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電力

太陽熱発電増加中 86

ストーリー by nabeshin
≠太陽光発電 部門より

capra 曰く、

本家記事より。前クリントン陣営でエネルギー担当国務次官であったJoseph Romm氏がSalon.com太陽熱発電について記事を寄せています。氏によれば、アメリカではすでに運用されているプラントに加えて南西部などで更に10プラントの建設計画があるとのこと。また、積極的にプラント建設を計画しているスペイン以外にもイスラエル・メキシコ・中国などの国でも9件の建設計画があるそうです。

Romm氏曰く「製造と設計を改善し、より高い温度で運用できる可能性を加味すると、1kWhあたり6~8セントまで価格を引き下げることが可能だ。集光型太陽熱発電(CSP)は無料かつ豊富な資源である太陽光を使用するもので、その点において主要国は豊富なエネルギー源がある。米南西エリアに92マイル四方相当の太陽熱発電プラントを作れば、全米をカバーするほどの電力を発電することだって可能だ。メキシコも当然ながら、他にも中国、インド、南ヨーロッパ、北アフリカ、中東やオーストラリアも太陽熱発電を実現できる条件が揃っている」とのこと。もちろん、この中に日本は含まれていませんでした。

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  • 日本でやるなら海上に置けば良い。それに海上の方がいろいろと便利なはず。
    # 内陸の方が晴れてるという利点はあるけど、元々常に動かせるものではないんだから稼働率低下以上の問題はないはず。
  • by SteppingWind (2654) on 2008年04月17日 21時31分 (#1332208)

    この手の話は定期的に出てくるのですが, なかなか実現しませんよね. まあ, 石油メジャーの陰謀だとかゴルゴの仕業って妄想するのも楽しいのですが, ちょっとばかり現実的にどんな問題が出てくるのか考えてみるのもいいものです.

    まず最初に太陽熱発電の短所を挙げると, 基本的に昼間しか発電できないってのがあります. 水が沢山あれば揚水発電所という手もあるのですが, 太陽熱発電が有効な場所というと水に不自由しているところが殆どなので, その代わりに圧縮空気貯蔵プラント(CAES) [nagasaki-u.ac.jp]なんて方法を使います. とはいえ, これも気密性の高い岩盤の存在が前提なので, 設置場所にはかなりの制約がつくものと思われます.

    第2に発電をしたとして, それをどうやって消費地に運ぶかってことです. 太陽熱発電が有効なのは基本的に人も獣もかよわぬ死の土地です. そこで発電したエネルギをどうやって大量消費地まで運ぶかってのは大きな問題です. 電気のままなら高圧直流, 場合によっては超伝導送電線を引く必要が出てきます. 他の形態, 例えば水を電気分解して水素にするなら, 水をどこからか調達しなければなりません. 多分海水でもなんとかなるでしょうけど, 大陸の内地まで運ぶパイプラインが必要になることでしょう.

    最後に, 太陽光を使った発電施設だと受光装置の汚れを定期的に清掃しつづけないといけないってことです. それも灼熱の炎天下, あるいは逆に身も凍る夜間での作業になります. それを遥か地平線を超えて92マイルも続くプラントでやらなきゃいけないんですから, 人手に頼るというのは最初から却下でしょう. 最近の光触媒を使った自己清掃機能も, 基本的に一定量の降雨や散水を前提とした超親水性によるものだから, こういった乾燥地帯での用途には期待薄です. それでも清掃程度で済めばいいぐらいで, 砂砂漠(岩石砂漠というのもあるので)などでは砂丘の移動を止めないと発電施設が埋没するなんて事態にもなりえます.

    こういった個々の, しかし確実に遭遇するであろう困難をどう解決するかが見ものだと思います.

    • by s-kei (16661) on 2008年04月18日 0時43分 (#1332296)
      >基本的に昼間しか発電できない

      「基本的に」とは書いておられますけど、蓄熱して日没後も発電を続けることができます。
      規模やデザインにもよりますが。

      >電気のままなら高圧直流, 場合によっては超伝導送電線を引く必要が

      ダウト。
      これだけあちこちに送電網を張り巡らしておいて [msn.com]、今更送電線の追加が問題になったりはしないでしょう。

      >遥か地平線を超えて92マイルも続くプラント

      何も一直線に並べる訳では無いでしょう。

      ----------

      それ以前に、集光式太陽熱発電所は80年代から商用稼働してます。solel社 [solel.com]などが代表的。
      実際は問題にならないこと(しかも一部は勝手な想像)を列挙して、さも問題があるような書き方をする意図をお伺いしたいですね。
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      • 蓄熱して日没後も発電を続けることができます。

        そのための例として圧縮空気プラントも出したのですがね. それに, 溶融塩を使った蓄熱発電では残念ながらまだ24時間発電までは到っていません. 現在最新のスペインPS10プラント [euro-energy.net]では曇あるいは冬には5~6時間, 典型的な夏場の晴れた日には10~12時間以上の発電が可能ですが, 24時間運転を実現するためにはおおよそ15~16時間の発電が必要で, これについては現在計画中のプラントで実現される予定です. また, 溶融塩蓄熱発電は溶融塩の腐食性や400℃という高温がプラントの配管にどの程度の損耗をあたえ, メンテナンスコストがどの程度になるのかという所が不安定要因になります.

        今更送電線の追加が問題になったりはしないでしょう。

        アメリカの送電網ってのは, ここ数年頻発している大規模停電事故で何度も指摘されている [nifty.com]ように, 危機的な状態にあります. しかも, 電力ってのは基本的にある程度の範囲(アメリカなら西海岸とか東海岸とかぐらいの単位)で地産/地消されて, 大陸を半分以上移動するような長距離送電ってのはそれで収まらない部分を融通する程度のものです. そうでなければ送電ロスが大きいですから. それに対し, 太陽熱発電で大部分の電力をまかなおうとするならば, そういったリザーブ的な電力ではなくメインルート級の経路を確保しなければなりません. アメリカのサンベルトは主に大陸南西部に集中していますので, 大消費地のうちカリフォルニアやテキサスぐらいなら, どうにかなるかもしれません. しかし, 東海岸や五大湖周辺, 南部にまで持ってこようとするなら, 新しい高圧直流送電網が必要なのは確かです.

        これらの太陽光・太陽熱発電についての最新動向と技術・経済的課題については, つい最近のScientific Americanで記事 [sciam.com]になっていますし, 日本語訳されたものも先月号(2008年4月号)で読むことができます. 筆者は太陽電池関連の会社や研究所の所長で, 慎重ではあるものの推進の立場で記事は書かれています.

        その記事の中でも何回も指摘されていますが, 太陽電池・太陽熱発電所が技術的に可能であることは確かですが, 問題は他の発電方式に対してコスト的な優位性を持つことができるかということです. すなわち課題が解決できることは重要なのですが, それに加えて重要なのは課題がどの程度のコストで解決できるかなのです. その点, 昨今の原油価格の高騰は追い風になるとはいえ, まだまだ安心はできないでしょう.

        これが他のサンベルト地帯だと, サハラ諸国なんかは政情不安で石油でさえ満足に掘れない状態. インドは電力網自体が未整備でピンポイントの太陽光発電の方が役に立ちそうな状態. 中国は名物の砂嵐で農地さえも守れない. 何とかなりそうなのは, スペイン, メキシコ, オーストラリアぐらいかな. それにしても送電網の整備に巨額投資が必要ってのは同じですが.

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        • 東海岸のような遠い所までわざわざ供給する場合を考えておられたのですか。その場合は超長距離の送電コストが上乗せされますし、その点に関しては理解できます。

          しかし、送電距離が比較的短いところ(西海岸など)の需要を賄う分には問題にならないはずです。
          最近も、500~900MWの太陽熱発電を導入する契約 [earth2tech.com]が結ばれています(ちなみに原発1基が1000MW前後)。最初のご投稿では、こういう「地産地消」の場合でも問題があるように読めます。

          あと、砂砂漠は最初から候補から外されます。確実に遭遇「しない」ような場所にしか建設されません。
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    • >まず最初に太陽熱発電の短所を挙げると, 基本的に昼間しか発電できないってのがあります.
      電力が消費されるのは主に昼間なので、これはむしろ長所では?
      原子力等は昼夜の出力調整できず、現状で夜間は電力があまってしょうがないので、捨てるよりましとたたき売り [tepco.co.jp]。
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  • 日本でもこうすれば (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2008年04月17日 15時47分 (#1332001)
    透過型の太陽電池をオリハルコンかなんかを使って浮かせるんです。
    上空1万mぐらいまで。
    曇り知らずの効率的発電と広大な表面積が自慢。
    で、そこからケーブル垂らして地上の変電所に収納して。
    少々景観を損ねるフシもありますが、
    老人達が「昔の空はもっと広かった」とかブツブツ言うぐらいです。
    ケーブルの重さを含む自重を持ち上げられるほどの浮力を得るのが
    技術的課題ですが、
    そこはまあ持ち前のジャパニーズテクノロジーでなんとか。
  • by Anonymous Coward on 2008年04月17日 15時48分 (#1332004)
    太陽熱発電て、本来地表に熱としてたまるはずだったエネルギーを利用してるわけですよね?
    周辺の気温が下がったりしないのかな?
  •  集光装置を太陽に対して向けるようにすれば、多少緯度が高い場所でも稼動できる気がするなぁ。
     熱エネルギーを得た先で電力に変換するのは結局カルノーサイクルなので、必要なのは周囲との温度差。晴れている場所であればどこだって問題ない気がするけど……。

    #むしろ、角度がつく分より狭い敷地面積で太陽光を集められるんじゃ?
    • 光が垂直に当たる場合と30度では、効率は倍違う。
      地面に角度を付けて設置すれば、パネルあたりの効率は同じになるが、影が出来るので、土地面積に対する効率は改善しない。

      日本の緯度は30度付近、太陽に対する角度は60度、効率は赤道上の0.86倍になる。
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      •  影ができる場所に太陽光の必要ない設備を作ればいいんじゃないか?

        #熱発電の廃熱を利用してもやしを栽培してみるとかどうだろうw
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        • 発電パネルが別のパネルの影に入ってしまえばひどく効率が悪いのはすぐわかりますよね。

          >影ができる場所に太陽光の必要ない設備を作れば

          というのを言い換えると、「発電パネルはお互いの影にならないように十分な間隔を置いて設置しなければならない」ということです。
          飛び石に敷地を取れば敷地面積の合計はそう大きくならないかもしれませんが、あまり効率的な土地利用とはいえなさそう。

          さらに、緯度が高い土地では冬の日照時間の短さも極端ですよ。その分夏の日照は長いけど
          天候の問題とも合わせて「太陽が出ている時間=稼働時間」による効率の悪さはパネルの置き方では解消できません。
          --
          うじゃうじゃ
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          •  でっかいのを一枚だけ置いとくってのを想定してました。熱を運ぶのって案外面倒なので、太陽光発電と違って、太陽熱発電で小さなパネルをバラバラに分散配置すること自体が効率的ではないと思ったので……。

             それと、日本の場合電力が足りなくなるのはどうせ夏の日中だし、夏冬の日照差からくる発電量の差は他の発電施設の定常発電を助けるという意味でむしろメリットになる気がしますがどうでしょう。
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            • >でっかいのを一枚だけ置いとくってのを想定してました。

              そうでしたか。
              でもパネルを立てて設置するとなると大きさにも限度がありますよね。
              発電量もそれだけ少なくなるけど、もともと日照に頼る不安定な発電なのであまり大規模なものは必要ないかもしれませんね。

              >日本の場合電力が足りなくなるのはどうせ夏の日中だし

              いや、それはどう考えても「暑いから」消費量が増えているんでしょう。
              都市部はエアコンの廃熱などによるヒートアイランド化でさらにエアコンが稼動するし。
              確かめていませんが、北海道あたりだと真夏のピークはそれほど大したことはないのではないかと思います。
              --
              うじゃうじゃ
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    • エントロピーって差ですよね。バスラみたいに摂氏50度の所じゃ、冷却しようにも冷えないのでタービン効率は落ちますよ。同じ話はゴミ発電で水冷なら効率向上するのに、空冷なので十数%に落ち込む。一方で、定格熱出力一定発電 [kyuden.co.jp]というように原発は冬になると1~4%、1万から4万kWhの余録があるのです。
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    • by Anonymous Coward on 2008年04月18日 14時52分 (#1332640)
      どこに付けるか迷ったけどここに。

      集光して太陽エネルギーを利用する場合、晴天率が大きく影響します。
      集光するためには、直射日光じゃないといけませんから。太陽電池でも、
      ・よく見かける平板状のもの →(曇りの日でも散乱光が使えるので)湿潤な所向き
      ・集光式のもの → 直射日光が必要なので、晴天率の高い所で使われる
      という違いがあります。

      また太陽熱として利用する場合、
      ・水を使う場合は、凍結の可能性が無い方がいい
      ・熱が逃げにくい環境の方がいい(風速、気温など)
      ・暖める対象の熱容量が大きい場合、連続して日照が得られるほど高い温度を維持しやすい(効率が高くなる)
      といった事柄も事業性に影響しますね。

      最近色々研究されているマグネシウム利用のシステムなら、こういう制限を受けにくいのかな。
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      • マグネシウム利用は、集光した太陽光によって発振させたレーザーでリサイクル(還元)することを想定しているようなので、やっぱり同じ問題があると思います。

        住宅用の一般的な太陽光発電なら曇天でも(効率は落ちるものの)発電できるので、日本のような晴天率の低い地域にはそちらの方が適しているでしょう。
        (集光型の太陽光発電もあって、これは太陽熱発電と同じように晴天でないとだめ)

        とはいえ、今ほどこの手の事業にとって追い風の時期は、かつてなかったと思います。事業が成り立つかどうかはコスト競争力が大いに影響しますが、今は恐ろしく原油価格が高いので。(ちょっと前まで1バレル20ドルくらいだったのが、100ドル超え)
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