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アナウンス

産総研、ギ酸から高圧水素を直接生み出す高圧水素連続供給法を開発 32

ストーリー by hylom
圧縮費用がコスト高の原因とは 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

産業技術総合研究所(産総研)が、「圧縮機を使わない高圧水素連続供給法」を開発したと発表した(産総研の発表)。

今後の普及が期待される燃料電池車は水素を燃料として使用するが、水素を補給するための施設(水素ステーション)では水素を圧縮して備蓄しておく必要があり、圧縮のためのコストが販売価格の約50%を占めるという。

今回発表されたのは、圧縮機を使わずに40MPa以上の高圧水素を連続製造する技術。イリジウム錯体を利用してギ酸から高圧の水素を発生させるというもので、容易に40MPa異常の高圧水素ガスを得られるという。なお、水素が発生する過程で同時に二酸化炭素も発生するが、これは得られたガスを一気に冷却することで分離できるとのこと。

自動車の排ガスに二酸化炭素を排出するのはあれだろうから、燃料電池自動車自体に搭載するのは望ましくないだろうが、確かに水素ガスステーション向きの技術候補ではある。

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  • by wolf03 (39616) on 2015年12月23日 8時53分 (#2939320) 日記
    そんな利用法がアリなのか・・・
    • by Anonymous Coward

      リンク先を読めば分かるけど、ギ酸は最初に発見されたのがアリ由来というだけで、今は工業的に作られてますよ。(具体的にはメタノールと一酸化炭素、水が原料)

      • by Anonymous Coward
        >今は工業的に作られてますよ。
        カブトガニの採血工場みたいな感じでアリさんから…
  • by Anonymous Coward on 2015年12月23日 9時54分 (#2939340)

    パナ、東芝…究極エネ「人工」光合成、効率を大幅アップ 大阪市大、ギ酸の生成20倍超に
    http://www.sankei.com/west/news/150612/wst1506120040-n1.html [sankei.com]

    と組み合わせたりするのかな

    • by Anonymous Coward

      ギ酸の生成にCO2使えるんならいいですねえ。
      効率によるけど、ギ酸製造がエネルギー蓄積と同時に、CO2削減にもなる。

  • by Anonymous Coward on 2015年12月23日 7時27分 (#2939298)

    今日はボットか。

  • by Anonymous Coward on 2015年12月23日 7時53分 (#2939305)

    回収した二酸化炭素は再び水素と反応させてギ酸にするんですかね?
    二酸化炭素が水素を固定するいわばキャリアみたいな感じですか。
    #水素を固定するならアンモニアのほうが効率(?)は良さそうだけど、いろいろと問題があるんですかねぇ

    • by Anonymous Coward on 2015年12月23日 8時50分 (#2939318)

      化学反応だけで、圧縮機を使わずに40MPa以上(自動車の水素タンクへのチャージに使える圧力)の高圧水素を連続製造する技術、というのがミソでしょうね。
      アンモニアから水素取り出す方が反応自体の効率がよくっても、圧縮に使う仕事でエネルギー効率としては逆転されるのではないかと。

      親コメント
      • by Anonymous Coward
        元のプレスリリースに

        なお、この方法を用いれば、理想的には93 %にまで水素を精製することができ、将来、より迅速に冷却が可能な熱交換器の導入や、別途高圧下での二酸化炭素の吸収除去技術と併用すれば、実用に耐えうる99.99 %以上の純度の高い高圧水素をギ酸から得られると期待している。

        とあって、結局この方法だけじゃISO14687-2 FCV用水素燃料規格を満たす純度(99.97%)の水素は得られないみたいなんだけど
        その冷熱製造やCO2分離に必要なエネルギー・コストは単純に圧縮する方式のエネルギー・コストより少ないんだろうか、という疑問が

        • by Anonymous Coward

          1) 「単純に圧縮する方式」でもCO2の分離は必要です。
            CxHy+O2 -> H2+H2O+CO -> H2+CO2 -> 分離 -> 圧縮というプロセスですので。

          2) ギ酸の分解には熱が必要(発表資料では80℃に加熱している)なので、熱交換器で回収した熱は再利用できるはずです。たぶん。

          • by Anonymous Coward

            言っちゃ悪いけどわかってない感じですね

            1) 「単純に圧縮する方式」でもCO2の分離は必要です。   CxHy+O2 -> H2+H2O+CO -> H2+CO2 -> 分離 -> 圧縮というプロセスですので。

            ギ酸は水素キャリアつまり「輸送」としての利用だと思うけどなんで炭化水素の部分酸化・水蒸気改質による「製造」の話を持ち出してるんですかね?
            例えばメチルシクロヘキサンを水素キャリアに使うプロセス [www.hess.jp]なら水素純度は99.995以上で出てくるわけですよ
            太陽光発電→高温水蒸気電解→メチルシクロヘキサンで輸送 ならCO2の深冷分離なんて必要ないわけですよ圧縮は必

            • by qem_morioka (30932) on 2015年12月23日 18時13分 (#2939505) 日記

              メチルシクロヘキサンサイクルで出来る水素をえらいカネかけて圧縮するよりも、
              今回の方法でギ酸から水素作って深冷分離したほうが安く出来るよって話でしょ?

              純度も上げる方策の目処もあるんで、産総研先生の次回作をお楽しみに!
              って言ってるんだから、そこは、ねぇ…_(:3 」∠)_

              # カンガルーのAA貼っとく?

              親コメント
            • by Anonymous Coward

              言っちゃ悪いけど分かってないのはお前の方だよ。

              完全可逆サイクルのメチルシクロヘキサンと、処理後はCO2しか残らんギ酸とじゃ処理プロセスだけ比較しても意味ないだろうが。ギ酸の材料はあくまでも有機化学の原料(つまり炭化水素)なんだから、エネルギー効率の面で比較すべきは水蒸気改質であってメチルシクロヘキサンサイクルじゃない。

              • by Anonymous Coward

                いきなりけんか腰はかっこ悪い。

              • by Anonymous Coward

                完全可逆サイクルのメチルシクロヘキサンと、処理後はCO2しか残らんギ酸とじゃ処理プロセスだけ比較しても意味ないだろうが。

                媒体としてトルエンを戻さなければならない前者と、CO2を大気から分離・大気へ放散すれば輸送の必要がない後者は単純な比較はできませんが、水素輸送方法としては違いを気にしつつ比較するのは意味があるでしょう

                ギ酸の材料はあくまでも有機化学の原料(つまり炭化水素)なんだから、エネルギー効率の面で比較すべきは水蒸気改質であってメチルシクロヘキサンサイクルじゃない。

                ギ酸の原料は水素とCO2ですよ
                少なくとも産総研はそういう前提 [aist.go.jp]です

            • by Anonymous Coward

              冷却は断熱膨張によるものも利用可能なのでは?
              反応自体は超臨界で行われているので、反応容器の圧力が高くなればステーション供給圧力まで下げる段階で二酸化炭素を液化・分離できるのではないでしょうか?

            • by Anonymous Coward

              産総研の開発した触媒で二酸化炭素からギ酸を生成することが可能なので、CO2排出の問題を避けつつ、回収された液体二酸化炭素を気化させて熱を吸収させ、発生したガスでタービンを回して発電やコンプレッサーの駆動もできるんじゃないでしょうか。

        • by Anonymous Coward

          約7%の二酸化炭素の原料がカーボンニュートラルかポジティブとなる認定工場で生産された水素用の規格を新設すればいいんじゃないのかな。
          無理して過剰包装みたいなことをするのはエコじゃないし。

          • by Anonymous Coward

            水素じゃなくてギ酸でしたね。
            ギ酸の工場からステーションまでが認証を受ける仕組みが出来たらいいのでは、ということで。

      • by Anonymous Coward

        あとは、アンモニア比べて安全性高く、臭気への対応がしやすい点ですね。
        ギ酸なら運搬も容器の準備も従来技術で扱えるし、多少漏れてもアンモニアほどひどくない。

        トルエン/MCHのほうが運搬時の安全性は高いし、扱いはさらに容易だけど、
        エネルギー密度低いし、キャリアを製造地に持って行かないといけない。

        今回のシステムなら、大気中CO2から分離することも(理論的には)可能。
        やったら総合エネルギー効率落ちまくりですが・・・この辺は、アンモニアのほうが有利です。

        というわけで、どっちつかずな状況は変わらずで、今回の発表でも決定打にはなっていません。

    • by Anonymous Coward

      分離した二酸化炭素をどうするかによっては、
      元の木阿弥になってしまうかもしれないですよね。
      せっかくCO2を出さない水素燃料電池と言いながら、水素発生過程で二酸化炭素駄々漏れでは・・・

      • by Anonymous Coward

        地中に埋めて子孫たちにお願い
        年金みたいに「負の遺産ばっかり残しやがって老害どもが!」って恨まれるのかな

      • by Anonymous Coward

        ギ酸を作るときに空気中の二酸化炭素を利用すれば、カーボンニュートラルw

      • by Anonymous Coward

        別コメにも書いたんですが、触媒は可逆的 [aist.go.jp]みたいなのでキャリアとして利用可能なようです。
        また、液化した二酸化炭素の回収と別コメにある人工光合成と組み合わせるとカーボンポジティブも可能になりそう。

        • by Anonymous Coward

          補足しておくと、液体の状態で二酸化炭素が回収できるので、貯留などの実用化にも貢献しそうだということです。
          太陽電池で水素を発生させるだけでは出来なかった二酸化炭素の回収が出来るって革新的では?

  • by Anonymous Coward on 2015年12月23日 8時44分 (#2939316)

    > 異常の高圧水素ガス
    T/O

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「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」

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