「誤差を許容」することで高速化を計るマイクロチップ 28
ストーリー by reo
補償回路をなくするような ? 部門より
補償回路をなくするような ? 部門より
ある Anonymous Coward 曰く、
2 倍高速で効率のよい“Pruned”マイクロチップというものが紹介されている (gizmag の記事、本家 /. 記事より) 。
これは DATE11 という国際会議で発表されたもの。チップの不要な回路をカットすることで、より小さく、もとの回路より 2 倍高速、2 倍エネルギー効率の高いマイクロチップを作ることができるという。不要部分をカットすれば小さくなるのは当然だと思うが、どうやら一定の確率で誤った演算結果を出力することを許容することで高速なマイクロチップを作ることができるという話らしい。
紹介されているチップは 8 % の割合でエラーを発生させるが、補聴器やカメラ、マルチメディア機器などでは問題なく動作するらしい。もちろん利用される機器は限定されるとのことだが、日本の製品ではなかなか採用されなさそうな技術ではないだろうか。
省エネ機器向け ? (スコア:2)
電圧を下げるとか、周波数を上げるとかして、一部のコアが誤動作しても、それを適切に
フォローする処理すれば、全体としての処理能力や効率を上げられるかも。
という話しをどこかで読んだけれど(ソースは失念)
これは、そんな巨大なチップじゃなくて、組み込み用の小さなチップで、いままで 8bitで
処理していたものを、4bitにすれば回路も小さく、2倍高速で動いて、消費電力も減る。
一回の処理の誤差は増えるけれど、例えば制御の回数を増やすとかで、同等の性能を出せる。
そんなものじゃないでしょうか ?
Re: (スコア:0)
デジカメで撮った画像の、とある画素が本当は(正確に処理すれば)#808080なのにチップの誤差のせいで#808180になってしまったけど画像全体で見ても問題ないよね!
ってことかと思いました。
Re:省エネ機器向け ? (スコア:3, 興味深い)
ぼくもそうだとおもいます…
補聴器とかカメラとかが対象なので、この場合の誤差の増加というのは
ビット数の増減とかではなく、
・プルアップ・プルダウン抵抗をなくす
・シュミットトリガをテキトーにする
・ノイズ保護とかなくす
・いつのまにかメモリが気化していても気にしない
など、アナログな話だと思います。
新人。プログラマレベルをポケモンで言うと、コラッタぐらい
Re: (スコア:0)
ところで、これを使ったシステムの検証は大変そう。
Re:省エネ機器向け ? (スコア:2)
今まで過剰品質だったから、少し質を落としても問題ない。というレベルの
ちょっとがっかりの可能性もあります。
エラーと引き換えに入手した、速度や効率を少し使って、化けた画素を目立た
なくする処理を追加できるよ。というあたりが、実際かも知れません。
Re: (スコア:0)
「誤差」とか「ノイズ」って(言う側からすると)都合の良い言葉で,このタレコミも「結局のところ,どういう条件で何が起きるという話なの?」ってのが曖昧ですよね.
ここでいう「誤差」が「浮動小数点演算の精度がクソ悪い」とか,「小数の演算結果に微小なランダムノイズが乗るから信頼性が低い」いうレベルの話であれば,それを前提として設計をすることで
>> デジカメで撮った画像の
みたいな使い途はあると思います.しかし,もしも「たまに本来の値と全く無関係なメチャメチャ頓珍漢な値になっちゃいます,てへへ」って話だとすると,実用的には「そんなワケわからんもの,どこで使うんだよ?」というネタとしか思えないような気がしますね.
ついに俺様の時代が来たか (スコア:1, おもしろおかしい)
Re: (スコア:0)
Re:ついに俺様の時代が来たか (スコア:1, 参考になる)
ProじゃないPentiumの方 [wikipedia.org]ですね。
Re: (スコア:0)
Excel「俺様の時代・・・ではないか」
# 大丈夫!ソフトウェアは一定の確率で不良ですから!
Re: (スコア:0)
回収になった熱暴走するOpteron
これとは違うの? (スコア:1)
よく記事を読んでないんだけど、これとは違うのかな?
MITベンチャーが「確率処理回路」を開発,面積1/30,消費電力1/12の誤り訂正ICを実現
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100819/185063/ [nikkeibp.co.jp]
使い方としては一理ある (スコア:1)
それこそ、ある程度の誤差が認められる計算は素直に処理して、
誤差が認められないクリティカルな処理では誤差の有無や誤差のでない方法、検算をするなど、
使い分けられれば面白そうだ。
当然、クリティカル処理の割合が多くなるシステムには使いづらいし、
誤差も一定なのかランダムなのかなどで使い勝手も変わるだろうけど
よくわからない (スコア:1)
「マイクロプロセッサ」という前提のコメントが多いけど、補聴器やマルチメディア
とあるから、信号処理に関する回路のような気がする。
PPC (スコア:0)
PowerPCにのっていたベクトル命令セットAltivecなんかでも,
浮動小数点演算の精度が1/4096の誤差を含んだもので,
そのままでは使えないので,ニュートンラプソン法を使って
精度を高める方法がマニュアルに記載されてましたね。
Re:PPC (スコア:1)
SSEに逆数と平方根の逆数の近似値を得る命令があって略。
今回のネタは、そういうのとは趣が異なる気がするする。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
私の考えでは (スコア:0)
これを単純な回路で実装するとすれば、0.5を加算して小数点以下を切り捨てて整数化するだけです。
しかし、本当はこれだけでは済みません、負の数があるからです。
-4.5を四捨五入した場合、結果は-5のはずですが、上述の方法では-4になってしまいます。
ですから、本来ならば四捨五入の対象となる値の正負を判定して、処理を分けなければなりませんが、
今回のチップでは、負の数だった場合を想定しないことで、回路を減らすことができます。
実用上、正の数しか扱わない分野での使用であれば問題無いわけですし。
Re: (スコア:0)
面倒くさいな。
「floatやdouble使わずにcharだけで計算したらメモリ使用量すくなくて爆速でした」
でいいんじゃないの。「π^2=大体10」のせかいだ。
Re: (スコア:0)
by ゆとり
実用性は無い (スコア:0)
他の手段によるデバイスの高速化によりすぐ追いつかれてしまうので、(時間をかけて)わざわざ特別な設計をするメリットが無い(放っておいても製造プロセスの進歩で高速化は進む)
あくまでも論文ネタ程度に考えておいて問題ない
これが100倍高速になるのであれば、うまくデメリットを回避して自分のところの製品で実用化してやろうという人・会社が出てくるだろうが...
Re: (スコア:0)
常に2倍早く出来るんだから、永遠に追いつかれないんじゃないかね。
タイトル誤字訂正 s/計る/図る/ (スコア:0)
Re:タイトル誤字訂正 s/計る/図る/ (スコア:1, おもしろおかしい)
このチップにかかればそのくらいも許容される誤差です!(あれ?
このネタ (スコア:0)
昔の/.Jでも取り上げられてなかったっけ?
日本企業でも採用されるよ (スコア:0)
海外の企業がこれを使って成功すれば、みんな使い始めるよ。