アカウント名:
パスワード:
水晶発振器で同じようにヒータと温度計使って校正しながら使うようにすればもっと精度が上がるんじゃないかなあ?まあ、水晶発振器よりも低コストになるとかのメリットがあるんでしょうけど。
一番の問題は、校正には高精度の標準器が必要って点。
水晶発信器の精度は、水晶の形状と剛性とで獲得している。それ以上の精度が欲しいから、より高精度が保証される原子の電磁波吸収帯を使って間欠的に校正してるのが、原子時計。
恒温槽付き水晶発信器も、結局、何らかの標準器で校正しないと、周波数安定性はともかく、確度は得られない。
で、今回のは、作り方と使い方を工夫して、シリコン結晶に水晶と同程度の形状安定性を持たせる事が出来ましたって事じゃ無いかな?
> どうやって温度補償しているのかな。
タレコミには書かれていませんが、プレスリリースより
温度特性の校正は初期テストを行い、内蔵したヒータと温度計を用いてチップ内で自律的に行われます。チップ温度を変更しながら発振周波数を自動計測し、各温度において必要な校正量をデジタル演算処理により求めます。熱設計技術を駆使し、校正時における発振器周辺の温度の均一化を図ることで、高精度化を実現しました。一方、実使用時にはチップ温度に応じた校正量がCMOS発振器に適用され、高い周波数精度を維持します。
というわけで
・出荷前の初期校正時: 内蔵ヒーターで温度を変えながら、(おそらく外部から与える正確な基準信号を元に)内蔵発振器の発振周波数を計測し記録
・実使用時: 内蔵温度計の温度と記録された補正情報を元にして内蔵発振器の実発振周波数を算出、そこから(おそらくPLLで)正確な周波数の信号に変換出力
ということで、実使用時は恒温処理なんかはしてないのでしょう。
「形状安定性を持たせる」とか「製品ごとのバラツキを抑える」とか、さらに「温度を一定に保つ」といった昔ながらの方法ではなく、「バラツキを許したまま、後処理で補正する」というのが今時なやり方なのと、さらに、最初の校正についても外部で処理するのではなく校正機能そのものを内蔵することで、簡便で正確な校正ができるようになっているのもキモですかね。
これは中々面白いですね。通常の方法で温度補正テーブルを持たせようとすると、出荷前のテストがものすごく時間(=コスト)がかかりますが、この方法なら短時間でできそうです。まだ本文は読めないのですが、ProgramにはRC発信器+ADPLLとなっていて、内蔵ヒータにより高次の温度補正係数を出すとあります。
出荷前に、チップ外部から温度をかけて温度補正係数を求める方法は従来から行われていますが、外から温度を変えるのはそれなりに時間がかかるので、時間(=コスト)がかかります。それに対して、チップ内のヒータで温めれば、温度特性のあるRC発信器のみ温度を変えればいいので、相当に早いはずです。もしかしたら、ミリ秒のオーダーでできるかもしれません。温度の均一性というのは、ヒータで温めたときにRC発信器と、その近くに配置する温度計の温度が一致するようにってことですね。
個人的にあまり興味のない話題だったのでさらっと読んでたら、温度の均一化を恒温処理と勘違いしそうだった。「発振器周辺の温度の均一化」だったのね
なるほどそういうことか。>ヒータと温度計って書いてあるのを見て、「冷却系はイランのか?」と思ったんだが。実使用時にはヒータも使わないのね。
この発信器の想定される用途を考えると恒温にするためのヒーターの消費電力も許容できないレベルになるんじゃないかと。あと精度100ppmってことはジッタとかC/Nを気にする用途は対象外でしょうから、PLLベースでしょうな。
> 水晶発振器の出力周波数は固定だったが、このCMOS発振器は2MHz~40MHzの間で40Hz刻みで出力周波数を設定できるという。
とあるからPLLシンセサイザ込みでしょう
ん? ヒーターを使って所望の周波数を発振する温度になるように調整するんでしょう?でも、これ、発振素子の経年変化に対して対応できないけどどうするんだろ?
出荷前にヒーターを使って変換用の係数を求めておき、実装してからはヒーターは使わずにPLLシンセサイザと温度計で係数表を見ながら合わせる経年劣化は問題にならない用途なんじゃないの
商品化時の問題はテスト時間が長くなる→コストがかかることマイクロプロセッサに内蔵した場合は直接検査コストに響くし、発振器単体で販売するなら既存発振器メーカーを潰してやるぐらいの本気で大量生産しないと果たして東芝は独自に商品化するのか、他社にもライセンスするのか?
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie
それなら (スコア:0)
水晶発振器で同じようにヒータと温度計使って校正しながら使うようにすればもっと精度が上がるんじゃないかなあ?
まあ、水晶発振器よりも低コストになるとかのメリットがあるんでしょうけど。
校正機能付き水晶発信器=原子時計 (スコア:2)
一番の問題は、校正には高精度の標準器が必要って点。
水晶発信器の精度は、水晶の形状と剛性とで獲得している。
それ以上の精度が欲しいから、より高精度が保証される原子の電磁波吸収帯を使って間欠的に校正してるのが、原子時計。
恒温槽付き水晶発信器も、結局、何らかの標準器で校正しないと、周波数安定性はともかく、確度は得られない。
で、今回のは、作り方と使い方を工夫して、シリコン結晶に水晶と同程度の形状安定性を持たせる事が出来ましたって事じゃ無いかな?
-- Buy It When You Found It --
Re:校正機能付き水晶発信器=原子時計 (スコア:3, 参考になる)
> どうやって温度補償しているのかな。
タレコミには書かれていませんが、プレスリリースより
というわけで
・出荷前の初期校正時: 内蔵ヒーターで温度を変えながら、(おそらく外部から与える正確な基準信号を元に)内蔵発振器の発振周波数を計測し記録
・実使用時: 内蔵温度計の温度と記録された補正情報を元にして内蔵発振器の実発振周波数を算出、そこから(おそらくPLLで)正確な周波数の信号に変換出力
ということで、実使用時は恒温処理なんかはしてないのでしょう。
「形状安定性を持たせる」とか「製品ごとのバラツキを抑える」とか、さらに「温度を一定に保つ」といった昔ながらの方法ではなく、「バラツキを許したまま、後処理で補正する」というのが今時なやり方なのと、
さらに、最初の校正についても外部で処理するのではなく校正機能そのものを内蔵することで、簡便で正確な校正ができるようになっているのもキモですかね。
Re:校正機能付き水晶発信器=原子時計 (スコア:2)
これは中々面白いですね。
通常の方法で温度補正テーブルを持たせようとすると、出荷前のテストがものすごく時間(=コスト)がかかりますが、
この方法なら短時間でできそうです。
まだ本文は読めないのですが、ProgramにはRC発信器+ADPLLとなっていて、内蔵ヒータにより高次の温度補正係数を出すとあります。
出荷前に、チップ外部から温度をかけて温度補正係数を求める方法は従来から行われていますが、
外から温度を変えるのはそれなりに時間がかかるので、時間(=コスト)がかかります。
それに対して、チップ内のヒータで温めれば、温度特性のあるRC発信器のみ温度を変えればいいので、相当に早いはずです。
もしかしたら、ミリ秒のオーダーでできるかもしれません。
温度の均一性というのは、ヒータで温めたときにRC発信器と、その近くに配置する温度計の温度が一致するようにってことですね。
Re:校正機能付き水晶発信器=原子時計 (スコア:1)
個人的にあまり興味のない話題だったのでさらっと読んでたら、温度の均一化を恒温処理と勘違いしそうだった。
「発振器周辺の温度の均一化」だったのね
Re: (スコア:0)
なるほどそういうことか。
>ヒータと温度計
って書いてあるのを見て、「冷却系はイランのか?」と思ったんだが。実使用時にはヒータも使わないのね。
Re: (スコア:0)
この発信器の想定される用途を考えると恒温にするためのヒーターの消費電力も許容できないレベルになるんじゃないかと。
あと精度100ppmってことはジッタとかC/Nを気にする用途は対象外でしょうから、PLLベースでしょうな。
PLL (スコア:0)
> 水晶発振器の出力周波数は固定だったが、このCMOS発振器は2MHz~40MHzの間で40Hz刻みで出力周波数を設定できるという。
とあるからPLLシンセサイザ込みでしょう
Re: (スコア:0)
ん? ヒーターを使って所望の周波数を発振する温度になるように調整するんでしょう?
でも、これ、発振素子の経年変化に対して対応できないけどどうするんだろ?
Re: (スコア:0)
出荷前にヒーターを使って変換用の係数を求めておき、実装してからはヒーターは使わずにPLLシンセサイザと温度計で係数表を見ながら合わせる
経年劣化は問題にならない用途なんじゃないの
Re: (スコア:0)
商品化時の問題はテスト時間が長くなる→コストがかかること
マイクロプロセッサに内蔵した場合は直接検査コストに響くし、発振器単体で販売するなら既存発振器メーカーを潰してやるぐらいの本気で大量生産しないと
果たして東芝は独自に商品化するのか、他社にもライセンスするのか?