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医療

IAEA、福島の原発事故による明確ながん増加はない見通し 154

ストーリー by hylom
科学的分析結果 部門より
masakun 曰く、

2011年に起きた東京電力福島第1原発事故の影響で子供の間で甲状腺がんが増加することはなさそうだ、とする報告書を国際原子力機関(IAEA)がこのほど公表した(ロイターIAEAの発表)。

2011年3月に福島県で実施された子どもの甲状腺測定の分析(PDF)9ページでは「チェルノブイリの事故によるベラルーシの子どもの甲状腺吸収線量の幾何平均は510-1300mGyだったが、福島県の3か所(いわき・川俣・飯舘)の子どもの甲状腺の等価線量は平均 2.2-6.6mSv だった」と報告。

It is therefore unlikely that an increase in the incidence in cancer、including thyroid cancer in children、will be discernible among members of the public as a result of releases from the Fukushima Daiichi accident.(子どもの甲状腺がんを含めがんの発生率は、福島の事故による放射性物質の影響による増加を識別できる可能性が低い)

と結論付けられている(CERN/東大の早野龍五氏によるTweet)。

さらに、RADIATION AND HEALTH EFFECTS AND INFERRING RADIATION RISKS FROM THE FUKUSHIMA DAIICHI ACCIDENTでは不安を煽るメディアの責任について「集団線量などの計算に基づく将来のがんリスクについてのいくつかの仮想的な推定値がメディアで報道されているが、このような予測は不適切であり、結果的に人々の不安や精神的苦痛に貢献している可能性がある」とも述べられているそうだ(早野龍五氏の別のTweet)。

福島原発の事故評価が「レベル7」となったことでチェルノブイリと同等の放射能災害が起きたと信じる人も大勢いたが、このようなデータを客観的に受け止めることがいま必要ではないかと思う。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • まぁ (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2015年09月02日 6時59分 (#2874921)

     チェルノブイリの様に失敗続きの後始末をやった事故でさえ、ペレストロイカに負ける程度の影響力しかありませんでしたからね。
    でも、長期観察に影響が出るぐらい住民が死んでいったペレストロイカをやった意味って…。

     ちなみに、福島第一でも世論に負けでやってる無駄な避難やその影響で起きている引きこもりが原因で死亡した人は多いですね。
    さらに当時はやった「直ちに影響はない」は喫煙や運動不足、塩分やカロリーの取りすぎ、日本人に多い気がつかずになってる栄養失調、案ずること等の影響に紛れて調べようがないくらいの影響しかないってことですね(被爆よりもっと危険な別なものを心配しろよって事)。
    ただまぁ、それは被爆による高線量短期被曝や作業員の中線量中期被曝のデータから導き出されたもので、低線量長期被曝の代表例であるチェルノブイリの場合だとIAEA基準越えの食べ物と高濃度汚染の地域さえさければ心配の必要はないなんだよね。
    甲状腺癌に至っては、チェルノブイリの事故で放射性沃素入りの牛乳をたっぷり飲んだ子供達より、欧州の離れた地域に住む子供達の方が増えているというのが実態だから。

    • by Anonymous Coward on 2015年09月02日 7時36分 (#2874933)

      「川内原発が桜島の火砕流に巻き込まれる」
      「フランスの報道で、川内原発が停止した」
      「箱根の川が硫黄で真っ黄色になった」

      自分で悲惨なニュースや信頼性の低いデマばかり集めて、自分から精神を病もうとしている風にしか見えない。

      今回のニュースも「IAEAは原発推進側だから」という言い訳が聞こえてくるし。もう
      脱原発を公言しているやつはスマホ取り上げた上で全員精神病院送りでいいと思うよ

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2015年09月03日 16時59分 (#2876009)

    これは喜ばしいニュース。

    これはこれとして、エネルギー改革は順調なペースで進んじゃってるのも良いことよ。

    再生エネの勢いはもう止まんない。

    • >再生エネの勢いはもう止まんない。

      このまま進めば10年後くらいには再生エネルギーだけでリニア新幹線も走らせるようになりますよね。
      #ほんまでっか

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2015年09月03日 17時58分 (#2876052)

        もう他の電源と競争できるほど安い! でもFITで何十年も事業者の利益を保証してね!
        地産地消のエネルギーだから長距離送電も要らない! でも出力平坦化のために送電線を整備してね!
        原子力の代替ができるよ! でもバックアップ用の火力は増やしてね!
        環境にやさしいよ! でも森を切り倒してもメガソーラーつくるよ!

        親コメント
    • by Anonymous Coward on 2015年09月03日 17時58分 (#2876053)

      再生エネの勢いはもう止まんない。

      夜中(特に厳冬期)の電源どうするの?(蓄電平準化売電義務化)
      コスト高=電気料金高騰どうするの?(固定価格買取制度打切)
      暴風破損飛散危険どうするの?(安全規制・保険義務化・刑法強化)
      低周波騒音公害どうするの?(安全規制・保険義務化・刑法強化)
      経年劣化品廃棄物処理どうするの?(積立金義務化・廃棄物処理制度厳格化)

      制度変更、一発即死じゃん(笑)。

      途中規制強化対象は、原発だけとは限らない。
      例えば台風で避難所へ徒歩移動中の列に太陽電池パネルやプロペラブレードが飛び込んで死傷者多数とか、太陽電池パネルが大量に含まれる違法廃棄所とか放棄された「再生エネ」プラントが豪雨で土石流を起こし麓の満員の避難所を襲うとか等の、無軌道な自称「再生エネ」を苦々しく想っている為政者が規制強化に踏み切れる大義名分的事件があれば、もう遠慮は無用、徹底的に締め付けに掛かるでしょう。
      希な偶然と訴えても無駄、福島であった事も、所詮希な偶然。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        そんなに興奮しなくても。

        リスクゼロなんてものはありません。とはいえ、破綻時のコストが高過ぎることが判明したので、原発の新規立地はもう日本では不可能でしょう。

        リスクとコストのバランスを考えれば、既存の施設の中で比較的災害リスクがすくないものを利用しつつ、代替エネルギー源の開発を進めて、将来的には原発依存度を下げていくことがいいと思うのですが。

        そういう冷静な議論は難しいのですかねえ。

    • by Anonymous Coward on 2015年09月03日 18時14分 (#2876067)

      >再生エネの勢いはもう止まんない。

      どこで勢いづいているのだろう。

      親コメント
  • by CowardDuck (25674) on 2015年09月04日 6時33分 (#2876363)

    > 増加を識別できる可能性が低い

    増加を識別できないのは統計学的な手法での差異の識別精度に
    限界があるから。

    これは差異がないということも識別できないということを
    意味している。

    • by Anonymous Coward on 2015年09月04日 9時50分 (#2876468)

      統計に限界があるのは当然ですが,
      この話は統計の限界というより統計の価値にフォーカスする話

      識別できる可能性は低い == 「有意な(意味のある・誤差ではない)増加はない」

      という結論が気に食わないのであれば,
      それはデータ自体を客観的に見ていなくて
      「増加があるはず(もしくは,ないはず)」,という
      予断を持ってみているということでしょう

      親コメント
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