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省電力モードは、今の時点ではかなり面白い着眼点だと思います。ただ、今年の後半にはどうなるかなぁ。
スマートウォッチのバッテリーの問題は、電池技術の問題と言うより、マイコンの消費電力の問題です。スマホ用のCPUを流用して作ってるから、時計向けにしては待機時の消費電力が大きすぎます。今回のカシオのような2種類の液晶を組み合わせるとか、初めから反射型液晶にすれば表示側の電力は減るのですが、CPU側の電力が減らないのであんまり意味が無い。カシオは自社で時計用のマイコンを作ってるので、省電力モードの機能は完全にAndroidWear側と切り離して別動作なのでは無いかと思います。これだと、ガワだけ作るメーカーには真似できないでしょうね。
一方、1年前ぐらいから、スマートウォッチ向けのCPUを各社が開発していて、今年後半には製品が出回る見込みです。これらは一桁以上のオーダーで待機時の電力が減るので、反射型液晶と合わせれば、数週間バッテリーが持つ物が出てきます。そのときでも優位製を失わないかどうかがちょっと心配ではあります。
Cortex-A35あたりかな一番乗りは厳しそうだ
Cortex-A35かA53かと言った違いでは無くて、製造プロセスと物理設計の問題ですよ。同じコアを使っても、ARMが出してる28nm用のPOPはスマホ向けに高速/比較的高リーク側の物理設計です。これを最高性能を1/2程度に抑える代わりに、リーク電流を1/10以下まで下げた物が出てきます。具体的には同じ28nmでもHighVthのオプションを使って、パイプラインも短めで実装する。
製造プロセスと物理設計が大事と思ってる時点でちょっとずれてんじゃないの?
LSI設計を仕事にしてますので、ある程度理解してるつもりです。動作時の電力にはCPUコアの種類やアーキテクチャの方が影響が大きいですが、こういう超低リーク設計に効くのはプロセスオプションと物理設計ですよ。むしろ製造プロセスと物理設計が大事と思わない理由が分からないので、解説書こうと思っても何から書いていいやら分からない。
14nm/16nmプロセスの工場が昨年軒並み量産体制に入り [tel.co.jp]、先行して量産製品を出したインテルのハイエンドCPUは、特に高クロック品でリーク電流が酷くてさんざんな評価を貰って [livedoor.jp]ましたが、後発のサムスン/TSMCやGlobal Faundoryの製品は、消費電力と性能の面で期待できるらしい。との下馬評がありますよね。
なので、この辺りの工場がIoT方面向けの、低クロック・低消費電力なARM SoCにどれだけラインを割くかで、今年の終わりのスマートウォッチのお値段と電池が保つ時間が変わってくるでしょうね。
そういう記事で出てくる用なプロセス(というかプロセスオプション)はほとんど関係ありません。新規に物理設計から専用で起こすことが重要なのであって、どの工場で作るかは高速品ほど重要ではありません。
以下はTSMCの28nmのプロセスオプションです。 http://www.tsmc.com/japanese/dedicatedFoundry/technology/28nm.htm [tsmc.com]
今、新規にLSIを起こすなら、28HPCか28HPMかだと思います。この中でVthのオプションが5種類ありますが、スマホだとLow~H
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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward
面白い試み (スコア:3, 興味深い)
省電力モードは、今の時点ではかなり面白い着眼点だと思います。
ただ、今年の後半にはどうなるかなぁ。
スマートウォッチのバッテリーの問題は、電池技術の問題と言うより、マイコンの消費電力の問題です。
スマホ用のCPUを流用して作ってるから、時計向けにしては待機時の消費電力が大きすぎます。
今回のカシオのような2種類の液晶を組み合わせるとか、初めから反射型液晶にすれば表示側の電力は減るのですが、
CPU側の電力が減らないのであんまり意味が無い。
カシオは自社で時計用のマイコンを作ってるので、省電力モードの機能は完全にAndroidWear側と切り離して別動作なのでは無いかと思います。
これだと、ガワだけ作るメーカーには真似できないでしょうね。
一方、1年前ぐらいから、スマートウォッチ向けのCPUを各社が開発していて、今年後半には製品が出回る見込みです。
これらは一桁以上のオーダーで待機時の電力が減るので、反射型液晶と合わせれば、数週間バッテリーが持つ物が出てきます。
そのときでも優位製を失わないかどうかがちょっと心配ではあります。
Re:面白い試み (スコア:0)
Cortex-A35あたりかな
一番乗りは厳しそうだ
Re: (スコア:0)
Cortex-A35かA53かと言った違いでは無くて、製造プロセスと物理設計の問題ですよ。
同じコアを使っても、ARMが出してる28nm用のPOPはスマホ向けに高速/比較的高リーク側の物理設計です。
これを最高性能を1/2程度に抑える代わりに、リーク電流を1/10以下まで下げた物が出てきます。
具体的には同じ28nmでもHighVthのオプションを使って、パイプラインも短めで実装する。
Re: (スコア:0)
製造プロセスと物理設計が大事と思ってる時点でちょっとずれてんじゃないの?
Re: (スコア:0)
LSI設計を仕事にしてますので、ある程度理解してるつもりです。
動作時の電力にはCPUコアの種類やアーキテクチャの方が影響が大きいですが、こういう超低リーク設計に効くのはプロセスオプションと物理設計ですよ。
むしろ製造プロセスと物理設計が大事と思わない理由が分からないので、解説書こうと思っても何から書いていいやら分からない。
Re:面白い試み (スコア:1)
14nm/16nmプロセスの工場が昨年軒並み量産体制に入り [tel.co.jp]、
先行して量産製品を出したインテルのハイエンドCPUは、特に高クロック品でリーク電流が酷くてさんざんな評価を貰って [livedoor.jp]ましたが、
後発のサムスン/TSMCやGlobal Faundoryの製品は、消費電力と性能の面で期待できるらしい。との下馬評がありますよね。
なので、この辺りの工場がIoT方面向けの、低クロック・低消費電力なARM SoCにどれだけラインを割くかで、今年の終わりのスマートウォッチのお値段と電池が保つ時間が変わってくるでしょうね。
Re: (スコア:0)
そういう記事で出てくる用なプロセス(というかプロセスオプション)はほとんど関係ありません。
新規に物理設計から専用で起こすことが重要なのであって、どの工場で作るかは高速品ほど重要ではありません。
以下はTSMCの28nmのプロセスオプションです。
http://www.tsmc.com/japanese/dedicatedFoundry/technology/28nm.htm [tsmc.com]
今、新規にLSIを起こすなら、28HPCか28HPMかだと思います。
この中でVthのオプションが5種類ありますが、スマホだとLow~H