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訃報:シンセサイザー設計の先駆者、ドン・ブックラ氏 20

ストーリー by headless
訃報 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

シンセサイザー設計の先駆者であり、その名を冠した「Buchla」シンセサイザーで知られるドン・ブックラ氏が14日、79歳で死去した(The Guardianの記事)。

日本ではシンセサイザーの設計者としてロバート・モーグ氏が有名だが、ブックラ氏もモーグ氏と同時期にシンセサイザーの開発を行っていた。製品の販売開始はモーグが先であり、さまざまなジャンルのミュージシャンに使われていたことからモーグ氏を「シンセサイザーの父」と呼ぶことが多いが、ブックラ氏もシンセサイザーの先駆者として十分に評価されるべき人物であろう。

正弦波や矩形波、鋸波といった基本的な波形を生成する発振器を用い、ローパスフィルターで操作して音色を作り出すモーグシンセサイザーとは異なり、ブックラは周波数変調や振幅変調などを用いて直接的に波形を生成する複雑な発振器を用いるのが特徴だ。ブックラ氏は「シンセサイザー」という言葉が既存の音を真似るものという印象を与えるとして好まなかったという(ブックラの歴史)。

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  • 名前がアレ (スコア:2, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2016年09月18日 17時35分 (#3083245)

    ドン・ブックラって桃が流れてきそうな名前だな。

    • by Anonymous Coward

      そうですね。

    • by Anonymous Coward

      怪傑ゾロリばかり出てきたが

    • by Anonymous Coward

      なんかワンピースに出てくる海賊の名前みたいだ。

      いやブックラのシンセ自体は知ってた。
      モーグのモジュラーシステムよりも更に実験機器っぽい外観で。

    • by Anonymous Coward

      ブックラによろしく!

      # 体は粘菌

  • 調べても商品が出てこないのだけど、
    作るのが難しかったのかな?

    どこかの博物館とかにあったりするのかなぁ。

  • by Anonymous Coward on 2016年09月19日 14時05分 (#3083491)

    個人で所有していた人は少なそうですが、
    当時、東京芸術大学でBuchlaのモジュラーシンセを導入して
    それを学生時代の坂本龍一がいじっていたそうなので、
    (学部在学中に電子音楽と出会い、作曲科卒業後に音響研究科修士課程に進む)
    日本の音楽史にかなり影響していることになりますね。

    • by Anonymous Coward on 2016年09月19日 18時31分 (#3083562)
      当時、藝大の音響研究室にはモーグとブックラとARPがありました。
      Voltage-controlled synthesizerなどと呼ばれていたものです。

      Moogがいちばん楽器ぽくて、Buchlaはケーブルを繋ぐことで音を
      合成するので、どうすればどんな音になるのか、ということがよく
      わかり、そういう点に坂本龍一さんも興味を持ったのではないかと
      思います。
      楽器に近いものは、ほどなくロック・ミュージシャンが実際に
      コンサートで使うようになりました。

      チップが劇的に安くなって、サンプリングが実用的になるのは
      その後の話です。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2016年09月18日 17時04分 (#3083236)

    >ブックラは周波数変調や振幅変調などを用いて直接的に波形を生成する複雑な発振器を用いるのが特徴だ

    • YouTubeで「Buchla」で検索すると、実際のBuchlaシンセサイザーの音が確認できますよ。
      ざっと見てみたけど、 コレ [youtube.com]なんか凄いです。
      moogとかローランドとは違った趣の音が確認できます。
      --
      clausemitz
      親コメント
    • >FM音源と同じ原理?

      • by Anonymous Coward

        周波数変調はFrequency Modulation、つまりFM変調の事でこの合成方式で作られた音がFM音源です。

        • by Anonymous Coward

          初期のFM音源の場合、どっちかというと位相変調の要素が強いような。

          あと減算式シンセでも振幅変調はエンベローブなりLFOなりという形で早い段階から使えてたような。

          • by Anonymous Coward

            減算式シンセといえば 冨田勲が 彫刻刀で木から削り出すような物だと語っていた
            うまい例えだと思った

          • by Anonymous Coward

            要素が強いって言うか、データシートに載ってる変調の計算式は周波数変調のものでなく位相変調のものですがな。

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皆さんもソースを読むときに、行と行の間を読むような気持ちで見てほしい -- あるハッカー

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