから、当然関係あるだろう。
Re: (スコア:0)
そもそも電池を交換可能なパックにするだけでどう考えても2-3mmは厚くなる。今は柔らかいパウチの形で入れられている電池パックを丈夫なプラのカバーで覆い、電池を入れるスペースも汚い手で触っても壊れないようある程度カバーで覆わないとならず、さらにフタの方もド素人がパカパカ開け閉めしても壊れないよう強化しないといけない。(安物スマホにはフタを思い切り薄くして、何回も開閉するとすぐ壊れることを許容したようなものもあるけど、さすがにiPhoneクラスになるとそんなことは許されない)
そして、そこまでやったところで性能は一ミリも上がらないし、電池をわざわざ交換する層以外にとっては機能性も何一つ改善していない。そんなん誰が買うんだろうね。
Re: (スコア:0)
20年経ってもUIしか新しくなってないにさらに金を取ろうとするアドビさんをディスってんの?
ビンテージって言うから (スコア:0)
Apple2とか初代Macとかと思ったら、製造終了後7年って日本の家電レベルか...
減価償却 (スコア:0)
減価償却のために6年保証するなんて過去の話である。現実としては同一製品の販売が継続しているのでない限り、3年もすればサポートは無くなる。
Re: (スコア:0)
PSE法関連で言い出した面白いジョークを真似することないのに
Re: (スコア:0)
さすが飼いならされてますねぇ...
ファームウェア。 (スコア:0)
修理を拒否するphaseになったら、ファーム書き換え情報を出してほしい。もちろん、JTAG必須とかで結構。
無線部はいじらないって約束するから(w
Re: (スコア:0)
ファームウェアも書き換えられるようになると、
パラメータで殺してるやつが開放される可能性もあるな・・・
自主規制な部分は百歩譲るとしても法規対応の部分だとヤバイ。
コピー製品天国 (スコア:0)
修理のための情報を使って、完成度の高いコピー製品を作りやすくなるな
Re:コピー製品天国 (スコア:2, 興味深い)
深センではすでに流出iPhone回路図本が売られているのであまり関係ない
Re: (スコア:0)
すごいなやっぱり英語ちゃんと覚えたら次は中国語覚えるのが良いな
Re: (スコア:0)
なぜかプラスモデだけど、iPhoneの回路図ってどういう意味で言ってるんだろう。
プリント基板とかビルドアップ基板の回路図ってことなのかな?
iPhoneのハードですごいのは専用開発された部品とか、実装技術であって、回路設計技術は普通。
回路図があったって、部品と実装技術が手に入らないとコピー品は作れないよ。
ちなみに、iPhone等の有名な端末の情報なら日本でも法律に触れずに買えます。
解析会社が詳細なレポートを売ってくれます。
Re: (スコア:0)
そこは特許で。特許の要らないような製品なら、情報なしでも再実装(コピー)されるやろ。
Re: (スコア:0)
特許は守る気が無い輩には効果無い
特に国レベルでそうだと
「修理する権利」をソフトウェア・ネットサービスにも (スコア:0)
ごれで逆アセンブルや改造や、別サーバーによるネットゲーム継続も合法。
Re: (スコア:0)
それは修理じゃなくてただの複製や商標・著作権の侵害だ。
サービスが終了したらアクセスできなくなる、という設計を勝手に変更してるわけだから修理の範疇を超えてるだろうが。
Re: (スコア:0)
著作権が有効な間のサービス(バグ除去含む)維持が義務って考え方は、自然な物。
その義務を打ち切った著作物に対し、修理を行う権利を認めるという考え方が、そろそろ出始めてるじゃないの。
現在では図書館・博物館等での再生に限って認められているようだが、その対象が広がることは十分有り得る。
Re: (スコア:0)
著作権っていわば商業権なので、権利者が商業価値を放棄した場合の扱いは昔から議論があるね。
延長しすぎて負の側面が大きくなってるので、対応されるのもそんなに先ではないのかも。
未だに商業価値を維持してるミッキーマウス保護が目的にはなるだろうが。