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テクノロジー

文明が滅亡しかけた場合、石油無しでの立て直しは可能なのか? 128

ストーリー by hylom
旧文明のゴミ捨て場から色々なものを拾ってくるしか 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

現代の産業を育成するにはたくさんの石油を必要とした。しかし、隕石の落下のような大惨事が発生した場合、人類は再び産業を立て直すことはできるのだろうか。そのときにはもう石油は残っていないかもしれないのに。人々はよくポスト黙示録的なシナリオを考え出す。しかし、実際にそれが起きた場合、人類は石油なしで文明を再建できるのだろうか。Aeonではこの思考実験に挑戦している(Slashdot)。

まずエネルギーを精製する必要があるが、ソーラーパネルパネル一つとっても製造には石油が必要になるだろう。車の動力については電気モーター等で代用できるが、鉄や鋼、レンガ、モルタル、セメント、ガラスなどの重要な建築材料を石油という火力無しで作り出すことは難しい。しかし、ブラジルは現在、木炭を使うことで世界九位の鉄鋼生産国になっている。ブラジルの木炭業界で使用される木は専用に栽培されているユーカリだ。この技術は役に立つだろう。また同時に生成される木炭ガスも使える。

ある程度のことは木材で代用できる可能性が高い。しかし、そうであっても石油なしの産業革命は非常に困難なものとなるだろう。工業化時代から情報化時代といった劇的な発展の可能性は低い。こうした問題のリハーサルには、現在進められている低炭素経済への挑戦をし続けていくことが重要かもしれない。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 産業革命は基本的には石炭と蒸気機関と思うのですが。
    移動のためにまた馬には活躍してもらう必要は出てきそうですが。

    • by Anonymous Coward

      いよいよスチームパンクの時代か

    • by Anonymous Coward

      まだ蒸気機関は石油でも回せるといえば回せるんだよね
      極端に言ったら薪でも回せる
      鉄作るのに石炭使えないのは無理ゲー

    • by Anonymous Coward

      原文だと石炭もふくむっぽいので、
      燃料はバイオマスが基本で木炭もしくはエタノール(もしくはメタンなども)って事になってくると思います。

      食料供給量がそのぶん減るので人口の維持は難しくなりますが、
      燃料としての化石燃料は機能的にはアルコールでだいたい代替可能だとは思います。

      木炭文化は江戸時代あたりの水準をイメージすれば良いんでしょうけど、
      そこからエタノール燃料文明に移行する事ができるのかがカギになると思います。
      木炭の発熱量で重工業は興せるのかどうか。
      木炭だけでは無理で、燃料用エタノールもしくはその他の植物由来加工燃料の普及を待たないといけないのか。

  • by ich84 (33072) on 2015年04月17日 9時16分 (#2798787)

    燃料としても大事だけど、樹脂原料として重要なんじゃないだろうか。
    現在ありとあらゆる製品がプラスチックでできている。
    とくに安価な製品はプラ製ばかりだし、機械部品としても重要だ。

    もう十分にプラ製品は生産されたから、リサイクルで何とかなるのかな。
    それとも昔みたいに、木と金属でできた製品に回帰するのだろうか。
    それはそれで質感が上がっていいような気もするけど。

    • by adeu (2937) on 2015年04月17日 9時41分 (#2798799)
      未来少年コナンみたいな
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      プラスチックって直火加熱できないのが結構面倒なんだよな。
      透明だとか柔軟性やシール性とか機能性材料としてフィルム材とかは重宝されるだろうけど、構造材としては木や金属の方が便利だろうねぇ。

  • by 90 (35300) on 2015年04月17日 9時47分 (#2798807) 日記

    産業革命は困難ではないのだろうか。

  • by hohoho (14727) on 2015年04月17日 16時24分 (#2799171)
    この話は面白いけど、

    低炭素がいいとか、地球温暖化とか、
    この話題でも、最後に出てきていますが、
    元々、経済的に立ち行かなくなりつつあるイギリス・ユーロがお金を引っ張るために作った方言で、
    これのデータ改ざんがばれたあたりから、参加が低迷している、というのに、
    まだまだおれおれ詐欺みたいに引っかかる人がいるということ?
  • #深度熱変性論や石油産生菌については脇に置こう
    こういうことにケチつけてもしかたがないと思われますが
    仮に暗黒時代に突入したとして、太陽光発電のパネルを維持管理するほど文明レベルを維持できるなんて確証はなにもないのでは?
    この推測が成立するなら、暴論すればブラジルのエネルギー事情は紀元前だと言っているに等しい。

    どっかのヤンホモメタトロン厨も申している通り、ある時期から人類はエネルギー源を求めて木炭や石炭を使い始め、それが文明の導引となった。
    当然その頃には乾留やコークスという概念はなかったわけで、つまるところエネルギーの歴史は効率化の歴史であるとも言える。
    現代で最も効率化されたエネルギー源は電気に相違ない。なのでこのテーゼは「発電の主要源はいつ石油から切り替わるか」とも言える。
    現状で最も目処があるのは原子力だが、これは現代でも(正邪はどうあれ)文明滅亡に関わるかどうかは国土に左右される。
    もし近い将来電気の主要源がバイオマスエタノールや木質ペレットで代替可能になった時、あるいは石油なしでも立て直せるかもしれない。

    石油の有無で変わる最大の焦点は実はエネルギー源ではなく、原油からナフサを分離して作られる [www.pwmi.jp] プラスチック
    現代ではほとんどのプラスティーックスがナフサ由来なので、これをいかに代替するかが重要になる。
    そういうわけで植物由来プラスチック [jbpaweb.net]やC1化学の進展 [wikipedia.org]が重要になるだろう。

    さらに言えば石油云々の問題より、石油と産油国と石油メジャーで成り立っている「石油経済」の問題もある。
    第二次大戦の主因の一つ [wikipedia.org]が石油とされているだけに、ナウシカの「年代記」の如く、石油よりもそれを惜しんだ産油国や石油メジャーが石油経済もろともに滅亡しないとも限らない。
    また、石油が枯れることが確定的になった時、産油国や石油メジャーがどこまでこういった代替エネルギー源を妨害するかという問題もある。
    #特にいろいろなモノを捨てて石油産出に邁進し植物(バイオマス)や木材の生産も見込めない砂漠の国とあっては尚更。

    そういった観点を抜いて、エネルギーの問題だけで「石油がなくなれば自然エネルギー発電に頼ることになる」というのは誤解も甚だしい。
    ある大エネルギー源を捨ててより効率的なエネルギーに切り替えるときの厳しさは、石炭文明の盛衰や現代の太陽光発電の普及ぶりを見れば非常に難しいことがよく分かるはず。
    また、石油は文明レベルを石油が不要なところにまで押し上げるかもしれないし、逆に石油を失った時代替エネルギー源を維持できるかどうかもわからない。

  • 原油を、一次エネルギとして使うなら、コスト的に合わないかもしれないが、各種素材の原料としてなら採掘コストが高くても掘りそうな気が。
    (あと、製鉄とセメントは現在も石炭を使っている筈です。)

    # 現在、輸送か簡単で安価な一次エネルギが「原油」だから広く使われているだけなので、これを多様化したければ、それなりの政策が必要では?
    # 安定供給が難しい国(外貨不足などで輸入量が不安定な国など)なら、柔軟性のある構造に育つ可能性があるかも。

    --
    notice : I ignore an anonymous contribution.
  • by Anonymous Coward on 2015年04月17日 8時05分 (#2798755)

    って言いたいんでしょ? 違うの?

    その前に制御用の半導体が必要で、それには安定した大電力が必要で、木炭火力でそれが得られるか? あたりが問題だけど。

    • by Anonymous Coward

      天然原子炉のように、職人芸で水だけを使って制御しようよ!

    • by Anonymous Coward

      文明崩壊後の支配者がかつてナチスとか現代のイスラム国みたいな連中だと、奴隷化した異民族や異教徒を使い捨てにしながら原子炉を運転するのじゃあるまいか。
      第二次世界大戦中の半導体やらコンピュータの実用化以前に原子炉は作られています。汚染や人命を気にしない連中が、天然ウランを燃やせるタイプの原子炉のノウハウを入手したりするとちょっと怖いですね。

    • by Anonymous Coward

      福島第一原発事故って、地震と津波で電源が失われたのが原因ですよね。
      原発を稼働させている電源は原子力じゃなくて化石燃料を使った電力だっていうのがね。

      ていうか、文明が滅びかけたとしたら、世界中に大量に放置される原発ってどうなるんだろ。
      廃炉なんて絶対できないだろうしな。
      現代文明ほどではないにしろ、数百年前の文明程度なら復活できる程度になりそうなところ、世界中で次々と事故を起こす原発が文明にトドメを挿すことになるんだろうな。

  • by alternative (23238) on 2015年04月17日 9時45分 (#2798805)

    文明が滅びかけても、完璧に滅ばない限り酒は造られ続けるだろうし、
    蒸留という工程も理論的には素人でもわかるものだし、たぶん大丈夫。

    • by wine (46423) on 2015年04月17日 10時03分 (#2798823)

      酒に酔い潰れて文明が滅びたりして・・・

      # 酒は偉大なる発明といわれているが、今朝の頭の痛さの原因がそれだと思うと・・・
      # しかも学習したはずが何度も繰り返すという・・・(オレだけか?)

      親コメント
  • by cudjo (2713) on 2015年04月17日 13時21分 (#2798956)

    確か平井和正の短編で、生物兵器の漏洩かなんかで世界中の石油が一夜にしてなくなる話があったはず。タイトル失念。
    主人公はSF作家で、当時流行った外挿法かなんかの思考実験に慣れていて、文明崩壊と混乱を予見して銃砲店と食料品店を略奪した。

    今、少年サンデーで連載中の「何もないけど空は青い」という漫画は、宇宙微生物のため金属がすべて崩壊した世界を舞台にしている。
    こっちの方が文明への影響は大きくて、明治以前どころか石器時代レベルまで退行しそうな気がする。

  • by Anonymous Coward on 2015年04月17日 7時25分 (#2798741)

    どれも古代文明の頃から既に作られ使われていたものだが、作るのに石油は使ってなかったろう。
    古典的手法でこつこつ素材を作り、それで風力発電所や水力発電所を作り、大規模な電力が取り出せるようになったら
    電気炉で何でも作りゃあいいやん。

  • by Anonymous Coward on 2015年04月17日 7時49分 (#2798749)

    やる気だったドイツが今はもうテンション下がっているし。

    • by Anonymous Coward

      余所に押し付けるだけの簡単なお仕事です。

  • by Anonymous Coward on 2015年04月17日 7時55分 (#2798752)

    slashdot.org では Can Civilization Reboot Without Fossil Fuels? 化石燃料となっているので、石炭も含むようです。

    石炭が使えるかどうかは非常に大きな違いだとおもいます。石炭はあと140年ほど持つようなので、それまでには隕石が落ちて地球が壊滅しても文明が滅びない程度には発達しているのではないかと思います。( そうでなけいれば別な原因で滅びている可能性が高い )

    • by Anonymous Coward

      一切の化石燃料無しと考えるなら、ラリー・ニーヴン と ジェリー・パーネル の共著「神の目の小さな塵」のシリーズに出てくる異星人の処のように先ず軽水素の核融合発電技術を完成させておいて、文明の崩壊期でもその技術に関する情報だけは死守するといった対応になるかなあ。

      地球の場合、軽水素の核融合が出来る頃には月や火星あたりを文明の一時避難所に使えそうだ(文明を滅ぼしそうな隕石をかわす技術の方が先かも)

  • by Anonymous Coward on 2015年04月17日 8時22分 (#2798758)

    世界人口の1/3は石油に依存しないで生活している。

    • by Anonymous Coward

      文明を立て直さなかったら地球と心中するはめになるじゃん!
      我々は弥勒菩薩の降臨まで滅びてはならないのに! おお、衆生を救いたまえ。

    • by Anonymous Coward

      この手の話題を見るたびに思うが、
      自分が死んだ後に文明だとか人類だとか地球だとかの存続が
      気になるって神経が理解できない。

      • by Anonymous Coward
        興味や関心を持つ人々もいるというだけであって、あなたがそれを理解する必要はないし誰もあなたにそれを求めてもいないですよ。
        興味が無ければ無視しましょう。
      • by Anonymous Coward

        「気になるって神経が理解できない」のに
        なんでわざわざここ見て、
        しかもわざわざ時間を割いてたいして意味のない事を書き込んでるのか、
        そこまで気にしてる神経が理解できないwww

        #小学生が道端のウンコ棒で突いてくせーくせーっていってるみたいな感じ?

        • by Anonymous Coward

          > なんでわざわざここ見て、
          > しかもわざわざ時間を割いてたいして意味のない事を書き込んでるのか
          暇で他にすることがないからに決まってるでしょ。
          それ以外に/.Jを見る理由なんてないよ。

    • by Anonymous Coward

      明治維新直前ぐらいの生活レベルで農業生産中心なら何とかなるでしょうね。鎖国してたし、化石燃料なんてほとんど使ってなかったしね。

      • by Anonymous Coward

        精製(還元)された金属が豊富ってのは利点ですね。
        寿命は短くとも鉄骨を叩いてクワもどきが作れる。
        銅や銅合金なら溶かして鋳物が作れる。
        化学とか知識があるのも利点。
        アルミや亜鉛で電池が出来る。
        松脂とか木炭製造時の乾留液から取り出せるものもあるだろう。

    • by Anonymous Coward
      紛争や飢餓と無縁でいられるのであればその選択もありでしょう。
      ところで、それら人口のうち、飢えも無く平穏な社会が維持されているのはどれほどなのでしょうか?
      • by Anonymous Coward

        科学技術や石油が原因の戦争・紛争が原因で死んだ人間(民間人含む)は、
        過去の戦争も含めれば数億人(第二次大戦で約一億)。

        現在の人類は誕生から約10万年。
        つまり、人類は過去10万年の自給自足で滅びなかった実績がありますね。
        科学技術が発達してからの人類はまだ数百年しか続いていませんが。

        • by Anonymous Coward
          「世界人口の1/3は石油に依存しないで生活している。」という話とどう関係するのでしょうか?
  • by Anonymous Coward on 2015年04月17日 8時46分 (#2798772)
    現に今でも都市部を離れて自給生活に近いライフスタイルを選択している人々もいるわけで、そのレベルの生活が復旧できればとりあえずはOKというのであればさほど大きな支障はないでしょう。
    重要な問題となりうるのは、情報流通の停滞、特に知識情報の埋没や消失でしょう。
    現代的な情報システムが失われた場合、電子化された情報はほぼ読み出すことすらできなくなるわけで、そこに格納された知識情報は後世に伝えることが困難となります。
    小中学校レベルの教養や知識にしても、口頭伝承のみとなればその痛手は大きいでしょう。
    そのような状況下ではアナログ的な情報伝達手段(紙に書く・印刷するなど)がその役を担うことになります。
    古典的な印刷・出版の仕組みがどこまで復旧できるかどうかが分かれ目になると思います。

    口頭伝承にまで後退して社会全体の知識水準が低下してくると、これまでには無かった新たな価値観や世界観が支配する世の中に向かう可能性も高いのではないかと思います。
    もしかしたら現代的な社会システムとは違う道に向かうのかもしれません。
    ガラガラポンで、それも良しとする考え方もあるでしょう。
    • by Anonymous Coward

      まあ、明治維新直前ぐらいの生活レベルなら何とかなるでしょうね。

    • by Anonymous Coward

      現に今でも都市部を離れて自給生活に近いライフスタイルを選択している人々もいるわけで、そのレベルの生活が復旧できればとりあえずはOKというのであればさほど大きな支障はないでしょう。

      「自給生活に近い」であって完全な自給ではないんですよ。既存のインフラなどに多少依存している。
      窓ガラス、金属製の道具、樹脂製の容器やパイプ、化繊の衣類など。そしてそれらを支えるのは車や道路・橋など。
      まあ、鉄器は昔から作られていましたから何とかなるかもしれませんが、しかし、それらは自給ではなく専門職による生産だったわけで。
      物資が不足する中での数世代を経る生活が、物資が潤沢な環境の隣での短期の自給生活のレベルにはならないと思います。

      それを「大きな支障はない」と言っちゃうと、電子データなしや口頭伝承で生活している人もいるわけで、「大きな支障はない」といえちゃう。

  • by Anonymous Coward on 2015年04月17日 9時29分 (#2798793)

    関連リンクに入っていないが、1年前に同じ話題 [srad.jp]があった。

    そのときに書き込んだのがこれ [srad.jp]。

    > あと、やりなおしても今度は簡単に石油が得られないから、結構大変。
    > 自動車文明とか石油化学の復活は無理だろう。
    > (最初のころは浅い井戸で簡単に石油が出た)

  • by Anonymous Coward on 2015年04月17日 10時00分 (#2798819)

    木材って便利な物が有る。
    植物っ由来のものだけで、燃料から材料から食料まで、正に万能。
    現状では代用プラスチックなんかも作っている位。
    今現在の活用知識を持っている人がそこそこ生き残れば、しばらくはそれでしのげるでしょう。

    植物もが絶滅した世界なら、心配する必要は無いですしね。

  • ま、そういうオチでしょ。
    残されたものを再生産に振り向ければ文明を再構築できるかもしれないが、きっとそうはならない。

  • by Anonymous Coward on 2015年04月17日 10時07分 (#2798825)

    江戸時代に石油はなかった
    それより昔もやはり石油はなかった
    それでも人類は文明を気付いて生き続けた

    石油がなくても人類は生きていける

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「毎々お世話になっております。仕様書を頂きたく。」「拝承」 -- ある会社の日常

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