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電力

九州全域で照明がちらつく「電圧フリッカ」発生、太陽光発電設備の普及が原因 74

ストーリー by hylom
見えてくる問題 部門より

九州電力に対し「照明がちらつく」といった問い合わせが相次いでいるそうだ。背景には九州における太陽光発電設備の普及があるという(朝日新聞西日本新聞電気新聞)。

この照明のちらつきは「電圧フリッカ」と呼ばれており、送配電線の電圧変化によって生じる。白熱電球や蛍光灯、一部のLEDなどで発生するという。TVやパソコンなどの家電製品への影響はないようだ。

九州電力のWebページによると、太陽光発電施設に備えられている保護機能によって電線路に注入される無効電力が直接の原因となっているとのこと。この保護機能は電線路で停電が発生した場合に発電施設を電線路から切り離すためのもので、単独では送電網に大きな影響は与えないものの、送電網に接続される太陽光発電施設が増加していることから影響が目に見えるようになっているという。

九州では、今年の元日および2月19日に全域で電圧フリッカが発生、九州電力に合計471件の問い合わせが寄せられたという。

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  • 無駄な品質 (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2017年05月08日 13時21分 (#3206715)

    そういうモンです、影響はありません、で切って捨てたら良いだけの話。
    電圧フリッカ?けしからん!で無駄なコストをかけだしたら救いようが無い。

    • by Anonymous Coward

      全くの無駄ってわけでもない。電源容量がぎりぎりのパソコンなんかは電圧変動で割と不具合起きやすい。
      電池が劣化したUPSを棄てる手続きが面倒くさくて、パソコンしょっちゅう突然リブートするという友人宅に投棄してきたら、それ以降、ほとんど不具合は見られなくなった、ってな話は良くある。そもそも自宅にUPSなんぞを設置したのも、似たような経緯だし。

      全体を過剰品質にせず、本当に必要なところだけそうやって保護した方が安いって話だけど。まあ、本当に必要な人って、そのコストをケチるからねぇ。

      • Re: (スコア:0, 興味深い)

        by Anonymous Coward

        容量だけの問題でないか?
        安いデスクトップPCなんぞ東南アジアやアフリカの不安定な電圧でもほとんど困らずに動く電源が載って居るのだぞ。
        その程度でリブートしたら使い物にならん。
        ノートなんぞは全くってほど影響しないしな。

        • Re:無駄な品質 (スコア:5, 参考になる)

          by Anonymous Coward on 2017年05月08日 19時27分 (#3207023)

          安いデスクトップPCなんぞ東南アジアやアフリカの不安定な電圧でもほとんど困らずに動く電源が載って居るのだぞ。
          その程度でリブートしたら使い物にならん。

          トランジスタ技術2009年3月号から2010年2月号まで掲載されてた「エチオピア通信」に出てるけど、アフリカとか電源供給が不安定な地域では、その手の機器を過電圧から守ったり電圧を安定化させる「ACスタビライザー」なる機械(ピュアオーディオな人が使うそれではなくて本当にパソコンが異常にならないようにするもの)を使うのが当然で、現地の電気店で普通に売ってるそうです。
          コンセントに来てる電圧や周波数が不安定なんてレベルじゃなくて、フェランチ効果で突然500V近くに跳ね上がるとか普通にあるそうで。

          親コメント
        • by Anonymous Coward on 2017年05月08日 14時31分 (#3206781)

          ちょっと前まであったデスクトップ用の電源だと100V/240V切り換えと言いつつ、100Vではなく115V仕様になっているモノが結構あった。
          で、そういう電源を日本の100Vで使うとただでさえ許容範囲下限(大抵定格の±10%なので115×.9=103.5V)下回って何とか動いてる状況なので、少しでも電圧降下おこれば一発でアウトでしたが。

          親コメント
          • by Anonymous Coward on 2017年05月08日 15時00分 (#3206813)

            中国製の部品が増えた辺りで基準電圧が105Vのが増えたよね。
            で、95V~120V辺りが大体の所に。

            親コメント
            • by Anonymous Coward

              中国製部品が増えたからと言うよりActivePFC搭載が増えて柔軟に対応できるようになったからって言うのが主原因だろうな。
              というか、部品の製造地が変わると基準電圧が変わる理屈が分からん。対象市場が変わったって言うんならともかく。

        • by Anonymous Coward

          不安定な電圧を流し込まれると部品の劣化が早まって発熱が増えるんじゃないかな…

  • by Anonymous Coward on 2017年05月08日 13時33分 (#3206722)

    ウチでは炊飯器ががんばってご飯を炊いていると、トイレの電気がチラチラします。
    電圧がかわっているんでしょうね。

    • by Anonymous Coward on 2017年05月08日 13時55分 (#3206742)

      うちは冷蔵庫のモーターが唸りを上げると一瞬だけブラックアウトするディスプレイがあります。
      といっても他のディスプレイはなんともないんだよな。ポンコツを引いてしまったっぽい。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2017年05月08日 13時44分 (#3206726)

    オーディオ機器の音とかにも影響あるのかな?
    というか、これってマイ電柱を建てても防げないよね。

    • by ymasa (31598) on 2017年05月08日 13時54分 (#3206738) 日記

      電圧安定化電源装置で防げないの?

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      自前で発電機回してないオーディオマニアおるん?(藁

    • by Anonymous Coward

      オーディオのことはよく知りませんけどキャパシタみたいなの使うんじゃないですかね。
      そしてそのキャパシタで音が変わるという話になる流れ。

    • by Anonymous Coward

      そういう人はオーディオ用クリーン電源装置とかいう機械を使うらしいですよ

    • by Anonymous Coward

      一番綺麗な電源は、電池だと思ってるけど、
      積層で100Vぐらいでるのは、もう売られてないよね

  • by Anonymous Coward on 2017年05月08日 13時55分 (#3206741)

    何度読んでもピンと来ない
    秀逸な解説をどなたか…

    • by Anonymous Coward on 2017年05月08日 15時17分 (#3206828)

      超電導 Web21 ( http://www.istec.or.jp/web21/series/series2014-3.pdf [istec.or.jp] )とかに解説がありますが、

      「(余談)無効電力は誰にとっても難しい 無効電力は多くの電力関係者が「難しくてちょっと」と敬遠します。
      ですから、すっきり理解できなくてもがっかりしないで下さい。
        実際の技術検討では、正しくデータを入れれば(これが結構大変ですが)、コンピュータが(技術者の思いにおかまいなく)無効電力や有効電力の正確な分析結果を示します。 」

      だそうです。

      親コメント
    • 元々、英語ではReactive Powerと呼んでいる様です。

      交流電力には、有効電力、無効電力、皮相電力ってのがあって、三角形な関係?

      http://eleking.net/study/s-accircuit/sac-power.html [eleking.net]

      無効電力が増えると、三角形が変わって、期待している効果に影響があるのかな

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      正確に説明しようとすると逆にわかりにくくなるので、非常に荒っぽく言うと

      無効電力が発生する状況というのは、交流の電圧の位相と電流の位相がずれが生じている状態
      位相ずれがなければ、いろんなものごとを原理的に位相ずれの発生しない直流と同じに簡単に扱えるのだが、位相ずれがあると(直流には無い)交流独特の問題が発生するので技術的に面倒

      • by Anonymous Coward

        タイポ訂正 → 無効電力が発生する状況というのは、交流の電圧の位相と電流の位相のずれが生じている状態

        九電の「太陽光発電施設に備えられている保護機能によって電線路に注入される無効電力が直接の原因」という説明は分かりやすく説明しようとして、逆に分かりにくくかつ誤解を与えるようになってるのではないか?
        太陽光発電施設が意図的に電力系統に妨害を与えているかのような表現だが、これは力率の良くないスイッチング方式の電源全般の問題であって、太陽光発電施設だろうがそうでなかろうが淡々と(?)技術的に解決すべきことではないのか?
        パワーエレクトロニクスには素人なので、詳しい人がいたら教えてください

        • by Anonymous Coward on 2017年05月08日 20時20分 (#3207067)

          詳しくはないのですが……

          例えば何らかの事故で送電線が切れて地面に落ちたとします。(これを地絡事故といいます)
          これによって地絡電流という普段は流れない電流が流れるので、変電所ではこれを捉えて、
          事故が起きた送電線につながる遮断器を解放します。(電気の流れを遮断します)

          万が一、切れた送電線に触る人がいたら感電してしまいますし、
          送電線を直すのにも、一旦電気を止める必要がありますからね。

          さて、全ての電気が変電所から需要家への一方通行に流れるのであれば
          変電所で電気の流れを遮断してしまえば済む話です。
          ところが、分散型電源(太陽光発電等)の登場により、逆方向の電気の流れが生じる事になりました。

          送電線が切れた箇所と需要家の間に太陽光発電所があったとしたらどうなるでしょう?
          変電所で電気の流れを遮断しても、完全には電気の流れを遮断できませんね。

          火力発電所――――変電所――――X X――――太陽光発電所――――需要家

          こんな感じで切れた送電線の向こう側に太陽光発電所と需要家がいたら電気の流れを遮断できないわけです。

          ところで、事故が起きるまでは太陽光発電所と火力発電所は2人で需要家を支えていたわけですが、
          送電線が切れてしまったことで、火力発電所とは手が切れてしまいました。
          重い荷物を2人で持っていたのに突然1人が手を離してしまったようなものですね。

          このような場合、電圧や周波数に急峻な変化が生じます。
          太陽光発電所ではこの変化を捉えて自分の所にある遮断器を作動させます。
          こうして事故区間が無事に無電圧の状態になることができるわけです。

          常時、無効電力の周期的に変化させておくと、この事故時の変化がより検出しやすくなるという特性があります。
          分散型電源が少なかった時代は一箇所あたりの注入量が多くても、火力発電所等の方がとても大きかったので
          その変動は無視できる程度のものでした。

          ところが、分散型電源が増加し、結果的に電力系統に注入される総量が増加した事で、
          それによる変動が無視できなくなりました。
          注入量を減少することでとりあえずの対処はできます。
          ですが、ここまで読んだ方であればピンとくるでしょう。そう、事故発生時の検出感度が鈍ります。

          個人的な感想ですが、たぶん、抜本的な解決は難しく、いかに問題を緩和するかが焦点になるのではないでしょうか。
          自動車と交通事故を例に出すまでもなく、あらゆる事柄においてリスクがゼロという事は珍しく、
          利便性がリスクを十分に上回っていればリスクを受容するのが社会というものです。

          あとは、分散型電源の数が増えた事で、事故発生時の制御が難しくなりそうな事でしょうか。
          人間でも人数が少ないより、多いほうが強調を取るのが難しくなる傾向にありますからね。

          親コメント
          • > あとは、分散型電源の数が増えた事で、事故発生時の制御が難しくなりそうな事でしょうか。
            いっときバズワードだった「スマートグリッド」とは一体何だったのか?

            親コメント
          • by tho (23328) on 2017年05月08日 23時45分 (#3207186)
            ありがとうございます。大変わかりやすいです。

            > 常時、無効電力の周期的に変化させておくと、この事故時の変化がより検出しやすくなるという特性があります。

            なるほど、異常の検出のために無効電力を注入していたわけですか。
            当方交流理論の知識は多少ありますが、九電の説明では、無効電力を注入する理由の説明がなく、さっぱりわかりませんでした。
            無効電力を注入というのも変な表現だなと思いましたが、そういう理由なら注入という感じですね。
            親コメント
        • by Anonymous Coward on 2017年05月08日 18時27分 (#3206990)

          現役離れて何年か経ってるので怪しい知識だけど・・

          保護機能って、新型能動的方式ってやつで、単独運転検出の為に無効電力を注入するんだわ。
          で、これは各発電所がバラバラにやるとうまく検知できなくなるので、電波時計とかでタイミングを合わせて各所が同時に注入する。

          この変動に耐えられないって事だね。
          最新のやつはタイミングを合わせなくても検知できるらしいよ。

          てか、ソーラー発電の所為みたいな書き方はイマイチだね。
          ちゃんと検査して認可もらって繋いでる訳だから、単に九電が予見できなかっただけじゃんか。
          もっと言えば、力率の安定化は送電網の責任のような気もするが、まぁPCSの設定で解決できるならそれでもよかろうとは思う。

          親コメント
        • by Anonymous Coward

          > 淡々と(?)技術的に解決
          九電は各発電事業者と共同で設定変更などに取り組んでるそうですので
          「淡々と技術的に解決」して行ってるんじゃないですかね
          ただ太陽光発電施設が急増した結果対応が間に合わず、
          表面に影響出ちゃったごめんごめん理由はこうですよ、と言ってるだけで。

        • by Anonymous Coward

          ×「太陽光発電施設に備えられている保護機能によって電線路に注入される無効電力が直接の原因」
          △「太陽光発電施設が停電を検知して停止するために電線路に無効電力を注入する際の設定が、大量に太陽光発電施設がある状況にあっていない」
          ○「ソースよめ」

          というか九電はちゃんと説明してる。省略がいまいち。
          九電の文章読むと無効電力自体が悪さをするのでなく、停電検知機能が誤検知して太陽光発電所が一斉停止してそうに思う。

        • by Anonymous Coward

          パワエレの問題ではなく,単独運転検出機能の影響です。
          無効電力注入量を減らすのは,現象を緩和することには有効ですが、根本的な解決にはなっていない(台数が増えれば起きる)。
          一方,無効電力注入量を減らし過ぎると単独運転が検出できず,事故時に別の問題を引き起こすわけで,悩ましい問題だと思います。

          顧客が新しいPCSに買い換えてくれれば良いのでしょうが。

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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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