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川内原発運転停止の仮処分申し立てを退ける決定 193

ストーリー by hylom
こんな計算で大丈夫か 部門より
masakun 曰く、

川内原発の運転停止を求めた住民による仮処分の申し立てに対し、福岡高等裁判所宮崎支部は「原子力規制委員会の安全性の判断が不合理とは言えない」として、退ける決定を出した(NHKニュース弁護団が公開した決定要旨)。

決定要旨によると、裁判所は「どのような事象が生じても発電用原子炉施設から放射性物質が周辺の環境に放出されることのない安全性を確保することは、少なくとも現在の科学技術水準をもってしては不可能であるから(略)当該発電用原子炉施設が確保すべき安全性については、我が国の社会がどの程度の水準のものであれば容認するか、換言すれば、どの程度の危険性であれば容認するかという観点、すなわち社会通念を基準として判断するほかはない」と説明。火山噴火の危険性について「原子力規制委員会が火山の審査で使う指針は、巨大噴火の時期や規模を的確に予測できることを前提にしている点で不合理だ」とした一方「巨大噴火は極めて低い頻度でしか起きず、その危険性まで安全上考慮すべきという社会通念が確立しているとは考えられない。原発の運用期間中に巨大噴火が起きる可能性が根拠をもって示されているとは認められず、原子力規制委員会の判断に不合理な点はない」(NHK)とまっとうな指摘をした。

このニュースについて、鹿児島大学の井村隆介准教授(地質学)は「川内原発は10.5万年前(阿多火砕流)と3万年前(入戸火砕流)に2度火砕流に襲われている。1年あたりの確率は1/5万くらい。川内原発の稼働・廃炉で今後50年とすると,50/5万で50年確率は0.1%になる。これはかなり高い数字」とツイート。この数字が高いか低いかはさておき、予測不能な低頻度の破局噴火が50年以内に必ず起こると思うなら、原発を止める論議より南九州からの住民の退避を考えるのが先だと思うのだが、いかがだろうか。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 以前こういうことを書いていた人がいたので、先に指摘しておく。

    Re:どこを縦読みしたらそうなるwww (スコア:0) [srad.jp]

    ①人を避難させるのと、原発から放射性物質を移動させるのとでは、かかる時間が十年単位で違う
    ②単なる噴火と、それによって原発が破壊されたのとでは、後に残る影響が数百年単位で違う

    それを無視していっしょくたにするのは詭弁でしかない

    都合よく避難の時間稼ぎができると思っているようだが、破局噴火が予知できない以上、万一それが起こったら鹿児島から人を避難させる時間なんてない。

    カルデラ噴火とは、プリニー式噴火の噴煙柱が発生した次の瞬間、巨大火砕流が鹿児島県全域に降り注ぐイメージ。広範囲に一瞬で即死するような噴火のことね。

    防災基礎講座 災害事例編 [bosai.go.jp]

    このような巨大火砕流は日本において1~2万年に1度ぐらいの頻度で起こっており,九州全域が壊滅するといったような破滅的な災害をもたらす可能性があります.大規模火砕流の発生を十分な時間的余裕をもって予知することは現在のところ不可能です.

    --
    モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
    • by Anonymous Coward on 2016年04月06日 21時30分 (#2993131)

      リンク先みたいな輩は「川内原発が火砕流に襲われるリスクがほしい。どれくらいの災害が必要か」っていうところから思考が始まってるんだな。不健全極まる。

      親コメント
    • https://twitter.com/tigers_1964/status/717886699733401602 [twitter.com]

      もう一度言っておこう. 川内原発を飲み込むカルデラ噴火が起これば、南九州の人々は原発より前に全員死んでる。川内原発がやられて被害をうけるのは、カルデラ噴火で即死しない世界中の人々。

      もちろん噴火の大きさは毎回一定ではないので、次のカルデラ噴火の火砕流が川内原発を飲み込むかどうかは神のみぞ知ること。ここでは最悪の事態を検討している。

      ちなみに九州電力の「火山影響評価資料 (平成26年4月23日)」(以前のメモ [srad.jp]より)によると、川内原発の敷地内で火砕流の露頭は見つかっていないが「敷地から半径5kmの範囲に同火砕流堆積物が認められることから、敷地に到達した可能性は否定できない」と述べていた。とはいえ「* 破局的噴火の活動間隔(約6万年以上)は、最新の破局的噴火からの経過時間(約3万年)に比べて十分に長いこと、現在、破局的噴火に先行して発生するプリニー式噴火ステージの兆候が認められないことから、破局的噴火までには十分な時間的余裕があると考えられる。」と説明。よって再稼働は可能という判断を示していた。

      でも九州電力と同じ考えだから、九州に住んでいるんじゃないの?>九州で反原発活動をしている人たち

      https://twitter.com/tigers_1964/status/717648365488627712 [twitter.com]

      よくそんなところに住んでいるな.

      --
      モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2016年04月07日 21時20分 (#2993808)

      前回の南九州が壊滅するほどの大噴火が起きた時は、3000年間無人になったので
      数百年単位の影響なら、微々たるものといえる。

      そもそも、激しい火山灰で他の地域も壊滅的な打撃を受けているでしょうし
      九州を立て直すなんて千年単位で無理でしょう。漏洩したセシウム137もその頃にはほぼ無視できる量になる。
      (900年経てばセシウム137によって空間線量が100Sv/hの場所でも0.1μSv/になる)

      唯一気になるのは、数十メートル地下に埋まった原発跡地の瓦礫(燃料含む)ですが
      数百年後の住む人のいなくなった場所のプルトニウム鉱脈なんて誰が省みるんだろうか。

      親コメント
  • by NOBAX (21937) on 2016年04月07日 19時23分 (#2993757)
    原子力規制委員会の安全性の判断が妥当かどうか評価できる知識があるのだろうか。
    裁判所によって判断が異なるというのが、そもそも裁判官の評価能力の限界を示していると思うが。
    • by Anonymous Coward on 2016年04月07日 19時53分 (#2993772)

      まさにその点が問題になっているらしい。

      裁判官が判断出来るのは本来、法律に沿ってどうなのかって視点であって、安全性の判断が妥当かなんて本当はカバー外のはず。
      それを判断しなきゃならない今の司法制度に欠陥がある、とか何とか。

      親コメント
    • いや、裁判って被告・原告・裁判官の3者で成り立ってる訳でしょ……
      川内と高浜の違いは、前者が被告側の弁護士の方が能力的に上で、後者は、その逆、って可能性も考慮する必要が有るんじゃないの??

      親コメント
  • 下手に仮処分が通ると、地裁は良くても最高裁あたりでひっくり返ったときに賠償で大変なことになるし。
    まあ、個人で億単位の賠償金を支払うつてがあって、別に金が惜しくないならいいんだけどさ、そういう人って訴えてる人の中にはひとりもいないでしょ?

    --
    しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
  • 静岡大学の小山真人教授のツイートより

    https://twitter.com/usa_hakase/status/717677170328375296 [twitter.com]

    「無視しうるものとして容認する社会通念」は事実誤認であり、そもそもそのような社会通念は存在しない。カルデラの巨大噴火は一般社会にほとんど知られていないリスクだから、社会的な無知によってそうしたリスクを無視する慣行をおこなってきただけ。それを社会通念と呼ぶのはおかしい。

    https://twitter.com/usa_hakase/status/717677293175373824 [twitter.com]

    むしろ今後はそのようなリスクがあることを周知し、原発のベネフィットと比較することで、どちらをとるかの社会通念を形成していかなければならない。

    なるほど、火山学者でかつ脱原発の立場から破局噴火のリスクを周知した上で、原発をとるか廃炉にするか社会通念を形成するべきというご意見。

    しかしこれまた原発をどうするか以前に、九州に住むべきかという疑問が浮上してくるな。しかも社会通念を形成すべきリスクに予測不可能な破局噴火が含まれるのなら、もっと稀なケースの巨大隕鉄の衝突や地磁気逆転は考慮する必要はないか。どこまでのリスクを社会通念で検討する必要があるのか考えたほうが良さそうだが。

    --
    モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
    • ちょっと違うような。
      (破局噴火他に原発を追加したリスクとベネフィット)VS(破局噴火他に原発を追加しないリスクとベネフィット)
      で比較しないと。

      親コメント
      • 個人的な見解として、破局噴火が起こった場合日本国内が被る影響は原発の有無にかかわらず被害甚大で、国家として成立しえないのではないかとも思う。

        https://twitter.com/HayakawaYukio/status/717868186062815232 [twitter.com]

        シラス火砕流の分布。3万年前。いまここには250万人が住んでいる。東に開いた円弧は直前の軽石(厚さ50センチ)

        南九州に人が住めなくなるのは当然として、東日本まで地層として残る程度には火山灰が積もる。西日本の交通や送電網は麻痺、木造家屋はつぶれ、農作物は育たない荒れ地に変わる。その辺 hig さんがどう理解されているかは知らないけど。

        いまのところ公式な被害想定はないと思う。たとえばそれよりカルデラ噴火より規模の小さい富士山の噴火ハザードマップでさえ、予測不能な山体崩壊の影響はまったく組み込まれていないので。

        --
        モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
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        • https://twitter.com/usa_hakase/status/717677837533089793 [twitter.com]

          222ページに根本的な誤りがある。カルデラ巨大噴火の規模は大きいが数十年もすれば元の土地に戻ることができる。ところが、そこに放射能の大量放出が絡むと何百年も国土に戻れなくなる。つまり「その被害の規模及び態様は・・・原子力災害をはるかに上回るもの」というのはとんでもない誤認識だ。

          カルデラ巨大噴火は「数十年もすれば元に戻れる」が、そのとき九州は火山の影響で地形が変わり、西日本は更地。インフラの整備も一からやりなおし。

          東日本大震災みたいな復興イメージをもつのはとんでもない誤認識だと思う。

          --
          モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
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          • 有珠山噴火で廃道になった国道230号旧道を思い出した。画像検索すると出てくるけど、標識類だけ残っていて地形が大きく変貌している光景はかなり衝撃的。

            # 道路関係だと国道289号(甲子道路)の石楠花トンネルに覆い被さるきびたきトンネルの抗口もなかなか衝撃的
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        • >原発の有無にかかわらず被害甚大で、国家として成立しえない
          と思考停止せずに、ちゃんと冷静に見積もろうよという意見です。
          「どうせ起こったらオジャンダ、一緒いっしょ」なんてのは無しで。

          もともと日本の立地で原発はリスク高すぎるのかもしれません。
          #風上にミサイルをどかすか撃って挑発してる独裁国家もあるし。

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          • 思考停止と言えば考えを改めてくれると思っているおめでたい人かな?
            冷静に見積もった結果が、原発稼働の有無による被害の差<<<<<(越えられない壁)<<<破局的噴火による被害なんだよ。

            >川内原発を飲み込むカルデラ噴火が起これば、南九州の人々は原発より前に全員死んでる。
            とか
            >「数十年もすれば元に戻れる」が、そのとき九州は火山の影響で地形が変わり、西日本は更地。インフラの整備も一からやりなおし。

            が正しい。九州南部は鬼押出し、九州北部から中四国の東側は鳥島みたいな状態だよ。
            このスレッドで言及されている「破局的噴火」は火山爆発指数(VEI)7の姶良カルデラのことね。

            親コメント
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