「より安全という原子炉「高温ガス炉」 が注目される」記事へのコメント

４Ｓ炉

[Anonymous Coward]

夢の次世代原子力「４Ｓ高速炉」
http://kotobukibune.at.webry.info/201312/article_19.html [webry.info]

４Ｓ炉は、反応性を良くするために、燃料を増やしたり、燃料棒を密に配置したりといった燃料側を細工するのではなくて、高速中性子を再利用することで反応性を上げる。

具体的にどうするかというと、炉心の回りを高速中性子を反射する板でぐるりと囲む。

この構造にすることで、高速中性子は、燃料棒のウラン238やプルトニウム239にぶつからずに通り抜けたとしても、反射板で反射して、また炉心に戻ってくる。これを何度も繰り返すことで衝突確率を上げてやろうというのが４Ｓ炉。中性子をトコトン使い回してやる。

緊急停止する場合には、回りの反射板をストンと引力に任せて落としてしまうだけ。反射板がなければ、中性子は炉心に戻らずに向こうに突き抜けるから、臨界を維持できなくなって、自然に止まる。

この方式だと、炉心を大型にしなくてもいいし、ナトリウム冷却材も少量で済む。安全対策もやりやすい。おおよそ「もんじゅ」で使うナトリウムの量がバケツ１杯なら、４Ｓ炉で使うナトリウムはコップ１杯くらいと言われている。正に逆転の発想から生まれた高速炉だと言える。

Re:

[Anonymous Coward]

核分裂は止まっても、生成物の放射能と発熱は止まらないのでは？
冷却材の循環が止まった場合には炉心溶融の危険が同様にあると思うのだけれど。

Re:４Ｓ炉

[AnamesonCraft (46460)]

城陽やもんじゅもそうなってるけど、液体金属冷却炉は常時冷却回路が停止すると受動的に非常時冷却回路に切り替わって自然対流で冷却するようになってる。
その辺が運用で何とかする古いタイプの軽水炉との大きな違い。

Re:

[Anonymous Coward]

ナトリウム冷却炉は、ナトリウムの燃焼性・化学反応性・不透明性が問題。(案の定指摘通りもんじゅでやらかした)
鉛・ビスマス合金冷却炉は、鉛・ビスマス合金の腐食性・化学反応性(スケール発生)・不透明性が問題。(ソ連はアルファ型原子力潜水艦=プロイェクト705で結局諦めた)
兎角この世は儘ならぬ物です。

Re:４Ｓ炉

[AnamesonCraft (46460)]

高温の水や蒸気の反応性を舐めない方がいい。
あと金属精錬工場や化学工場じゃ液体のナトリウムなんかよりもっと物騒なものを日常的に扱ってるしな。
水は300年に渡るノウハウがあるがナトリウムにはそれがないってだけの話だ。そしてそのノウハウを得るための施設がもんじゅなんだな。
日本は政治のコマにされて稼働がままならんが、ロシアじゃナトリウム冷却高速炉が稼働率70%と商用軽水炉並で運転しており、こないだ実証炉が出来た。

Re:

[Anonymous Coward]

そんなに中性子を浴びて大丈夫な反射板の見込みはあるの？

Re:

[Anonymous Coward]

夢の次世代ということで寝言は寝て言ってください