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テクノロジー

NEDOの次世代フライホイール蓄電システム実証試験施設が完成 134

ストーリー by hylom
メンテナンスの頻度とコストが気になる 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)による次世代フライホイール蓄電システムの実証施設が、山梨県米倉山に完成した(ニュースリリースITmedia)。

フライホイール蓄電システムは、電力でフライホイール(弾み車)を回転させたり、その回転エネルギーから電力を取り出したりすることで電力の貯蔵と取り出しを可能にするシステム。NEDOが開発したシステムでは直径2mのフライホイールを採用し、またフライホイールをを格納する容器内を減圧したり、超伝導バルク体を内蔵した回転軸や超伝導コイル軸受けを利用することでホイール回転時のエネルギー損失を抑えるという。

実証試験では太陽光発電で生み出した電力をフライホイール蓄電システムに蓄えることで、安定した電力供給を目指すという。

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  • by Anonymous Coward on 2015年09月07日 17時42分 (#2878009)

    円盤型を勝手に想像してたけど円柱形なんですね。

    ところで、これってなんでCFRP製なんですか?
    金属とかの方がエネルギー蓄えられそうな気がするんですけど。
    「高速回転に耐えられる」っていう事は金属だと自重で変形するという事?それとも超伝導に影響するから?

    • 比強度(材料強度を密度で割った値)の高いものが求められるため、だそうですよ。(Wikipedia [wikipedia.org])
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      • by hiyokotaisa (47403) on 2015年09月07日 18時00分 (#2878030) ホームページ
        補足。ちなみに比強度の算出は「引っ張り強さ ÷ 密度」ですが、
        各素材の比強度(kN・m/kg)を比較すると、

        ・マグネシウム … 158
        ・アルミ合金 … 222
        ・チタン合金 … 288
        ・CFRP … 785


        となります。 #ちなみに蜘蛛の糸の比強度は1069kN・m/kgだそうです。すごい。
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        • by Anonymous Coward on 2015年09月07日 19時05分 (#2878084)

          > ちなみに蜘蛛の糸の比強度は1069kN・m/kgだそうです。すごい。

          それはちょっとトリックがあって、蜘蛛の糸は簡単に伸びるので、
          ほとんど伸びない金属材料やカーボンファイバーなどとは単純に比較できない。切れにくいのは伸びるから。

          だから比強度が高いからって蜘蛛の糸でフライホイールを作ることはできない。
          そら破断はしないけど、高速で回すほどホイールの径が膨らんでくるから、ケースに収められない。

          蜘蛛の糸すごいとか、人工の蜘蛛の糸を量産できればとか話に昇るけど、実際には使える用途はほとんど無い。

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    • by Anonymous Coward

      重量と強度とコストの兼ね合いじゃないですかね。
      重量がそこそこあって遠心力で変形しない程度に強度が高くて安い素材となると炭素繊維になるんじゃないかと。

    • by Anonymous Coward

      自重で変形する、というか遠心力でちぎれるんでしょう。
      超高速回転軸受けも、自重でベアリング鋼球が破損するため、セラミック球が仕様ですし。

      • by nim (10479) on 2015年09月08日 18時29分 (#2878763)

        軸受けといえば、これは超電導で浮いてるんですよね。
        格好いいなあ。
        減圧もしてるということは、ほとんど摩擦なしで回り続けられるわけで、通常のフライホイールよりはずっと持ちそうですね。

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    • by Anonymous Coward

      フライホイールの重量4t、回転数は6000rpmって感じで普通の金属だと難しそう

  • 地震とかの揺れとか衝撃で回転体の軸がブレたらヤバそうですね。
    数トンの高速で回る回転体が制御不能になったら、カバー突き破ってそこら辺にぶつかるとか考えると…。破片とかもすごい速度で飛んでいきそうだし。

    記事の写真見ると地下に設置されてるみたいなので、ある程度は考慮されてそうですが。カバーの強度とかどれくらいなんだろう?

    • by BIWYFI (11941) on 2015年09月07日 18時52分 (#2878075) 日記

      CFRPだと複数層を張り合わせる訳で、各層での性質を絶妙に作り分ければ、高次元での自己安定性を持たせる事が不可能では無いかも?
      ま、実現性とは話が別ですが。

      --
      -- Buy It When You Found It --
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  • 家庭用に、昼間に太陽電池で発電したのを夜使う、てぐらいのが安くできたら、テスラを越えられるんじゃない?

  • by Anonymous Coward on 2015年09月07日 17時08分 (#2877987)

    ヤマトですよねぇ(歳バレ

    • 2199とかの新しいのは見てないんだが、あの場面はあるんだろうか

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    • 設定上は、種火(補助エンジン)がないと始動できないってことでしたっけ。>波動エンジン
      フライホイールってだけなら、普通の自動車のエンジンにもたいてい付いています。

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    • by Anonymous Coward

      ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q の「AAA ヴンダー」のフライホイールの方が好きですけど、あんな空気抵抗の大きそうなフライホイールは、画にはなるけど実用性はないでしょうね。

      # ナディアから引っ張ってきたBGMがまた良い。

      • by Anonymous Coward on 2015年09月08日 2時45分 (#2878288)

        追記
        ふしぎの海のナディア 第36話 万能戦艦Ν-ノーチラス号 のΝ-ノーチラス号起動準備~初回戦闘シーンが、宇宙戦艦ヤマト 第2話や映画版のヤマト起動準備~対高速空母砲撃のオマージュである事は有名。
        一方ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q の「AAA ヴンダー」起動準備~対EVANGELION Mark.04 コード4C戦闘シーンが、Ν-ノーチラス号起動準備~初回戦闘シーンのオマージュになっていて、ヤマトの波動エンジン初回起動シーンの孫オマージュにもなっている。
        (ふしぎの海のナディアと同じBGM(但し新編曲・新録音)で、ネモ艦長(あの時点では万能戦艦艦長であった)の声をあてた大塚明夫が、「AAA ヴンダー」オペレータ高雄コウジの声をあててがなり立て、フライホイールを廻して主機を起動させる点でもヤマトと同じ)

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  • by Anonymous Coward on 2015年09月07日 17時19分 (#2877991)

    プレスリリースによるとフライホイールのスペックは出力300kW、蓄電容量100kW時。
    ということは20分ぶんしか貯められないってこと?
    #実際には使い方次第だろうけど

    • by Anonymous Coward on 2015年09月07日 17時31分 (#2878000)

      それだけの容量でも、雲や月が一時的に掛かって出力が低下してもフライホイールで耐えきるとか、10分後に送電停止するから水力の準備よろしくとか出来るだけでも電力会社(送電網側)が買ってくれる価値が上がると。

      今は基本的には強制的に買ってくれるけど、将来的にはメガソーラーでひと儲けしようにも、継続的に供給する品質が無いと買ってくれなくなる時代が来るんじゃないですかね。

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    • by Anonymous Coward on 2015年09月07日 18時02分 (#2878031)

      ニュースリリースを見ると、太陽光発電所の発電量の急激な変動を平滑化するのが目的みたいですね。
      急激すぎて火力や水力の出力調整では追従できないような変動を、
      火力や水力で追従できるぐらいの穏やかな変動にできるということのようです。

      変動をなだらかにするだけでいいので長時間の出力は必要無いということではないかと。

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    • これは電池というより,超でかい平滑コンデンサって使い方っぽいですね。
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    • by Anonymous Coward

      その評価の仕方は意味がわからないな。
      出力100kWで容量100kWhなら1時間もつけど、性能としては明らかに悪い。

  • by Anonymous Coward on 2015年09月07日 17時30分 (#2877998)

    人力でまわして発電できるのですね

  • by Anonymous Coward on 2015年09月07日 17時30分 (#2877999)

    めっちゃローテクに見えるんですがめちゃくちゃ効率いいんですよねこれって
    不思議

    • by Anonymous Coward on 2015年09月07日 18時20分 (#2878045)

      フライホイールのエネルギー半減期自体は1時間とかそんくらいのオーダーなので長期間のエネルギー貯蔵が出来る分けではない。
      今回の奴は分からんけど。

      フライホイールの効率は、1分間全力でエネルギー投入して1分間全力でエネルギー回収して、どれだけの効率が出せたかとか色んな運用モデルで定義されている事が多いので、数字だけ見て電池と比べてどうのこうのとは言えない。

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    • by Anonymous Coward

      >フライホイールをを格納する容器内を減圧したり、超伝導バルク体を内蔵した回転軸や
      >超伝導コイル軸受けを利用することでホイール回転時のエネルギー損失を抑えるという。

      減圧に超伝導
      超ハイテクじゃん

    • by Anonymous Coward

      効率って様々な見方があるけど、体積(あるいは設置面積)あたりの充電量、重量あたりの充電量、
      貯蔵効率(投入エネルギーの内どれだけを回収できるか)、投資コストあたりの充電量、
      装置寿命までの総充放電量、などなど。

      何の効率がいいの?

  • by Anonymous Coward on 2015年09月07日 17時32分 (#2878001)

    技術を積んでいったらどれくらい書き込めるのだろうかと妄想。
    メリットは知りません。

    • by Anonymous Coward

      茶筒みたいなフライホイールの上下に加えて外周も磁気ドラムみたいに使えば
      かなり書き込めますね。
      高さ1mくらいに見えますから100万トラックくらい余裕ですかね。

      と思ったけど、フライホイールは真空中に保持されているのでヘッドが浮きません。

  • by Anonymous Coward on 2015年09月07日 17時34分 (#2878003)

    もっとでかくて重い、観覧車みたいなの並んでるの想像してた

  • by Anonymous Coward on 2015年09月07日 17時50分 (#2878015)

    これを小型化してPCに搭載したら1スピンドルって呼ぶんだろうか?

  • by Anonymous Coward on 2015年09月07日 17時52分 (#2878018)

    周速は、2×π×半径(m)×回転数(rpm)×60 = 2260 (km/h) = 音速の2倍ぐらい、で合ってます?
    めちゃくちゃ速いのね。軸受けから外れたりしたら…恐ろしすぎる。

  • by Anonymous Coward on 2015年09月07日 17時59分 (#2878028)

    本当に物理的なフライホイルを廻すんだ。知りませんでした。
    今まで「フライホイル蓄電」って超伝導コイルの中を電流をグルグル回して貯めとくんだと思ってた(恥?)。

    でも、物理的な円盤回して、そこからエネルギー取り出してどのくらいの効率なんでしょうね
    リチュウムイオンバッテリーより優れているんですかねぇ

    • by Anonymous Coward on 2015年09月07日 18時59分 (#2878081)

      回生電力の利用(京浜急行)とか電力系統安定化(沖縄電力)とか、
      そこそこの規模で実用化されていて、特にフライホイールとしての技術は確立済
      今回は超電導とか使って効率良くしたのがメリット

      周波数変換などで使われるモータジェネレータもフライホイール付いていることが多い

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      化学電池は充放電毎に確実に劣化していくのがネック。
      フライホイールは故障の可能性はもちろんあるけど、充放電自体で特別に劣化しないのと充放電がそこそこ早いのがメリット。

      太陽光みたいな不安定な電力だと充放電回数が凄い事になるからフライホイールの方がコストメリットが有るかもしれないというのも含めての実証実験かと。
      ちなみに、GSユアサが似た時期に似たパネルでLi-onで100kWhの貯蓄設備付の発電所を運用開始 [gs-yuasa.jp]してるけど、電力の平滑化はしてない模様。

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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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