1万回充電可能な超速充電バッテリ、南洋理工大学が開発 31
ストーリー by hylom
この手の話はよく出てきますが実用化には…… 部門より
この手の話はよく出てきますが実用化には…… 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
シンガポールの南洋理工大学が2分でその7割を充電し、1万回の充電にも耐え得る電池を開発したという(ニュースリリース、Slashdot)。
従来のリチウムイオン電池の陰極にはグラファイトが使われているが、今回開発した技術はこれを二酸化チタンから作られたゲルに置き換えるという。二酸化チタンは紫外線吸収剤として日焼け止めに使われたり食品添加物としても使われている物質であり、安価で手に入れることができるとのこと。研究チームはこの二酸化チタンをナノチューブ状にすることで電池の反応速度を向上させ、充電時間を大幅に短縮することに成功したという。
従来のリチウムイオン充電池では500回の充電が可能とされており、これはおおよそ2~3年でその寿命が尽きることを意味している。今回開発された電池は1万回の充電にも耐え得るとのことで、寿命は20年にも及ぶとのこと。
研究チームは2年程度での実用化を見据えているとのことで、給油時間程度で充電可能な電気自動車の実現などに力を発揮するのではと期待されている。
SCiB (スコア:3, 参考になる)
東芝のSCiB [www.scib.jp]も、10,000サイクルの充放電でも容量減は20%以下、80%充電までに要する時間が5分と、今回の電池と性能的には大差なく、しかもすでにi-MiEVなどで実用化されているわけですが、今回のこれはSCiBに対してなにか優位性があるんでしょうかね。
Re:SCiB (スコア:2)
既存技術に対してここでは触れられていないメリットがある…というケース。例えば、想定されるのは:
小型化に適している、エネルギー密度が高い、安い、入手・加工しやすい素材で製造できる ... etc
必ずしも既存技術の性能を越えていなくても意義がある…というケース。想定される内容:
性能的には同様だが違う方法で実現しているから、SCiB関連の特許に抵触しない。
…とか。今回のバッテリについては分かりませんが。
Re: (スコア:0)
SCiBは負極にチタン酸リチウムを採用 [marklines.com]しているので、同じような技術なんだろうなあ。
Re:SCiB (スコア:5, 参考になる)
今回の論文のポイントは,素材ではなくそのナノ構造の作り方です.
もともとナノチューブ状の電極を使うと超高速の充放電ができるよ,ってのはだいぶ前から知られていたんですが,そういう構造ってなかなか作るのが大変なことがほとんどなので実用化には向いていませんでした.
#研究室レベルでは驚異的な性能が出るが,安価な量産法が無い.
#このあたりのナノワイヤー系使った仕事はスタンフォードのCui先生とかが結構やってます.
今回の手法は,オートクレーブ(まあ,圧力鍋のちょっと高級なやつみたいなもんです)中で原料をよく撹拌しながら加熱するだけで,幅が10 nmとかそういう細くて中空でやたら長い(μmからmmぐらい)TiO2ナノチューブがわんさかできるよ,という感じ.
なかなか大した成果なので,掲載されているAdv. Mater.(化学系・材料系のトップクラスの論文誌)では見返し部分にイラスト載せて紹介してたりします.
#表紙にまでは届かなかったらしい.
Re:SCiB (スコア:1)
コレ [t-fal.co.jp]ですね!
#いや、ちょっと欲しいだけなんよ。ごめんなさい
怖いよー (スコア:0)
ナノチューブって
どう考えても石綿レベルの安全対策が必要だと思うんだけど
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
石綿が中皮腫を誘発する過程については岡山大学が報告出してましたね。
FeがRaを捕獲してRaの放射線により癌化に至るとか。
微細構造が原因でないなら、ナノチューブ構造を恐れる必要はないことになります。
Re: (スコア:0)
2009-07-27: 含鉄タンパク質が肺内でラジウムを濃縮: 局所的な強力α線被ばくが発がんメカニズム? [okayama-u.ac.jp]
2009-07-28: 肺内の含鉄タンパク小体に蓄積されるラジウムと微量元素 ホットスポット肺内放射線被曝と悪性中皮腫・その他の癌(がん)の成因 [okayama-u.ac.jp]
2012-07-27: アスベストによる中皮腫発がん機構の解明―予防 [nagoya-u.ac.jp]
Re: (スコア:0)
>どう考えても
考えついたパターンを全て列挙して、いずれも石綿並の危険になる理由を説明してみてくれ
Re: (スコア:0)
ナノチューブに小っちゃい虫が住み着いて一斉に顔を出している図を想像すると寒気がする。
Re: (スコア:0)
ピンセットで摘んで捨てたいです
Re: (スコア:0)
ナノ構造にすると表面積が大きくいい電極になるんですが
入っていく電解液の濃度が偏ったり分離したり問題があって。
ナノチューブ構造は表面張力のおかげなのか電解液がよく
入っていくのでしょうかね。
Re: (スコア:0)
技術開発だけなら1分で80%充電 [toshiba.co.jp]というタイプも開発されているようだが、その後製品化の話を聞かないなあ。
SCiBもこの「一分充電電池」も、普通のリチウムイオンバッテリーに比べると、容量が劣る(SCiBは2/3、一分電池は半分程度)。
だからSCiBも、商品化はされているが、いまひとつ引きが弱いようだ。
この二酸化チタンを使ったバッテリーの方は、容量は普通のリチウムイオンバッテリーと比べてどうなんだろう。
これぞ (スコア:1)
南洋のエネループか
どこがパテント握りつぶしますかね (スコア:0)
鉛蓄電池が目に浮かびます
あれはどうなったんだ? (スコア:0)
バッテリー関連の話が出る度に思い出す。
大容量キャパシタはどうなったんだ?
Re: (スコア:0)
>大容量キャパシタはどうなったんだ?
あちこちで使われてるけど?
瞬発力(大電流密度)が必要だったり、少量のエネルギーの多数回の充放電が必要な場所で使われている。例えば路面で夜間にチカチカ光ってるソーラーライトとか、PCやら携帯やらの電源の一部(メインバッテリーとは別)とか。マツダの一部車種の回生用にも使われてたっけ。
もちろん電池に比べれば容量は少ない(重量あたりで見れば鉛蓄電池ぐらいなら張り合えなくもない)。だから大容量が必要な場所では使われていない。
#そういう特性はまあ昔からわかっていたことだけど。
Re: (スコア:0)
自動車の話でしょ。
Re: (スコア:0)
元コメは分野とか別に何も言ってなくね?
Re: (スコア:0)
だから未だに回生の話になると良く出て来るけど?
それ以前の問題として、絶対的容量の方が問題になっているだけだよね。
Re: (スコア:0)
レーシングカーでは積んでるので、むしろ、自然放電の方が問題なんじゃないかと。
CPUのキャッシュと同じだよね (スコア:0)
速いやつは容量単価が高く密度が低い
遅いやつは容量単価が安い密度が高い
i-ELOOP [mazda.com] は当初の発表では10%くらい燃費を改善出来る [mazda.com]って言ってたんだけど、
4代目DEMIO XDの数値見ると26.4km/l→26.6km/lなので0.76%しか燃費を改善出来てないんだよね。MAZDA DEMIO 主要諸元 [mazda.co.jp]
減速エネルギー回生のみで、オルタネーター負荷の軽減効果しか期待出来ないにしてもちょっとがっかりな数値。
将来的にはスズキのS-エネチャージ [suzuki.co.jp]と同じくマイルドハイブリッド化の路線を取るらしい(スズキとマツダ、マイルドHVに懸ける理由 [toyokeizai.net])ので、そうなってからが本領発揮かも?
実際 WAGON R の場合 FF, CVT車 の場合、燃費への効果は以下のような感じだし。
26.0km/l (回生なし、アイドリングストップなし) SUZUKI WAGON R FA 主要諸元 [suzuki.co.jp]
3
Re: (スコア:0)
そうすると、コイルガンとかレールガンとかも実用のための要素がまた一つ解消しつつあるように思われます。
銃刀法も改正されるのかなぁ
Re: (スコア:0)
普通のコンデンサに比べると放電遅かった気がするけど。
用途が充電池とコンデンサの中間コンデンサ寄り的な感じ。
Re: (スコア:0)
今より軽くて小さく作るメドがたったようです。
http://nge.jp/2014/10/20/post-86451 [nge.jp]
Re: (スコア:0)
すでに別のコメントがついてるように、そもそも容量と電池は特性と使い方が違うので、それぞれの適性に応じた用途に落ち着いたということ
「大容量キャパシタはどうなったんだ?」という印象を受ける理由の一つは、国内で例の大容量キャパシタが話題になったときのマスコミの扱いがあまりにセンセーショナルすぎて適当ではなかったから
単純に言うとキャパシタの特徴は、劣化は少なく長寿命だが出力電圧が一定しない、軽くて大容量だがやたら嵩張る
Re: (スコア:0)
あれって、ノートPC用燃料電池の話かと思った。
あれはどうなったんだろう。
Re: (スコア:0)
使われてるところが地味すぎるから目立たないだけ。
容量が少ないのでメイン張れないのは事実だけど。
急速充電 (スコア:0)
Re: (スコア:0)
このストーリーについた最初のコメント (#2695256) [srad.jp]を見れば急速充電であまり劣化しない電池のジャンルが存在することはわかると思う。
そして、このphason先生のコメント (#2695279) [srad.jp]を見ればそのジャンルの電池(以外も)の生産性を上げるというのがこれの成果なので、別にそう疑ってかかる必要はないと思う。